“あなたがいない世界はつまらない”
中村メイコさんの弔辞で黒柳徹子さんが語った言葉だそうだ。
私も全く同じ言葉を、今から七年前、2017年4月14日に亡くなったきぬママに捧げたい。
とはいえ、彼女は私の中で相変わらず生き続けている。
小さくなったり、大きくなったりすることはあるが、相も変わらずあなたは私に大きな影響力を及ぼしている。
だからこそ、この物語を書かざるを得ないと思ったのだ。
私たちの物語をどこから語り始めるべきか、私はそれすらわからない。
だのに、こうやって書き始めてしまった。
もういい加減にしろと天から言われているような気がしたからだ。
ほら、そんなふうにして、あなたはいつも私を動かす。
最初からいくつか言い訳がある。
時間軸は行ったり来たりするかもしれない。
そして時々、空白もあるかもしれない。
なにしろ始まりは、14年も前なのだ。
ノンフィクションだが、それはあくまでも私の視点である。
真偽を検証可能なきぬママは、もうこの世界にはいないからだ。
(ただし、意に背くものを書こうものならどこからともなく、お叱りを受けるのは必須だろう。)
長い長い話になると思う。
ときどき、書けなくなることもあると思う。
書くと決めたが、今から逃げ腰である。
文字通り、長い目で見守ってほしい。
こんな導入の物語はないと思うが、もしよければお付き合いいただけたらありがたい。
この物語が終わるとき、私は新たな旅=道の入り口に立っている。
今、わかっているのはただそれだけ。
それを道標に、物語を始めたい。