私たちの多くは、小さい頃からルールブックを持っていて、どうやったら他者から愛されるか、自分の経験や友だちとの会話、本や漫画やドラマなんかで学んだことを、日々このルールブックに書き足している。
そこには愛だけじゃなくって、賞賛を得る方法や、ヒエラルキーの上に立つことなど、人生というゲームに勝つための定石なんかも書き足される。
言わば人間界のセルフ攻略本だ。
けれど、そうやってゲームに勝ったり負けたりしながらルールブックをぶ厚くしているうちに、ふと思う。
“一体、このゲームはいつまで続くんだろう?”
“どこまで勝ち進めば満足するんだろう?”
そう、このゲームは自分で止めない限り、一生続く。
私たちが生きているのは、人間界ではなくこの地球界だ。
自分という乗り物に乗って、この地球を旅をしている。
地球を感じて、楽しむために生まれてきた。
見上げた青い空
ほおを伝う風
口の中で弾けるジンジャーエール
誰かが運転する車のエンジン音
隣人宅のカレーの匂い
地球はいつだって、こんなにも温かく、私たちを包んでいてくれる。
だから何も怖くなんかない。
さあ、今こそルールブックを捨てて、旅に出よう。
この地球を楽しもう。
この地球を味わおう。