サラダ姉さん、地味子さん、野ションおばさん、
ケツガール、シャラップにーさん。
変なあだ名をつけて、バカみたいに笑った。
ビートルズを聞きながら、並んで歩いた日。
テンションが下がるからって、
Hey Judeとyesterdayは飛ばしたね。
丘の上、教会の脇、廃墟の交差点のベンチ、
パラドールの前の広場で飲んだ、缶ビール。
初めての自炊はJAPANの若者君二人と3人で。
冷凍ピザも、オーブンで焼いたらサクサクで、感動した。
何回作ってもイマイチなトマトパスタと、
毎回チョイスを変えた缶詰めサラダ。
オイルサーディンはいつ食べても完璧だった。
オスピタレロ(宿主)も帰ってしまって、
ダイニングを独占して飲んだワイン。
ベンチや、公園の隅で作ったサンドイッチ。
ワインの開け方が上手になって、
なのにワインオープナー壊しちゃって。
飽きるほど食べたトルティーヤにボカティージョ。
しばらく空けるとまた食べたくなるのが、不思議だった。
カフェ・コン・レチェ、ティント・コン・ガス、
セシーナ、モリシーナ、レモ。
新しい飲み物や食べ物に出会って、批評しあった。
中華のアジアンテイストに感動した日。
お醤油と焼肉の話題は尽きなかった。
何が一番辛かったかを語りあって、涙が出るほど笑ったサンティアゴ。
夢を語り、応援すると約束した夜。
君は覚えているだろうか?
やたら寒くて、君が私の手袋をして歩いた日のことを。
君の寝袋と私のシュラフインナーを、交換した夜のことを。
レオンでもサンティアゴでも果たせなかった、約束を。
灼熱のスペインの田舎道を二十数キロ歩き、
シャワーと洗濯を終えて飲む午後のビールは、
ちょっと気怠くて、ぬるくてゆるい、
プールの後の授業のみたいな、
心地よくて気持ちいい時間だった。
何かの歌詞みたいに、
こんな時間が永遠に続けばいいと思ったんだ。
ーーー続くーーー