先日、5月19日に、
老舗の整体学校大手である
東京療術学院 さんが、2027年5月をもって閉校、閉鎖される
わたし自身びっくりして、このお知らせを拝見しました。
そこで、
今までも、整体学校さん関連のブログ記事にご協力いただいたKさんに、
今回の東京療術学院さんの閉校について、お話をうかがってみました。
① 都内の整体学校に通われ
② 卒業後に、整体院やリラクゼーションサロンの施術現場に立たれ
③ 卒業した学校から請われて同学校の講師もされて
④ 退職後に独立し、整体師、セラピスト、柔整師の職業紹介事業を起業され
⑤ 現在は、サロングループの人事を担当されていらっしゃいます
ご経歴から、整体学校にたいして
生徒側の視点
講師側の視点
現場施術者の視点
就職をお手伝いする視点
採用する側の視点
など、
幅広い視点から見たお話を聞かせていただけるので、
過去にも、Kさんからうかがったお話を、
いくつもの記事にさせていただいています。
● 整体学校・整体スクールの信頼できるおすすめ評価ランキングまとめ|元整体学校講師の本音
都内の整体学校のおすすめランキング記事
● 絶対にやめた方が良い整体学校や整体スクールの特徴7選|整体学校選びで後悔しないために
選ばない方が良い整体学校の特徴を解説した記事
● 整体学校と店舗研修は、どっちが就職に有利?違いと失敗しない整体学校の選び方【現場目線で解説】
就職を目的にした場合の整体学校の選び方を解説した記事
● YMCメディカルトレーナーズスクールさんの全校閉校について整体学校元講師の人に話を聞いてみました
閉鎖されたYMCメディカルトレーナーズスクールさんについて整体学校の元講師の視点で解説
● 東京の整体学校 本音の辛口評価:整体学校の身売りした、買収された整体学校の情報
意外に多い整体学校の買収、経営陣の変遷についてまとめた記事
しゅり)
老舗の整体学校のひとつである、東京療術学院さんの閉校のお知らせは、
個人的にも、かなり驚いたのですが、Kさんにお話をうかがわせてください。
目次
Kさん)
東京療術学院さんの閉校のお知らせは、
整体・療術業界に関わってきた人間として、とても驚きましたし、
同時に、ひとつの時代の区切りを感じています
だからこそ今回の件は、
単なる「整体学校のひとつがなくなる」という話ではなく、
整体教育業界全体の変化としても感じています
今日は、東京療術学院さんの業界への貢献にたいする感謝とともに、
元整体学校講師の視点から、整体学校業界の現状について、お話してみたいと思います
1.東京療術学院さんの業界への貢献に感謝
東京療術学院さんは、1988年創設の老舗整体学校と認識しています。
私が以前、別の整体学校で講師をしていました頃から、
東京療術学院さんは、一定の地位を確立されていらして、
とても著名な整体学校のひとつでした
創設からかなり早い段階で、
整体に限らず、トレーナー、オイル、心理学などかなり幅広い学びを提供され、
著名な先生を多くお招きし、
また、受け入れられる生徒さんの年齢層も幅広く、
通信制高校のスクーリング校としての側面もあり若年層を多く取り込まれ、
壮年の方の受け入れも早期に取り組まれました。
業界全体を牽引され、
卒業生も非常に多く、
整体・リラクゼーション業界へ与えた影響は大きかったと思います。
「多くの整体師・セラピストの入口になった学校」
という印象を抱いております。
まずは、東京療術学院さんの運営陣、講師の方、関わられて方にたいして、
長年にわたってこの業界を支えてこられたことに、
心から敬意を表したいです。
2.東京療術学院さんの歴史を振り返り
東京療術学院さんの運営母体の変遷は、
「個人創設者の時代から始まり、
エステグループが母体の時代を経て、
現在はタクシーグループの運営へ」
と変遷してこられたようにうかがっています
「個人主導 → 企業運営型」
これは個人的には、業界全体の時代の変遷としても、とても象徴的なことだと感じています。
時代の移り変わりについて、
整体学校側の視点と、通う生徒さん側の視点のそれぞれから感じることですが、
まずは、整体学校側の視点から触れますと、
昔の整体学校というのは、
「権威性のある施術家から学ぶ」
「整体技法さえ学べればよかった」
で成り立つケースが多かったです。
ですが時代が進むにつれて、整体学校の運営には、
「広告」
「Webマーケティング」
「校舎の立地」
「授業の一部オンライン化」
など、かなり大きな経営力が必要になっていきました。
つまり、
「個人の施術技術がある」
だけでは、学校経営が難しくなっていったと言えるでしょう。
これは整体院経営などでも同じですが、学校はさらに固定費が重くなることをさします。
だから近年は、
・大手資本傘下
・他分野(エステや医療、介護など)のグループ連携
などの企業運営型へ移行する学校も増えている印象があります。
東京療術学院さんも、そうした時代変化の中で、
多くの挑戦をされてきたのだと思います。
ただ、企業運営型へ移行するメリットとして、資金力の増加がありますが、
経営母体が、創設者から、ほか引き受け企業に移り変わることで、
整体学校の運営目的が、より「資金確保」に重きを置くように移行せざるを得ないという面もあります。
3.閉校理由を元整体学校の講師として推測
もちろん正式な内部事情は分かりません。
ただ、整体学校業界を見てきた立場からすると、
注目すべき、いくつか大きな時代変化があります。
時代の移り変わりについて、上記では、整体学校側の目線でお話しましたが、
続いて、通う生徒さんの視点でお話してみます。
昔は、整体学校に通うのは、
「整体技法さえ学べればよかった」のが、
お仕事のスタイル(就職や業務委託、副業、独立など)の幅も広がり、
活躍できる場(癒しだけでなく、主訴への対応、機能回復、美容と)も増えています。
そのため、通う生徒さんからすると、
それらの目的(就職や業務委託、副業、独立) も支援してくれること、
それぞれの活躍の場(癒しだけでなく、主訴への対応、機能回復、美容) で通用する技法が学べること
を求めるようになります。
ようは、
整体師やセラピストの
「働き方」も、「活躍できる場所」も、
多様化していった
と言えます。
また、昔は、ネットで検索することが出来ず、
学校による広告発信などの少ない情報から、
「学校の知名度」で通う整体学校を選んでいたのが、
今は、ネットで検索することが当たり前になり、
「目的に即した支援があるか」、
「現場で通用するレベルまで学べるか」
などが調べられるようになっていきました。
しっかり情報収集することが出来る生徒さんほど、
自分の目的に合った整体学校選びができるようになっていったとも言えます。
ようは、
通う生徒さん側が、
能動的に情報収集できるようになっていった
と言えます。
これら、通う生徒さんの目的のバリエーションが広がっていく中で、
生徒さんの多様化した卒業後の目的に、
どこまで細かく対応できるようにするのか
というのが、
東京療術学院さんに限らず、
すべての整体学校に共通する課題なのだと思います。
そのような中で、東京療術学院さんは、むしろ、
「コロナ禍でも授業の一部をオンライン化されるなど多くの挑戦をされていた」
という印象があります。
それでも、通う生徒さん側の目的に、より細かく対応して、
選ばれる整体学校でい続けることは、
かなり難しいことであると思います。
また、先にお話しした、整体学校側の目線でいうと、
企業運営型に移行されたことで、
企業グループ全体の中での合理的な経営判断のもと、
今回の閉校という決断をされたのだと思います。
4.整体学校が今まで求められてことと今後の役割
ここまでのまとめになってしまいますが、
昔は
「整体施術が学べればよかった」
「学校の著名度で選択された」
それが、
今は
「目的(就職、業務委託、副業、独立)につながること」、
「現場の多様性に対応できること」
へ変化していったと感じています。
より生徒さんの目的が具体化していっていると言えます。
そのため、
今後は、
「施術技法だけでなく、接客や独立、開業などについても学べること」
「卒業後も継続的に学習できること」
なども求められていくと考えられます。
「整体学校は、
たんに“技術を教える場所”から、
“現場で生きる力を育てる場所”へ変わっている」
といえるでしょう。
5.これから整体を学ぶ人が、学校選びで見るべき4つポイント
これからも整体や各種の施術技法を学ぶ人は増えていくでしょう。
そのような方が、整体学校選びで見るべきポイントを4つ、より具体的に示してみます。
①「整体だけでなく、幅広い手技を総合的に学べること」
整体を基本とし、リフレクソロジーやストレッチ、オイル技法など、
現場で使える技法が学べることが好ましいです
②「独自技法過ぎず、就業先で使える技法が学べること」
技法の独自性が高すぎると、就職先の現場で使えないケースもあります。
基本的な技法から、しっかり学べることが理想です
③「目的(就職、副業、開業)に即していること」
入学前に、就職する、開業すると決めてない方も多く、
学びながら決めていく方も多いですが、
少しでも、就職の可能性、副業の可能性があるなら、
最初から、そのサポートがある学校を選ぶ出来です
④「卒業後も通えること」
卒業後、就職して、その後、また転職される、または独立される際や、
卒業後、お仕事をされるまでに期間の空くケースがあります
そういった際にも、卒業後も通えることというのが重要です
6.現存する整体学校の中でおすすめ
上記の4つのポイントをある程度満たす整体学校としては、
東京整体学院いろは学舎さん、東京リエイチ整体アカデミーさん等があります。
老舗の整体学校が閉校することで、
これから学ぶ方の選択肢が少なくなるのかという懸念もあるかもしれませんが、
より、時代に即した選択ができることもあり、
安心していただいて大丈夫ではないでしょうか。
いずれも、
「幅広い手技を総合的に学べる」
「独自過ぎず就業先で使える技法が学べる」
と言えるかと思います。
東京整体学院いろは学舎さん
個人的には、一番安心しておすすめできると思える整体学校です。
学校選びで見るべき4つのポイントのうちの2つ、
「幅広い手技を総合的に学べる」
「独自過ぎず就業先で使える技法が学べる」
はもちろんですが、
そのうえで、「卒業後も通える」うえ、「接客や心理学も学べる」点は、
東京療術学院さんと共通する点もあります。
就職支援、独立支援などの卒業後のフォローにも、
かなり力をいれている唯一の学校さんじゃないでしょうか。
東京リエイチ整体アカデミーさん
学校選びで見るべき4つのポイントのうちの2つ、
「幅広い手技を総合的に学べる」
「独自過ぎず就業先で使える技法が学べる」
は満たしているかと思います。
ただ、東京療術学院さんと同じく、経営陣が複数回変わっています。
その点で、企業運営型のもつメリットや懸念点は東京療術学院さんと共通しているかと思います。
就職支援、独立支援という点や、「卒業後も通える」かという点は、
残念ながら、要件を満たしていません。
上記の整体学校さん以外は、
「基礎から学べる」
「整体以外も幅広く総合的に学べる」
「就職でも使えるように技法が独自過ぎない」
「卒業後も通える」
などの、
わたしが、「初心者の方が通うのに良い学校」としての要件のうちの複数を満たしている整体学校さんはあまり無いかと思います。
また、整体やリラクゼーションの業界全体は、
今後も、
「より一層の高齢化」、
「ストレスにたいする関心の増加」
「睡眠問題」
「運動不足」
「セルフケア需要」
など、業界を取り巻く、ニーズが増加していくことが予想され、
実際、それぞれの専門サロンが見受けられます。
「求められる整体学校の形は変わっても、
“人の身体を支える技術”は必要とされ続ける」
ため、
整体学校自体の必要性は、今後も高まっていくかと思います。
これから、整体師、セラピストを目指す方が、ご自身の目的にあった整体学校を見つけられることを祈っています。
しゅり)
Kさんありがとうございました。
ひとつ気になったのですが、質問しても良いでしょうか。
東京療術学院さんの取り組みの一つに、「授業の一部オンライン化」を上げられてました。
わたし個人の印象としては、施術の学びがオンラインでどこまでできるのかが疑問ですが。
Kさん)
そうですね。
時代の流れとともに、「オンライン授業」を望む声は増えていくと思います。
また、整体学校側もその声に応えようとしていくでしょう。
ただし、基礎が身についた方がスキルアップのためであったり、
座学であったりは、オンラインの恩恵も受けられると思いますが、
施術を基礎から学ぶ点においては、あまりオンラインでの学習は、功を奏しないと感じています。
「どう施術をするのか」を学ぶ際に、「どう感じるか」などの体感覚なども磨く必要があり、
これがオンラインで学べるかというと、かなり難しいので、
施術のオンライン学習に関しては、
「学ぶ方も望む」、「提供する側もその声に応えようとする」けど、
「実際に身につくかでいうと、学べない」
というのが実際の所だと思います。
また、東京療術学院さんの閉校以前にも、いくつもの整体学校さんの閉校を目の当たりにしてきましたが、
多くの閉校した整体学校さんにおいて、その閉校される前に、「オンライン授業」に取り組まれているのを拝見しました。
「オンライン授業」は、一度つくりあげれば、整体学校側は対面授業より、経費が掛からない特性があります。
そのため、何とか、「オンライン授業」で経営を立て直そうとされての経緯があったのかと、
それでもうまくいかず、閉校に至ったのかと想像されます。
今後も、「施術は、オンライン授業で身につくかでいうと、学べない」 という現実よりも、
「学ぶ側の望む声」は増えていくと思います。
その中で、どこをオンライン授業にするのか、どう取り入れるのかは、各整体学校さんに共通する課題だと思います。
「オンラインだから簡単に学べますよ」と、嘘に近いことを謳うのではなく、
「実際に人の身体に触れながら学ぶ必要性」をキチンと伝えて、
対面授業に、より力を入れていくのも選択肢のひとつだと思います。
また、それが、整体やセラピストが、ITやAIにとってかわられないお仕事である側面にも通じるのだと思います。
しゅり)
ありがとうございます。
ここまで、
東京療術学院さんの閉校のお知らせを受けて、
整体学校業界の変遷などについても、お話しいただきました。
東京療術学院さんは、
このブログを書き始めるより前から私も知っていたので、
さみしくもあり、時代の変化を感じます。
おすすめとされた
東京整体学院いろは学舎さんについては、
このブログを書き始めたころ(2016年)には、
私自身、あまり存じ上げていませんでしたが、
書き続ける中で、年のあいだに、良い評判を聴くようになってきました。
引き続き、今後も、整体やリラクゼーションのお仕事の現場について、
整体学校さんや整体スクールさんの情報について、書いていこうと思います。
Kさん)
改めて、東京療術学院 の長年のご貢献に敬意を表します。
そして、この変化の時代だからこそ、
「どの整体学校で学ぶか」
「どんな基準で選ぶか」
は、以前よりずっと重要になっていると感じています。
整体業界は、まだまだ変わります。
だからこそ、“これからの時代に合った学び方”を、真剣に考えていただきたいですね。







