To be continued -vol4- | ちびタンクのひとりごと

ちびタンクのひとりごと

大好きな旅のこと、心理学・スピリチュアル・ヨーガのこと、日々の気づきなどをつぶやいています♪


ミサの後、教会と奥の丘にも向かったが、すでに時間が遅かったので閉まっていた。

「中、見たかったな。」
「うん。また、グアダルーペさんの日に来て」
「はい。」

私たちは帰りのバスに乗り込んだ。

「この旅はなんだったんだろうって、目的のない自分をずっと責めてきました。
それが今日、Sさんの訳してくださったミサが、まるで私に"何かを成し遂げようとしなくていいんだよ"って言ってくれている気がして、本当に救われました。
本当にありがとうございます。」

「うん。本当にしずさんにぴったりの内容だったね。
ミサの内容なんて毎日違うのに、旅人パウロの日だなんて。
なんかしずさんて、女版パウロって感じだもんね。」

「え?そうですか?」

「うん、宿でちょっと見ただけだけど、旅をしながら沢山の人と話している。
そんな気がするよ。」

「そっかあ。」

「また、是非来てね。」

「はい、また来ます。必ず。
人々が歩いているところ、見たいです。」

「うん。是非ね。
私は今日、しずさんをここに連れてくる、そういう運命だったんだろうな。」

「はい、私もそう思います。
本当に、心からありがとうございます。」

バスの窓から過ぎ去る夜のメキシコシティーの町並みは、優しいオレンジ色の光が、涙でぼんやりと暖かく霞んで見えた。


そして思った。

ああ、私はまた旅から大切な何かを貰ってしまった。

また土地と、約束をしてしまったんだ。



どうしてこんな風に、大切なものを与えられるのだろう。

与えられるべき理由が、私なんかにあるんだろうか。

私にはまだ、また旅をする権利があるんだろうか。




その夜、予定通りメキシコシティーを去り、私は旅を終えた。




でも、私はきっと、またここに来る。

きっとまた、旅に出るんだろう。




目的のない旅に。

目的を探しに。

それはいつも、後からわかることなんだ。




旅は続く。

To be continued...

飛行機の中から色とりどりの誘導光がキラキラと輝いて見えた。
まるで、旅の続きを示唆しているかのように。


END