中飛車 後手ゴキゲン中飛車 対 先手▲7八金型 実戦 棋譜検討02 | 将棋・序盤のStrategy ~ 矢倉 角換わり 横歩取り 相掛かり 中飛車 四間飛車 三間飛車 向かい飛車 相振り飛車 ~

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オールラウンドプレイヤーを目指す序盤研究ブログです。最近は棋書 感想・レビューのコーナーで、棋書の評価付けもしています。

というわけで、次の一手大会で使った棋譜の自戦記なんですが、
後夜祭をするなら、もっと早くやれよって感じではある。
最終回から1ヶ月過ぎちゃったよ。ごめんごめん。

今回は第6問で使った棋譜を振り返ってみます。

全部書くんじゃないの?って思う人いるかもしれないけど、
棋譜自体はあまり・・・っていうのもあるので。

後手ゴキゲン中飛車 対 先手▲7八金型 の巻

先手 VS相手
後手
第1譜 得意を外す 途中図(▲7八金まで)

初手からの指し手
▲7六歩△3四歩▲2六歩△5四歩▲2五歩△5二飛▲7八金△5五歩▲2四歩△同 歩▲同 飛△5六歩▲同 歩△同 飛▲6九玉△3二金▲4八銀△6二玉▲6六歩△4二銀▲6八銀△5一飛(第1図)


▲7八金型に対して色々試したんだけど、VS相手が乱戦好きだから、出来るだけ持久戦になりやすい形を選ぶようになっていった。それが本譜の順なんだけど、作戦としてどうかは別の話。

第2譜 後手満足
第1図(△5一飛まで)

第1図からの指し手
▲6七金 △7二玉▲7八玉△8二玉▲5七銀右△7二銀▲2八飛△4四角▲5六銀△3三桂▲5五歩△2六歩▲3六歩△2一飛(第2図)

右図からは▲5七銀~▲4六銀がよくある手法で、後手の勝率も悪いので、振り飛車党にはあまりオススメ出来ない。本譜はあくまで相手の手の内を理解した作戦なのである。こう書くと、結果主義というか、勝てれば良いのかみたいな感想を持たれると思うが、色々指してイジめられた結果なので仕方ない。本譜は早い▲2八飛が少しもったいなく、△2六歩~△2一飛と抑えられれば、とりあえず後手としては満足。

第3譜 まずまず 第2図(△2一飛まで)

第2図からの指し手
▲3八金△7一角▲6五歩△5三銀▲3五歩△2四飛▲2五歩△同 飛▲3四歩(第3図)

後手の勝率が悪いとは書いたんだけど、▲2八飛△2六歩と進む展開は後手もまずまずだったりする。ただ、右図からの私の指し方は正確さに欠けていたかもしれない。▲3八金に対しては△3五歩から細かく動いた方が良かったか?直後に▲3四歩と打たれるけど、△2五桂~△3七歩の要領でどうか。本譜は△5三銀の瞬間▲3五歩と動かれて、一瞬角が使えなくなった。

第4譜 幸運
第3図(▲3四歩まで)

第3図からの指し手
△4五桂▲5四歩△4四銀▲4六歩△3七歩▲同 桂△同桂成▲同 金△3五飛▲3六桂(第4図)

ここは少ししくじったかな、と思ったんだけど、△4五桂と跳ねてみると先手の応接が難しく、実は後手も指せる展開だったというのは幸運だった。本譜は△3五飛が気持ち良い。

第5譜 好転
第4図(▲3六桂まで)

第4図からの指し手
△5五歩▲4七銀△3四飛▲2六金△3三銀▲3五歩△5四飛▲4五歩△5一飛▲4六銀(第5図)

△5五歩には▲2六金が怖かったけど、△5六歩▲3五金△同 銀は先手も玉が薄いだけに嫌なところか。本譜は△5一飛まで進んで好転を感じた。△3三銀には▲5三歩成と成り捨てて、飛車引きを消しておく方が良いかもしれない。次図▲4六銀が問題の局面(次の一手の)。

第6譜 出題図
第5図(▲4六銀まで)

第5図からの指し手
△6四歩(第6図)

・・・と、こんな感じで出現したのが第6問の出題図でした。右図から△3四歩を推す声も多く頂きましたが、飛車を自陣に収納して、やっと金銀の厚みから開放されたところなので、気乗りのしない手になっています(回答者にしてみれば「知るか!」って話だけど)。それに、やっぱり△6四歩は一目筋って感じ。▲4六銀と立って、△5四桂が生じた瞬間を逃したくないですね。

第7譜 混戦に
第6図(△6四歩まで)

第6図からの指し手
▲5五銀△6五歩▲5四歩△6三桂▲4六銀 △5四飛▲5五歩△7四飛▲9六歩△3四歩▲同 歩△同 銀▲9七角(第7図


・・・でも、ここ数手がダメなんですよねー。▲5四歩には当然△3四歩と打つべきなんですけど、△6三桂と間違えたため、局面は混戦に。この桂を見て、▲9六歩が格調高い手で、次図▲9七角が味の良い活用になっている。

第8譜 接近戦 第7図(▲9七角まで)

第7図からの指し手
△2七歩▲同 飛△5四歩▲3五歩△2五歩▲同 金△同 銀▲同 飛△5五桂▲同 銀△同 歩▲2一飛成△3一歩(第8図


▲9七角が角を活用しつつ、▲6四歩も見ているというのが△6三桂の罪。▲9六歩も先手玉を広げているし、一石二鳥の手を連発されては差が詰まるのも当然です。▲3五歩のところでは▲同 歩で「来るなら来い」とされるのが嫌だった。本譜は曲がりなりにも△5五桂と跳ねられたので、後手戦える展開になった。この接近戦をまずまずの分かれで折り返せたのは幸運だった。

第9譜 優勢に 第8図(△3一歩まで)

第8図からの指し手
▲6二歩△同 角▲5三銀△6六銀▲6二銀成△同 金▲8八玉△5六歩 ▲2七龍△2六歩▲3七龍△6九銀▲7八桂△同銀成▲同 玉△5五桂▲5六金△6七金▲8八玉△6八金(第9図


竜を作られたものの底歩は堅く、先手玉は△6六銀からガシャガシャ行けば攻め落とせそうなので、ここは良くなったと思う。先手も▲8八玉~▲2七竜としぶとく粘ってくるが、次図△6八金まで進んでは、キッチリ差を付けた。

第10譜 一手勝ち
第9図(△6八金まで)

第9図からの指し手
▲5三角打△同 金▲同角成△9四歩▲7一銀△9二玉▲6六金△7九角▲7七玉△6六歩▲8二金△9三玉▲8五銀△6七金▲8六玉△6八角成▲9七玉△7八金▲7七龍△同 馬(投了図


▲5三角打は嫌な手だけど、△9四歩で軽くしのいでいる。先手には、△7九角より早い攻めが無い。以降も嫌味嫌味と迫ってこられたが、一手勝ちの形勢に変わりなく、終局となった。

総括 投了図(△同 馬まで)

次の一手出題図ではもっと良くなりそうだったのに、着地をアタフタするのが実力ですね(苦笑)当然、それが相手の実力でもあるんですが。もうちょっと気持ちよく勝ってたら、一ヶ月も待たせなかったのに。△6三桂を打つ時違和感はあったんだけど、それでも打ってしまう辺りが実戦不足ですね。


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