谷川俊太郎詩集『虚空へ』百字感想(2) | 詩はどこにあるか

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谷川俊太郎詩集『虚空へ』百字感想(2)

(気配が)

気配が
ある
姿なく
いる気配

夢ではない
すぐ傍らに
いる

歓びが
思い出す
悲しみ

時を
まとった
懐かしいひとの
気配

 「まとう」が「まとった」と「連体形」でつかわれている。「思い出す」も「連体形」である。何かとつながっている、ふれている感じが「気配」だろうか。「歓び」「悲しみ」は入れ換えることもできる。