Con te Partiro ーvia Francigenaへの招待状ーvol.45 | ちびタンクのひとりごと

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大好きな旅のこと、心理学・スピリチュアル・ヨーガのこと、日々の気づきなどをつぶやいています♪



2019年12月23日

カンタベリーには比較的、順調に到着した。


ロンドンヒースロー空港に降り立ったのは朝7:30。

入国審査を抜けて荷物を受け取り、身支度を整える。

南方面のバスターミナルがあるヴィクトリア駅に着いたのは9:30だった。



そこから3時間ほどバスに揺られ、13:00にはカンタベリーの駅に着いた。


まずは街の中心、カンタベリー大聖堂の位置を確かめる。

入館料は18ポンド(約3,600円)。

何度も入れる金額ではなかったが、幸いクリスマスのイベントで、ちょこちょこと無料で入れるタイミングがあることが確認できた。

その日の夜もキャロルが予定されている。

大聖堂に入るのはそのタイミングを狙うことにして、先に宿のチェックインを済ませた。




簡単に身支度を整えると、私はすぐに宿を出た。


英国国教会(日本の聖公会のルーツ)のホームページから、カンタベリーにはいくつかの教会があることがわかっていた。


明日はクリスマス・イブ、明後日はクリスマスである。

どこの教会も明日から明後日にかけてミサが行われるはずだ。


きぬママの聖餐をもらうのはどの教会が適当か、ミサは何時に行われるのかを確認したかった。


去年、アッシジの旅で大活躍した地図アプリ、maps.meを片手に、私は片っ端から教会を訪れた。


時間的に中に入れない教会もあったが、どの教会もクリスマスミサの日程は門に張り出されていて、私はそれを写真に収めた。




ある教会では、たまたま夕方のミサに遭遇し、私も地元の人に紛れてカンタベリーで初のミサに参加した。


式を取り仕切ったのは予想に反して女性の司祭だった。

そして最後には、あっさり聖餐をいただくことができた。

しかしそれはきぬママに向けられたものではなく、私に与えられたものだった。


ミサの後、私は教会の職員と思しき人に片言の英語で事情を話した。

しかし聖餐についてはA教会同様、死者に与えることはできないとのことだった。

それでも、クリスマスのミサにいらっしゃいと声をかけてもらうと、私はその教会を去った。


カンタベリー市内の7つの教会を巡り情報を集めると、カフェに入ってミサの場所や時間を整理した。



クリスマスミサは明日24日の午前中から始まり、明後日25日の午前中で終わる。

中でも24日から25日に日が変わる時間帯は、複数の教会のミサがバッティングする。

本命はこのタイミングだろう。


場所、時間、教会の雰囲気などから明日と明後日のスケジュールを立てた。



概ね方向性を決めるとちょうど大聖堂のキャロルの時間になり、私は無料でその門を潜った。


先ほど訪れた地元の教会の、何十倍とも思われる大きく煌びやかな聖堂。

呆気に取られながら、聖堂内に敷き詰められた椅子の一つに座った。


キャロルが始まると、聖歌隊の厳かで神秘的な歌声が、広くて高い聖堂内に響き渡った。

座席には歌詞カードが置かれていて、途中からは参加者も立って合唱に加わった。


響き渡る歌声に身体が包まれると、私は立ったまま意識が飛びそうになるのを必死で押さえた。

イギリスに飛んで1日目。時差ボケだった。

なんとか倒れることだけは逃れ、キャロルが終わると宿に帰って速攻眠りについた。




明日こそ本番である。

しっかり寝て、朝からミサに臨まなければならない。


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↓前回のお話