日本の国益を守る 日本の歴史・文化・伝統を守る

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日本の政治・経済・文化の発展に役立つ政策・思想を綴ったものをまとめてあります。

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安倍ー菅が倒れ、次はワシントンの監視下における選挙になる。
そして日本の政治は「空」となる。

そのワシントンでは、トランプが(病気か何かで・・・むにゃむにゃ)倒れ民主党の社会民主主義なるけったいなイデオロギーが台頭し、英国ではボリス・ジョンソンが辞任して、社会主義者のコービンの台頭を見るだろう。

ドイツではメルケルの退陣を契機としてマルクス主義の亡霊が復活し、連立政権は社会主義に傾斜していくだろう。

つまり、2021年春ごろからのグローバル・リセットは、資本主義の終わりであり社会主義から共産主義への流れをつくりだす年になる。

トランプは、結局、9.11同時多発テロの真相をぶちまけることなく政権を後にしそうだ。

そして、第三次世界大戦へ向かう軍靴のかすかな音が聞こえてくるようになるだろう。


以下の記事は「カレイドスコープのメルマガ(初月無料)」の最新記事“アドレノクロムな世界支配層”が描く河野太郎・新総理誕生までのシナリオーその1」の導入(プロローグ)です。


超短命の菅政権で幻となるスガノミクスと顕著になるグローバルな社会主義化への流れ



国際金融資本と病的な事なかれ主義に支配されている、まさに犯罪組織そのものである日本のマスコミは、いっせいに「菅義偉・新総理」を既定路線にしようとしている。

昨夜のニュースで、菅義偉は「行政改革を徹底して行った上で、消費税は引き上げざるを得ない」とキッパリ!
それが一夜明けてみると、「消費増税は、今後10年は不要」と言い出した。

正しくは朝日新聞が報じているように「消費増税はやりたいが時期は未定」だ。

この言い直しコメントのお陰で、後場の株式市場は上昇に転じた。

つまりだ、日本経済のデストロイヤー、安倍晋三以上に国民に不安と恐怖を与え、海外メディアをも翻弄し、相場を混乱させる菅義偉に、世界はすでに「NO!」を突き付けているのだ、分かるかな。

菅義偉は、官房長官時代のように「あなたに答える必要はない」「問題ない」の二言だけで乗り切れるものではないと悟っただろう。

かように、この男は無能の極みで、金融どころか経済の知識は小学校高学年並み、外交などもってのほか、コロナ対策では何をやらかすか分かったものではない。

どう考えても、この南京玉すだれ男では半年も持たない。

早くも10月解散説が流れているが、妥当な見方だ。
したがって、市場は大統領選と重なって大荒れになる。

そもそも、なぜ、こんな男が総理候補になったのか・・・

それは、記者会見でその陰湿さを余すところなく発揮した菅義偉と、中国のハニトラ、マネトラに囲い込まれているアルツハイマー二階俊博とが、かねてからツーカーの仲で、「安倍倒し」では両者の利害がぴったり一致していたからだ。

安倍晋三は、菅義偉の工作によって過去の凶悪犯罪の数々にふたをし、なんとか政権を維持してきたものの、二階俊博に選挙の命運を握られている以上、親米と媚中の狭間で揺れ動くだけで、とうとうワシントンからばっさり切られたのだ。

であれば、後は逮捕からどうやって逃げるかだけが晋三の関心事となる。

慶応大学病院からは、晋三の仮病に加勢してくれる診断書が出なかった。

だから、安倍は持病によって辞任するのではなく、恐怖からくる極度のストレスによって胃炎を悪化させた程度のことだ。

菅義偉の内閣は、誰でも知っている安倍の仮病辞任を「持病の悪化による無念の辞任」と完全にすり替えるまでの寿命で超短命内閣だ。

爆弾は二階が持っている。

逮捕された河井夫妻公選法違反が確定した菅原一秀、優柔不断から行き場を失った細野豪志などなど、クズの吹き溜まりが二階の派閥だ。

これらデクノボー議員を二階俊博に引き合わせ、一時預かりとさせたのが菅義偉だ。
「安倍倒し」に使うためだ。

しかし、病的な媚中の二階俊博では、ワシントンから吹く冷たい風をさえぎる衝立にはならない。

それどころか、菅義偉は冷凍庫に入れられた野菜のように凍り付くだろう。

二階と菅は共倒れだ
そう遠くない。

官邸の今井や、安倍寿司トモに加われなかったマスコミ幹部は、早くも菅に寄り添い、「ワクチンができれば、菅政権は意外に長期になる」と言い出した。
こうなると、こいつらマスコミ幹部を刑務所にぶち込む以外にない。

では、石破茂か?
馬鹿言っちゃいけない。

この男が最悪だ。権力を握れば安倍以上に迷走状態になる。
気移りが激しすぎる。

残るは河野洋平のできの悪いせがれだ。

河野洋平は角栄とともに二階以上の親中派。
河野太郎は、そんなおやじを見てきたので、その反動からか徹底した親米派として権力を手中にしようとしている。

そうした次のシナリオが着々と進行する中で、菅は、安倍の偉大な功績である「日本破壊工作」の消化試合を受け持つことになる。

菅はなーにんも気が付いていないようだが、菅義偉の内閣に最大級の圧力をかけるのは北京でもなくワシントンでもない

安倍に巧妙に責任を押し付けながら、官僚を締め上げて使い潰してきた菅義偉という冷酷無慈悲な人間失格者に対する官僚たちの凄まじい怨念だ。

これから、菅によって痛めつけられ、プライドをズタズタにされた官僚たちが、安倍と菅の犯罪を次々とリークするだろう。

この男の政治生命は、総理大臣になる前から、すでに終わっているのだ。

 

・・・総裁選は、ごく短い期間の中継ぎリリーフを決めることが目的で、すぐに「菅退陣」の文字が新聞の大見出しを飾るようになるでしょう。

これら一連のシナリオは、数年前からワシントンのシンクタンクによって練られたもので、自民党はそれを容認しようと決めたからこそ、村上誠一郎議員以外の自民党の長老は安倍政権を好き放題にさせてきたし、菅義偉の出来合いレース総裁選にも口をさしはさまないのです。

外国メディアも、この総裁選についてはうっかり書くことができないので・・・つまり中身のない引き継ぎ選挙であるため書きようがない・・・「日本のどんなところが好きですか?」などといったアイドル・タレントに訊くような質問で記事をまとめています。
 

CSISのマイケル・グリーンと河野太郎との会話ー「すぐに解散」



まず最初に、誰でも分かるヒントを提供するためにキャッチーなニュースを取り上げることにしましょう。

今日(8月10日)の短いTBSニュースを読んでください。
河野防衛相『解散は10月のどこかで』」です。

この記事にあるように、ネット上で行われた「アメリカのシンクタンクのイベント」とは何でしょう。
そして、河野防衛大臣と話している相手は誰でしょう。

TBSニュースは、意図的に避けています。

このシンクタンクとは、ワシントンD.C.にある戦略国際問題研究所(CSIS)のことであり、河野が話している相手はマイケル・グリーンその人です。

なぜこれほど重大なことを他のメディアは報道せず、その中でも唯一チャレンジングなTBSでさえ、CSISとマイケル・グリーンの名前を伏せて報じているのでしょう?

その理由は、自民党のご本尊が故ディビッド・ロックフェラーの外交問題評議会(CFR)であり、その対日工作機関がCSISだからです。

彼らの支配下に置かれているのは自民党だけではありません。
日本の新聞、テレビも同じようにCSISにコントロールされているのです。

CSISにコントロールされているからこそ、このようなリークをあえて出してくるのです。

河野太郎は、今年1月20日、ワシントンD.C.のCSISでスピーチを行っています。

河野は、このとき「私は日本の総理大臣に並々ならぬ意欲を持っている。私は、日本の政治リーダーになるにふさわしい」と強くアピールしています。

それを、わざわざ日本の有権者向けに、謎解きのようなリークを流すメディアは、何を意図しているのでしょう。
言うまでもありません。

「次は河野で行くかいな」・・・

〈中間省略〉

・・・日本の選挙に“ステルス介入”しているのは、イエズス会を総本山とするイルミナティー/フリーメーソンです。

フリーメーソンの初期のメンバーのほとんどが、ローマカトリックの信者であったことも、イエズス会をフリーメーソン総本山としながら、これを乗っ取る形でイルミナティーが支配することになっていったのは当然の帰結と言えるでしょう。

イルミナティー/フリーメーソンは、政治に介入するのではなく、政治機構そのものを乗っ取ってしまうのです。
現在の永田町や霞が関がそうであるように。

〈以下省略〉
 

イルミナティー「イエズス会」の黒法王がこよなく愛した日本



そもそもイルミナティーは、私たちから決して遠い存在ではありません。
日常に潜んでいるのです。名前を変えてね。

たとえば、上智大学の設立母体は、ローマカトリックのイエズス会です。
そう、イグナチオ・デ・ロヨラが、バチカンを乗っ取るために創設したイルミナティーのイエズス会です。
 

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去年11月、新天皇の即位の礼に合わせて教皇フランシスコが来日。11月25日、皇居で天皇と会見した翌日、東京・四谷の上智大学を訪れて学生たちの前でスピーチを行いました。

上智大学の学生たちは、彼がサタニズムのフリーメーソン/イルミナティーであることを知っているのでしょうか。

実は、ローマ教皇は二人います。

私たちがメディアを通して見ているのは「白教皇」・・・過去の教皇も今の教皇フランシスコも、バチカンのプロパガンダ用の偶像です。もちろん秘密結社のメンバーです。
(「プロパガンダ」のもともとの意味は、バチカンの「布教活動」のこと)

教皇フランシスコの前の「白教皇」は、幼児虐待の罪で辞めざるを得なくなった前教皇ベネディクト16世
彼の本名は「ヨーゼフ・アロイス・ラッツィンガー(Joseph Alois Ratzinger)」です。

ラッツィンガーの名前は、イルミナティーのリスト「Livre jaune N°5」に収められています。
「Livre jaune N°5」は英語では「イエローブックNo5」です。

米中央情報局(CIA)は、戦後、バチカンとの協定を結ぶために、ラッツィンガーと協力関係を結びました。(ソース)

今まで書いてきたように、CIAはイエズス会(イルミナティー/フリーメーソン)と二人三脚で世界政府を樹立して新世界秩序(ニュー・ワールド・オーダー)を打ち立てようとしているのです。

では、ドイツのインゴルシュタットの洞窟の奥で、アダム・ヴァイスハウプトら5人の前に降り立ったという「別次元からやってきた存在」を「神(つまり「悪魔」)」と崇めて設立した「バーバリアン・イルミナティー(=イエズス会)」に資金を提供してきたのは誰ですか?

もちろん、ロスチャイルド一族です!

つまり、ローマカトリックのイエズス会は、ロスチャイルドの「世界革命行動計画」のために働いているのです。

このことについては、オーソライズされたオープンソースを元にして、過去の配信号で本2冊分くらい書いてきました。

〈中間省略〉

・・・もう一人の教皇は、「黒教皇」=「ブラック・ポープ(Black Pope)」と呼ばれています。

今の黒教皇「ブラック・ポープ」は、31代目イエズス会総長アルトゥロ・ソサ(Arturo Sosa)です。
この男が、めったなことでは表に出てこないイルミナティーの偶像的存在です。

日本に馴染みのある「黒教皇」は、30代目イエズス会総長だったアドルフォ・ニコラス(Adolfo Nicolas)でしょう。
彼は、2008年1月から2016年10月まで、イエズス会の総長を務めました。

アドルフォ・ニコラスは、今年2020年5月20日、東京で亡くなりました。 享年84歳。

ナショナル・ジオグラフィック(2020年5月20日付)によると、彼は、東京・上石神井の通称ロヨラハウス(イエズス会 上石神井修道院)のイエズス会のコミュニティーのメンバーで、長い間、病床に臥せっていたとのこと。

日本に、イルミナティーのイグナチオ・デ・ロヨラのコミュニティーの拠点があることなど誰が知っていたでしょう。

イエズス会 上石神井修道院は、東京カトリック神学院と上智大学石神井キャンパスに挟まれた閑静な場所です。

バチカンニュースには、「1971年より上智大学神学部で教鞭をとり、1985年から同学部助教授、1988年から同教授。組織神学、秘跡論を教えた」と記されています。

上智大学といえば、CSISのマイケル・グリーンも、現在、上智大学の特任教授を引き受けています。
また、CIA養成学校と言われているジョージタウン大学の外交政策学部准教授も兼任しています。

さて、ここで謎解き問題を一つ・・・

1996年9月9日、東京都葛飾区柴又で発生した柴又女子大生放火殺人事件の犯人が誰かについてです。
週刊誌では「犯人は、すでに特定されている」と報じられていながら、なぜ未だに犯人が逮捕されていないのでしょうか。

〈以下省略〉
 

アドレノクロムのために、突然失踪してしまう政治家、経済人たち



なぜ私が「イルミナティー/フリーメーソン」と表記するのか・・・

それは、フリーメーソンの33位階のメンバーのうち、最上位の31、32、33位階のメンバーが同時にイルミナティーでもあるからであると言われているからです。

ですから、フリーメーソン33位階のアルバート・パイクが、「イルミナティーである」と書かれていても間違いではありません。

今まで何人の究明家がイルミナティーの本拠地を探してきたでしょう。
つまり、フリーメーソンは実体がありますが、イルミナティーには実体がないのです。

それもそのはず、イルミナティーの本拠地と呼べるようなものがあるとすれば、それは誰も立ち入ることができないバチカンのイエズス会の奥の院に存在しているからです。

〈中間省略〉

・・・ここ最近になってやっと分かってきましたが、ジョン・ケリー元国務長官の顔の痣は教皇フランシスコの顔の痣と同じものです。
前の教皇、ベネディクト16世の顔の痣は、もっと顕著です。
これも、これも・・・

この種の顔の痣は、「アドレノクロム」という物資を体内に入れたときに、その副反応として顔に出てしまうのです。

この「アドレノクロム」は、「なぜ世界支配層の側に立つ人間たちは、いちように若々しく長命なのか」という謎について議論するときに必ず出ていた名前です。

最近では、その議論が収斂されてきて、「世界支配層は、世にもオゾマシイ方法で誘拐してきた幼児から取り出したアドレノクロムによって、いつまでも若々しくいられるのである」という説が主流を占めるようになってきました。

アドレノクロム」の生成方法については、ここでは書くことを差し控えたいので、代わりにトルコ国営放送の番組(日本語字幕付き)を見てください。

米国では、数十年前から毎年何万人もの幼児が誘拐されてきました。
FBIも捜査に乗り出していますが、タブーに阻まれて犯人を逮捕できないのです。

それもそのはず、犯人はCIAだからです。

私は、海外在住のある高い知性を持つ人物から、CIAの子ども誘拐組織「ザ・ファインダーズ(The Finders)」の存在を知らされました。
その人物は非常に慎重な性格で、推測でものを言うような人間ではありません。

日本にも「アドレノクロム」を接種していると思われる人物が何人かいるでしょう。
彼らは老境に入ってから、同じように「ある奇行」が目立つようになりました。

一人は、すでに政界を引退してしますが、今でも論客としてマスコミに登場している人物。
一人は、「構造改革は道半ば」がお題目の新自由主義の権化のような人物。靴屋のせがれです。
一人は、カトリック信者で、ローマ教皇と同名の「フランシスコ」という洗礼名を持つ現役の大臣です。

〈以下省略〉
 

アイクの「レプティリアン説」の裏側で燻っている陰謀



〈前半省略〉

・・・デーヴィッド・アイクを日本に紹介したのは、没後も信者が多い太田龍氏です。

太田龍氏は非常に優れた陰謀究明家でしたが、残念なことに晩年になってデーヴィッド・アイクに心酔し、「フリーメーソンのゼカリア・シッチンの創作=二ビル星からやってきたアヌンナキと人間とのハイブリッドであるレプティリアンが地球を支配している」という妄想に取り憑かれてしまったのです。

〈中間省略〉

・・・幸いなことに太田龍氏の信者たちは、アイクからの受け売りの「レプティリアン説」の箇所は上手にスレーしているようです。信じていないのです。

サービス精神にあふれた陰謀エンタティナー、デーヴィッド・アイクに英国王室が与えた役割とは何でしょう?

〈省略〉

・・・「英国王室の人々がもっとも隠しておきたい秘密」とは、究極の若返りの方法です。

それは、ナチュラル・ニュースのマイク・アダムスが暴露した「吸血鬼療法は老化の影響を逆転させる」に概要が示されています。
つまり、並体結合による「バンパイア吸血若返り法」のことです。
 

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この方法は、医学的にも若返り効果があることが証明されています。
つまり、老化した自分の血液と自分と同じ遺伝子を持つ子どもの血液とを完全に入れ替えるのです。

マイク・アダムスは、英国王室や世界の大富豪と言われる人々や、グローバル・エリートの多くが、このバンパイア若返り法で長寿を保っていると主張しています。

〈以下省略〉

 

 

                                                                                 田中 宇 氏                                                                  

トランプ米大統領が9月7日の記者会見で、大統領に再選されたら、経済面での米国(と同盟諸国)の中国依存をなくす「米中分離」(デカップリング)を大幅に進めると宣言した。トランプは、これまでも米中分離を進めてきた。それを大幅に強化するという。トランプは2017年の大統領就任直後から、米企業の中国への工場移転などによって中国に奪われた米国の雇用を取り戻すため、経済的な米中分断を加速し、米国を製造業大国に戻すと言い続けてきた。トランプの米政府は、中国(やその他の諸国)から米国が輸入する商品に懲罰関税をかけたり、ファーウェイなど中国企業製のネットワーク機器を米国や同盟諸国の政府が使うことを、中共によるスパイ行為に使われ得るとの理由で禁じたりしてきた。中国人が米国の大学で先端技術を学ぶことも、トランプは、スパイ行為になるとして禁止し始めている。 (Trump’s tough talk on China faces harsh trade realities) (Trump considers 'decoupling' U.S. from China

トランプ政権の米中分離策は従来、主に中国の企業や人々を米国側での活動から締め出すことに重点を置いてきた。それも完全に実施されず、トランプは、ファーウェイなど象徴的な例に限定してピンポイントで攻撃してきた。米中分離は、中国側より米国側にとってマイナスが大きいので米財界などエスタブ勢力が消極的だ。トランプには大きな抵抗力がかけられてきた。トランプは今後、11月の選挙での再選を、米中分離を含む自分の政策が米国民の大半に支持され正当性を得たとみなし、エスタブ勢の反対を押し切って米中分離策を強化する。製造業の部品供給から金融取引までの全分野で、世界的に、既存の国際ネットワークから中国勢を徹底排除し、中国を排除した「米国側」のネットワークとして再編する。 (Rabo: Today, The Press Is Waking Up To The Multiple Schisms Simultaneously Threatening Global Markets

米国側と対照的に、中国と、ロシアや一帯一路につらなる親中国の諸国などは、既存の国際ネットワーク(米国側)から追放・排除・分離され「中国側」として新たな中国中心の国際ネットワークを形成していく。米国側はドル建て決済でSWIFT利用、中国側は人民元や参加諸国の相互通貨建てでCIPS利用で貿易決済が行われ始めるなど、米中分離が具現化している分野もある。中国側が米国側より劣勢になっていき、中国が経済的に潰れていくことで、米国側が中国側を打ち負かすのがトランプ政権の「米中新冷戦」のシナリオだ。 (Trump Vows to Sharply Scale Back U.S.-China Economic Ties

トランプは、米中分離のための米国側の国際ネットワークの一つとして、米国・日本・豪州・インド・韓国・東南アジアなどで構成する「インド太平洋諸国」の枠組みを、従来の軍事安保分野に限定された中国包囲網から、製造業の部品取引など経済の中国包囲網に発展させることを構想している。米日豪などの国際的な大企業は従来、中国との取引が最重要な部門の一つだったが、今後は中国と全く取引しなくてもインド太平洋諸国との取引だけで従来の儲けに近いものを出せるようにするのがトランプの案だ。 (安倍に中国包囲網を主導させ対米自立に導くトランプ

結論から先に書くと、インド太平洋諸国の製造業の企業が、中国に全く頼らず、中国抜きでに製造活動を続けていくことは非常に困難で、多分不可能だ。やれるとしても、まともに機能するまで何年もかかる。中国は、世界の主要な製造業者の下請けを何年もやってきた。品質管理、労務管理など、国際企業が低コストでやろうとすると中国に頼むしかない分野がいくつかある。中国に頼まないと製造コストが上がり、品質も落ちる。国際大企業は、自社製品の品質を何年も落とすことなどできない。製品の大幅値上げもやれない。中国包囲網であるインド太平洋を経済面に拡大する「中国外し」の策は成功しない。掛け声だけに終わる。 (Trump’s China-bashing gives US a bloody nose

安保面の「インド太平洋」の概念を最初に提唱したのは日本の安倍晋三だった。かつてトランプは、安倍に、インド太平洋を掲げて国際的な中国敵視の先頭に立つことを安倍にやらせようとした。だがすでに日本は経済面で中国抜きにやっていけない状態になっていた。安倍はトランプに対していい顔だけしつつ、中国と敵対せず、むしろ中国にすり寄る姿勢をとりつづけた。今回トランプがインド太平洋を経済面の中国包囲網に拡大するに際し、再び安倍に主導役をやってくれと言ってきた可能性がある。すでに書いたとおり、経済面の「中国外し」は、安保面の中国包囲網よりもっと困難だ。現実性がない。 (US Seeks Formal NATO-Style Alliance Against China) (米国の中国敵視に追随せず対中和解した安倍の日本

安保軍事だけの時は、中国敵視の主導役をやりたがらない安倍をトランプは黙認した。だが今後はそうでないので、安倍はトランプから追い込まれる前に辞めることにしたのでないかとも思える(証拠はないが)。安倍の辞任表明の10日後に、トランプが米中分離の中国敵視を強化していくことを発表した。トランプの米中分離の強化により、今後、日本が米中のバランスをとっていくことが格段に難しくなる。それが明らかになる直前に安倍が辞任を表明した。両者が無関係だとは考えにくい。火中の栗を拾い、泥をかぶるのは次期首相だ。安倍はいいとこ取りだけして逃げた。安倍は、格好悪い終わり方をしたくなかったのだろうが、実のところ安倍は格好悪い。泥をかぶっても良いと考える菅や石破の方が格好良い。 (安倍辞任の背景にトランプの日米安保破棄?

話を戻す。軍事安保の中国包囲網は、ほとんど演技だけで構成され、実体が少なかったので大した問題でなかった。米中がいくらミサイルを配備しても、撃ち合わない限り大丈夫だ。米中軍艦の急接近も同様だ。経済の話の方が実害がある。トランプは、中国製のアプリはスパイウェアになりうるのでインターネットから排除すべきだと言い出している。この政策が実施されると、たとえば中国人のほぼ全員がスマホに入れているウィチャット(微信)のアプリが、米企業であるスマホ2社のグーグルプレイとアップルストアから排除される。 (China plans new data policy in response to Trump admin’s “bullying”

中国製のアンドロイドのスマホは最近、グーグルプレイなしでやりくりしているが、iフォンは中国でもアップルストアが必須だ。中国のiフォン利用者はウィチャットを使えなくなる(野良アプリとして入るがオタク的作業が必要)。ウィチャットなしでは中国人の生活が成り立たない。中国でのiフォンの販売が急減する。アップルの売上高が3割減る。米国の株価が急落する。トランプは、中国製アプリをネットから排除する策を本気でやれない。演技に満ちた抜け穴だらけになる。 (中国にサーバーを置かされているApp Store

トランプが本気でやらなくても、米中分離は、中国人の米国製品離れを引き起こす。アップル製品が売れなくなっていくのと対照的に、中国企業のファーウェイは米国に制裁されても潰れず、むしろ企業規模を拡大し続けている。 (What’s Biden’s New China Policy? It Looks a Lot Like Trump’s

トランプが再選されて米中分離策を加速するなら、製造や販売などを中国で展開している米企業はすべて中国から引き揚げる必要がある。中国に残っていると、米国で犯罪に問われかねない。11月の米選挙で対立候補のバイデンが勝ったとしても、バイデンもトランプと似た中国に厳しい政策を打ち出している。米中分離策が加速すると、中国側も報復で中国駐在の米企業に嫌がらせしかねない。今後、中国に米国企業が居続けるリスクが高くなる。だが実際は、上海の米国商工会議所の調査によると、撤退を考えている中国駐在米国企業が全体の4%しかない。中国で展開している米企業は、米中対立が今後ずっと続きそうだと予測しているが、それでも彼らのうちの7割以上が、今後も中国で展開し続けると答えている。 (US Firms Sticking With China Despite Belief That Tensions Will Persist For Years

コロナ危機後、米国や欧州の経済は、都市閉鎖によって大恐慌に陥っている。米国では暴動も続き、経済が復活する兆しが見えない。FRBのQE策で支えている金融バブルもいずれ崩壊する。欧米の経済難と対照的に、中国経済は6月ごろから復活基調にある。習近平の中共政権は、徹底した国民への監視でコロナ陽性者を排除し、国民の陰性を確認した上で自由な消費や外食を認め、国内消費を復活させている。習近平は、中国経済の主導役を従来の輸出から内需に転換する方針を発表している。人口13億人の中国は、国内市場だけで発展していける。 (米中逆転を意図的に早めるコロナ危機

コロナ危機は、中国の国内市場を、世界で最も儲かる市場にした。これだけの人口=消費者を持つ単独の国内市場はほかにない。インドなど他の大国は、まだコロナ対策に追われている。国際市場は、コロナによって各国間の人的な移動を停止され、長期的に機能しにくくなっている。コロナ危機は、単独の国内市場を有利にした。中国国内の人の移動は6月ごろから規制がなくなっている。習近平が中国経済を内需主導に転換するのは自然な流れだ。 (中国が内需型に転換し世界経済を主導する?

今後、米中分離によって、米国側の製品が中国で売りにくくなる。中国では、中国製の、中国のブランドの製品が売れるようになる。中国はしばらく前から、ほとんどどんな製品でも国内で作れるようになっていた。だがこれまでの中国は、欧米ブランドの製品の製造の下請け役として機能しており、何でも作れるが利幅が少なかった。中国の工場から欧米企業への製品の出し値は、製品原価プラス人件費プラスアルファの安値で、中国の工場の儲けはわずかだった。欧米企業は、それを世界にブランド品として原価の何倍もの値段で売り、大幅な儲けを得ていた。中国は、下請けとして薄利で使われていた。 (中国の対米離脱で加速するドル崩壊

これからトランプが加速する米中分離は、この体制を破壊して大転換する。トランプの米中分離策で、欧米企業は中国から出て行くことを義務づけられる。中国市場は、中国企業の製品の天下になる。すでに書いたように、各国が人的鎖国を強いられているコロナ危機の状況下で、中国市場は、ダントツに世界最大の単一市場である。その巨大市場が、中国製品・中国ブランドの天下になる。これまでの中国市場では、米欧日のブランドがもてはやされて高値で売れ、米欧日の企業が中国市場で大儲けしていた。米欧日の製品の製造を下請けしていたのは中国側だったが、すでに書いたように、下請けである中国側の利幅は限られていた。中国市場は、米欧日を儲けさせるために存在していた。これは、産業革命時に英国の資本家が夢想したことの具現化であり、英米の謀略だったともいえる。

だが今後の米中分離によって、中国市場での利益のすべては中国人のふところに入る。ブランド力で大儲けしていた米欧日の企業は、トランプの策略(米中分離とコロナ危機)によって、中国から退却させられていく。中国企業は下請けから脱却し、高いブランド製品の製造主になり、外国人にとられていた儲けを初めて中国人自身のものにしていく。中国人が、中国市場の主人になる。トウ小平は墓の下でほくそ笑んでいる。これは、アヘン戦争以来の中国の夢の実現でもある。それを実現してくれるのが、トランプの米中分離策である。トランプは、中国にとってニクソン以上の「恩人」になる。中国をボロクソに言って敵視しているトランプが、である。これが、隠れ多極主義の痛快な真髄である。 (中国は台頭するか潰れるか

中共は最近また米英豪など敵性諸国のマスコミ記者の中国での取材ビザへの規制をさらに強化した。中国は、米欧側に知られずに自国を発展させていける。これもトランプが招いた「厚意」だ。マスコミを軽信するしかない米日などの人々は、自国側が中国に負けていく米中分離策の進展を知らないまま、しだいに生活苦に陥っていく。多極化は知られずに進む。田中宇の妄想だと思っている人は、永遠に思っていれば良い。 (China imposes new visa restrictions targeting US media) (Beijing Delays Visas For Journalists From WSJ, CNN & Bloomberg As President Xi Cracks Down On Dissent

米国企業が中国から出て行きたがらないのは当然だ。米国企業も、コロナ危機から脱して内需拡大していく中国市場で儲けたい。米国自身の市場は、コロナ都市閉鎖と暴動でボロボロだ。トランプの米中分離に合わせ、日本や韓国の企業が中国から撤退していると喧伝されているが、これらも現象の一部だけを切り取った報道だ。トランプは就任直後から米中分離策を言い始め、米国企業を中国から帰国させ、中国に流出した雇用を米国に引き戻すと豪語してきたが、実際に中国から米国に引き揚げてくる企業はほとんどなく、米国の雇用は増えていない。トランプの米中分離は米国の国益にならず、中国の国益になっている。 (Samsung to end Tianjin TV production, joining China exodus

 

〈首相と官房長官がしなければならないことですか? 拉致被害者を救出するために、何を失うことを許容するのか、具体的に申し上げれば、特殊部隊員何名の命と引き替えにするのかを決めていただければ〉

 これは自衛隊特殊部隊による拉致被害者の奪還をテーマにしたドキュメント・ノベル『邦人奪還:自衛隊特殊部隊が動くとき』の一節だ。元自衛隊特殊部隊員の伊藤祐靖(すけやす)氏が、現場の作戦行動の詳細から、首相官邸や霞が関など政府の動きまでを精緻にシミュレーションした同書がいま、話題になっている。

「現場のリアルを伝えることにこだわった」伊藤氏が同書を執筆したきっかけは、「能登半島沖不審船事件」(1999年)にあるという。海上自衛隊が北朝鮮工作母船と遭遇したその日、現場では一体何が起きていたのか。伊藤氏が“隊員全滅”をも覚悟したという壮絶な記憶を明かした。(全2回の2回目/前編から続く)

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1999年3月23日、伊藤氏が航海長を務める護衛艦「みょうこう」は、富山湾で北朝鮮工作員を乗せた不審船を発見。黒煙を吹き出しながら猛スピードで北上する不審船に対し、ともに追尾していた海上保安庁の巡視船は威嚇射撃を行った後、燃料不足を理由に帰投してしまった。そして、海上自衛隊創設以来初の実戦命令である「海上警備行動」が発令。北朝鮮工作員との交戦を前に、艦内はかつてない緊張に包まれた――。

“訓練ではない射撃”が始まった

 艦長の全身から、緊張感があふれ出ていた。それはすぐに、緊張ではなく、恐怖に近い不安だということがわかった。艦長はとてつもない不安のまっただ中にいる。そして、これだけの人数に囲まれているというのに孤独を感じているのだとも思った。

 恐怖に近い不安と孤独の中で艦長は、腕を組み、まっすぐ前を見据えていた。わずかに上下する肩が呼吸の荒さを示し、艦長のドクンドクンという心臓の鼓動まで聞こえるような気がした。そのまっすぐに前を見据える目には、保身も私心も邪心もなく、ただひたすらに任務を全うしようとする強く熱いものがあった。

 自衛隊が抱える憲法との矛盾、パンドラの箱だかなんだか知らないが、俺たちは今ここで生きている。誰が何と言おうと、たった今、我々は確実に必要とされている。政府が海上警備行動を発令したのが何よりの証拠だ。憲法云々とは別に、今は俺たちにしかできないことを全力でするだけの話だ。今までの時間はこのための準備期間だったんだ。

「第二大和丸」と書かれた北朝鮮の工作母船(海上保安庁撮影)

「第二大和丸」と書かれた北朝鮮の工作母船(海上保安庁撮影)

 

 艦長は、目をカッと見開くと、押し殺したような低い声で戦闘号令を発した。

「戦闘、右砲戦! 同航のエコー〈E〉目標!」(このときは工作船をEと呼んだ)

 いよいよ訓練ではない射撃が開始されてしまった。

「頼むから、当たっちまう前に止まってくれ!」

 艦長の戦闘号令に従い艦内は、驚くほどスムーズに、滞りなく、水が流れるように、何から何までうまくいった。これこそが訓練のたまものである。

 初弾は依然として34ノットで進む工作母船の後方200メートルに着弾させたが、工作母船に減速する兆候はまったく見られなかった。前方200、後方100、前方100と弾着点を工作母船に近づけていった。工作母船を木っ端みじんにしてしまうギリギリの距離まで弾着点を近づけて、何十発も警告射撃を行った。だが、工作母船は減速の兆候をまったく見せなかった。

 私の心の中の声は、「止まれ、こん外道が!」から、あれだけの至近弾を食らっても止まらない彼らに対する尊敬の念にも近い「お前ら人間じゃねえ……」になり、「止まってくれ! 頼むから、当たっちまう前に止まってくれ!」に変わっていった。

それは本当にギリギリで、ちょっとでもどこかにミスがあれば、乗っているかもしれない拉致された日本人ごと木っ端みじんにしてしまうからである。その思いが通じたはずは絶対にないが、工作母船は突然、停止した。

 停止した瞬間に、私の頭の中は真っ白になった。

 なぜなら、停止となれば、次は立入検査をしなければならないからである。しかし、「みょうこう」は立入検査をできない。私は教育訓練係士官である。訓練計画を立てる以上、下士官たちの練度はすべて把握しているが、そういうレベルの話ではなく、一回も立入検査の訓練をしたことがないのである。

防弾チョッキなしで工作母船に乗り込めとは……

 もともと海軍の仕事は船の沈め合いがすべてだったが、90年代から武器による抵抗が予想される船舶に乗り込んで、積み荷の検査をしようという考えが世界的に広まり始めた。海上自衛隊もその流れに乗る形で研究を開始し、各艦にその資料を配付し始めた時期だった。

 だからまだ、艦内には防弾チョッキさえも装備されていなかった。訓練さえもできる状態ではなかったのである。

 それなのにいきなり北朝鮮の工作母船に乗り込め、というのだ。

©iStock.com

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 携行する武器にいたっては、撃ったことはおろか、触ったこともない者がほとんどだった。なぜなら立入検査隊員は、1名の幹部以外すべて下士官であり、下士官は小銃の射撃訓練ならば普段から実施しているが、通常幹部が持つ拳銃は訓練したことがないからである。立入検査隊は、狭い艦内で使用することと、自衛のための武器という意味合いもあってか、携行しやすく取り回しもしやすい拳銃を持っていくことになっているのに、である。

 そんな彼らが、この真っ暗な日本海で相手の船に乗り込んで、北朝鮮の高度な軍事訓練を受けている工作員たちと銃撃戦をする。そして拉致されている最中の日本人を奪還してくる。そんなことできるはずがない。

 幸運に幸運が10回くらい重なって銃撃戦で工作員たちをねじ伏せたとしても、北朝鮮の工作母船には自爆装置が装備されている。どう考えても、立入検査隊は任務も達成できないし、確実に全滅する。

“戦死”の可能性が現実に

「海上警備行動が発令された。総員戦闘配置につけ」という副長の艦内放送の声で、立入検査隊員たちは食堂に集まってはいた。

『邦人奪還』(新潮社)

『邦人奪還』(新潮社)

 ついさっきまで、「平成の世の中で、海上自衛隊の俺が戦死?」「ありえない、ありえない」と話していた彼らだが、工作母船の停止で出撃が現実味を帯びだすと、いっせいに表情がこわばった。そして、全乗員の誰もが立入検査隊を派出したくないと思っているのに、みんなテキパキと動いて、とうとうすべての準備を整えてしまった。最後に個人装備品を装着するためにいったん解散し、10分後に食堂で再集合となった。

 この時に私の直属の部下で、手旗信号要員として立入検査隊に指定されている者が私のところに来た。赤白の小旗を一本ずつ持ち、カタカナの形を表し、通信する手旗信号を、海上自衛隊は現在でも使用している。

「航海長、私の任務は手旗信号なんです。こんな暗夜にあの距離で、手旗を読めるはずがありません。私が行く意味はあるのでしょうか?」

 すがるような目つきだった。正直、私も行く意味はないと思った。だが、口をついて出た言葉は、正反対のものだった。

「つべこべ言うな。できることをやってこい」

「つべこべ言うな。今、日本は国家として意志を示そうとしている。あの船には拉致された日本人がいる可能性が高いんだ。国家はその人を何が何でも取り返そうとしている。だから、我々が行く。国家がその意志を発揮する時、誰かが犠牲にならなければならないのなら、それは我々だ。その時のために自衛官の生命は存在する。行って、できることをやってこい」

 私は、自分の人生観、死生観、職業観を、彼にぶつけた。すがるような目つきだった彼は、目を大きく見開き言った。

「ですよね! そうですよね! わかりました! 行ってきます!」

 私は、面食らった。

 ええー、「ですよね」だけ? お前、反論しないのか? それでいいのか、本当は納得なんかしてないだろ。30分後には射殺されているか溺死してるんだぞ。それで行っちゃうのか?

「行かせるというのなら、装備品を整えて、訓練をさせてから行かせるべきでしょう。何もしていないのに、行けっておかしいでしょ」

 これくらいは言って欲しかった。その議論があれば、彼が納得して行くことはなくても、彼も私も救われる気がしたからだ。いまさら遅かったが、反論をしてくるものだと安心して持論をぶつけたことを後悔した。

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『少年マガジン』を胴体につけた隊員たち

 食堂に再集合してきた立入検査隊員の表情は一変していた。胴体には防弾チョッキのつもりか、『少年マガジン』がガムテープでぐるぐる巻きにしてあり、そんな滑稽な姿の彼らだったが笑えるどころではなかった。

 むしろ彼らは美しかった。10分前とは、まったく別人になっていた。

 悲壮感のかけらもなく、清々しく、自信に満ちて、どこか余裕さえ感じさせる。

 私は、彼らに見とれてしまっていた。

 半世紀以上前に特攻隊で飛び立って行った先輩たちも、きっとこの表情で行ったに違いない。先輩たちがどんな表情で飛び立ったのかに関して何も知らなかったが、私はそんなふうにも感じた。「これが覚悟というものなのか」と納得しつつも、心の奥底では気づいていた。この表情は覚悟だけではないのだ。“わたくし”というものを捨て切った者だけができる表情なのだ。

 彼らは、短い時間のうちに出撃を覚悟し、抱いていた希望や夢をあきらめた。そして、最後の最後に残った彼らの願いは、公への奉仕だった。それは育った環境や教育によるものではなく、ごく自然に、自らを滅することに意義を感じ、奉仕を全うしようとする清々しい姿勢だ。

だから、そんな彼らを“わたくし”のためにばかり生きているように見える政治家なんぞの命令で行かせたくないと思った。そして、彼らに「天皇陛下の御裁可(ごさいか)が降りたぞ」と言ってやりたくなった。どうしてなのだろう。“わたくし”を捨て、不断の努力で自らを律していることが誰の目にも明らかだからなのか。そもそも、なぜ「御裁可」という単語を自分が知っていたのかすらわからない。

 そしてもう一つ。私は美しい表情の彼らに見とれながら、実は、「向いていない」とも思ったのである。

 これは間違った命令だ。向いている者は他にいる。彼らは自分の死を受け入れるだけで精一杯で、任務をどうやって達成するかにまで考えが及んでいない。世の中には、「死ぬのはしょうがないとして、いかに任務を達成するかを考えよう」という連中がいる。私は知っている。この任務は、そういう特別な人生観の持ち主を選抜し、実施すべきものなのだ。

「お世話になりました。行ってまいります」

 立入検査隊員たちは出撃のために歩み始めた。その中に先ほどの私の部下もおり、彼は私の前で立ち止まり挙手の敬礼をしてきた。

「航海長、お世話になりました。行ってまいります」

 30分後に、彼の命はない。私は何も言えず、挙手で答礼するのが精一杯だった。

伊藤祐靖氏 ©新潮社

伊藤祐靖氏 ©新潮社

 彼はふっきれたような表情で前を向き、再び歩み始めたが、5、6歩進んだところで急に振り向いた。

「航海長、あとはよろしくお願いします」

 彼らが出撃しようとしたまさにその瞬間、工作母船は突然動き出した。

 そろりそろりと動き出したかと思うと急加速し、再びフルスピードで北へ向けて進み出した。「みょうこう」も急加速し追走した。

全滅することが確実な作戦だった

 その後、日本政府は追跡を断念、作戦中止命令が出された。結果、立入検査隊は出撃できなかった。だから今も彼らは全員生きている。しかし、彼の「あとはよろしくお願いします」という言葉は、私の中で今でも非常に大きな存在感を持っている。

 私は、任務が絶対に達成できないことも立入検査隊員が全員死亡することもわかっていた。世の中に「絶対」ということはそんなにないし、国家の意志を具現化するための軍事作戦において不可能と軽々しく口にすべきではない。だが、拳銃を触ったこともない者が、夜間、自爆装置がセットされている北朝鮮の工作母船に乗りこんで、北朝鮮の工作員と銃撃戦の末に日本人を救出してくることは絶対に不可能で、彼らが全滅することも確実だった。

それは、私が「みょうこう」航海長で、教育訓練係士官として乗組員の練度をよくわかっていたからではなく、海上自衛隊の艦艇乗りなら誰でも知っていたことである。

 ということは、「立入検査を実施させる」という政治決定がなされる時に、現職の海上自衛官に任務達成の見積もりと生還の可能性を確認せずに決定がなされるはずがないので、現状を知っていながら可能だと言った海上自衛官がいるか、不可能という現状を理解したうえで実施させるという政治決断がなされたのか、そのどちらかなのである――。

あの日、私は何をすべきだったのか?

 この事件をきっかけに、海上警備行動時における不審船の武装解除及び無力化を主任務とした、全自衛隊初の特殊部隊である海上自衛隊「特別警備隊」の創設が決定した。私はその創設準備段階から携わり、創設後は現場指揮官を務めた。

あの日、下された命令が間違っていた、あるいは取り消すように動くべきだったということではない。しかし、いったいなぜ任務を達成できず、全滅するとわかっているのに彼らを行かすと決めたのか。なぜそれをする必要があるのか、誰がそれを決断したのか。

「これが国家の理念であり、この命令はそれを通すための国家の意思だ。だから我々は行く意義がある、行ってこい」と、私自身が上に確認してから、彼らに伝えるべきだった。そんな当たり前のことをせずに命令に愚直に従おう、従わせようとしてしまったのだ。これは、私が一生恥じていかなければならないことだと考えている。

 あの場にいた一人として、現場の自衛隊員の感情、気持ちを伝え、決断を下し命令する政治家、国には覚悟を問いたい。そのつもりで書いたのが、『邦人奪還:自衛隊特殊部隊が動くとき』だ。過去に執筆した自叙伝では、常に守秘義務の制約があり、核心に迫る内容を書けないことも多かった。

 今回、その壁を越えるために取ったのが、ドキュメント・ノベルという手法だ。元自衛官の私には、フィクションだからこそ訴えられることがある。ストーリーはそのためのフィクションで、ほとんどのエピソードは、私の実体験をもとに書いている。

いま、自衛隊特殊部隊による拉致被害者の奪還をテーマに、日本の防衛戦略に警鐘を鳴らす1冊が注目を集めている。元海自「特別警備隊」隊員の伊藤祐靖(すけやす)氏が放つドキュメント・ノベル、『 邦人奪還:自衛隊特殊部隊が動くとき 』だ。 【写真】この記事の写真を見る(6枚)  伊藤氏は自衛隊時代に、「恥じて、一生抱えて生きていく」といまなお口にする事件を経験している。同書執筆のきっかけともなったその出来事とは、海上自衛隊創設以来初の“実戦命令”がなされた「能登半島沖不審船事件」(1999年)だ。自衛隊史に残るその日、現場では何が起きていたのか。伊藤氏が北朝鮮工作母船との“生々しい攻防”の記憶を振り返った。(全2回の1回目/ 後編に続く ) ◆◆◆

北朝鮮工作母船の残像

護衛艦「みょうこう」 ©時事通信社

 1999年3月24日6時7分、護衛艦「みょうこう」の艦橋にいた私は航海長として、「面舵一杯(おもかじいっぱい)」を下令した。作戦中止命令が出たからである。  日本政府は、日本人を拉致している真っ最中の可能性が極めて高い北朝鮮工作母船の追跡を断念した。北朝鮮清津(チョンジン)市に向かって猛スピードで走り去る工作母船は、あっという間に日本海の波間に消えた。  私の網膜には今もその船影が残っている。それは、死ぬまで消えることはない。我々は、すんでのところで北朝鮮工作母船を取り逃がし、目の前で日本人を連れ去られてしまったのかもしれないのだ。  私にとっての「能登半島沖不審船事案」は、この2日前の3月22日、緊急出港が下令されたことを知らせる一本の電話から始まった。

「秘のグレードが高すぎて、まだ、言えないんだ」

「航海長ですか、当直士官です。緊急出港が下令されました。直ちに、艦に帰ってきてください」  ようやく長い航海から母港に帰ったというのに、という落胆が強かった。もちろんそんな気持ちはおくびにも出さずに艦へ戻り、その足で艦長室へ行った。艦長に行き先を聞くためである。  海の上には道路もなければ、道路標識もない。だから、行き先が決まったからといって、すぐに行けるわけではない。出港前に進むべき航路を決定し、それを海図(チャート)に記入する必要がある。そして、その航路を決定するのは航海長の仕事だ。だから、私はまず行き先が知りたかったのである。  ノックをして、艦長室の扉を少し開け、「航海長、入ります」と言った。 「入れ」という艦長の声が聞こえた。  私は敬礼をしてから、すぐに本題に入った。 「航海長、ただ今帰りました。艦長、行き先はどちらでしょうか」 「ううん。それがな、まだ言えないんだ」  地名を待っていた私の頭の中が、一瞬、白くなった。 「はっ? 言えない? 言っていただかないと航路が引けません。航路が引けないと出港できません」

 

「わかっている。でも、秘のグレードが高すぎて、まだ、言えないんだ。出港の直前に航海長にだけ言う」 「わかりました。出港の準備が整いましたら、また参ります」  秘のグレードが高すぎて航海長に行き先が言えない──。初めて経験する事態に少したじろいだが、すぐに気分が高揚し始めた。  日本の周辺海域でいったい何が起きているんだ?という興味本位の気持ちと、それを特等席で見ることができるという不謹慎な感情がわいてきたのである。  予告通り艦長は、出港直前に私にだけ行き先を伝えた。そして「みょうこう」は、航海に最低限必要な乗員が戻ったところで出港し、残りの者は順次ヘリコプターにより洋上で回収していった。

富山湾で「不審船」の捜索を開始

 結局、行き先は「富山湾」で、任務は「特定電波を発信した不審船の発見」だった。  翌日の早朝、まだ暗いうちに富山湾に到着し、「不審船」の捜索を開始した。けれども、湾には何百隻という漁船が操業していて、その中から日本の漁船に偽装している北朝鮮の特定電波を発信した船を発見しなければならない。よほど近づけばアンテナの形や数で不自然なものを見つけることができるかもしれないが、すべての漁船に肉薄することなどできるわけもなく、発見は極めて困難である。  正直、私は発見なんて不可能だと思っていた。が、ともかく、不自然な漁船の捜索を開始した。捜索開始から2時間ほどが経過して夜が明けると、すぐに不審船を発見したとの連絡が来た。それは、海上自衛隊の航空機、P3Cという対潜哨戒機(対潜水艦戦用航空機)からだった。若い幹部が私に報告をしてきた。 「航海長、P3Cから、不審船を2隻発見した、との連絡が来ました」 「何? 何が不審だって言ってんだ」 「漁具が甲板上にないそうです」 「馬鹿かお前は? 昨日の天候だぞ。漁具を甲板上に出している漁船なんかいるはずがないだろ。全部流されちまうよ。どうでもいい情報だ。艦長には俺から報告しておく。一応ポジションだけはチャートに入れておけ(発見された場所を海図に書いておけ)」

「第二大和丸」と書かれた漁船

 私は、不審船と判断した理由があまりにも船のことを知らなすぎると考え、参考にするべき情報ではないと判断した。 「航海長から艦長へ、P3Cから不審船発見との連絡が来ましたが、不審船と判断している理由が『甲板上に漁具なし』であり、理由としては極めて薄弱なため、現捜索計画に変更の要なしと判断します。以上です」 「CO了解」(CO=コマンディング・オフィサー=艦長)  それから半日が過ぎた午後、私は艦橋で勤務していた。  前方の水平線付近に針路を北にとっている独行の漁船を発見。不審船かどうかを確認するために近づくというより、若い幹部に操艦の訓練をさせるつもりで、その漁船の後方500ヤード(460メートル)に回りこむように指示をした。

 漁船とはいったんすれ違ってから大きく舵を切って後方に回りこもうとしたので、舵を切っている最中にだんだん漁船の船尾が見えてくる。確認すると「第二大和丸」と書いてあり、早朝にP3Cから連絡が来た船名だった。そして完全に回り込み、漁船の真後ろについて船尾を見ると、なんと漁船の船尾に縦の線が入っていた。

北朝鮮の「拉致船」と遭遇

 それは船尾が観音開きで開く構造になっていることを示している。そこから小舟(工作船)を出せるということである。  これこそが日本人を数多く拉致し、北朝鮮に連れ去っていった「拉致船」なのだ。私は、漁船の船尾を凝視したまま艦長室へ電話をした。 「かっ、艦長、見つけました。めっ、目の前、目の前にいます」  艦長は、返事する時間も惜しかったのか、そのまま受話器を放り投げ、艦橋に駆け上がってきた。  それにしても、観音開きになっている船尾を見た瞬間の感情が忘れられない。全身の血液がグラグラと沸き立つような抑えようのない怒りが噴出した。仲間の首を切り落としたギロチンを見たらこういう気持ちになるに違いない。  海上保安庁と連絡がつき、新潟から高速巡視船が追ってくることになった。それまでの間は写真撮影をしたり、船体の特徴を報告したりしつつ、工作母船の位置情報も送っていた。

 私は航海指揮官を交代し、艦首に向かった。工作母船に乗っている工作員にガンをつけるためである。艦橋からは死角になって不審船の船橋の中は見えないが、艦首まで行けば見える。艦首につくと工作母船の船橋右舷の舷窓が見えた。そこに寄りかかっている奴がいる。緑の服を着ていた。私は心の中で叫んでいた。 「こっちを向け。視線で殺してやる」  緑の服の奴は、何気なく右後ろを振り返り、艦首に突っ立っている私に気づいた。そしてそいつと目が合った。  こっちの本気の殺意をぶつけてやろうと思っていたし、相手も送り返してくると思っていたが、視線が合っているのに、まずこちらの怒りがわいてこない。日本人をかっさらっている最中かもしれない奴と目が合っているというのに、情のようなものがわいてしまっている。  5秒ほど見詰め合っていた。彼が前方に視線を戻した。

「何でなんだ? いいのか、これで? あいつには、自分と同じ匂いがする」  と思った。時と場所が違っていれば仲間になっただろうとも思った。  怒りを爆発させるはずが、私はしょげて、艦首からトボトボと艦橋に戻った。

工作母船はスピードを上げた

 日没直前の18時頃になってようやく、巡視船が追いついてきた。  相手は拉致船、北朝鮮の高度な軍事訓練を受けた工作員が多数乗っている。密輸や密漁をしている船とはレベルの違う抵抗をすることは目に見えているのに、いつも通りに海上保安官たちは飛び移ろうとしていた。そしてまさに飛び移ろうとした瞬間、それまで12ノット(時速20キロ)程度の航行だった工作母船は大量の黒煙を吹き出しながら増速し、最終的には34ノット(時速60キロ)まで上げた。 「みょうこう」もそれに合わせて増速していった。高速航行している時に不意に甲板に出ると海に転落する可能性があるため、立ち入りを禁止した。 「達する。不審船が急加速し、保安庁からの逃走を開始した。本艦は逃走中の不審船を追跡するため高速航行を行う。ただ今から特令あるまで上甲板への立ち入りを禁止する。繰り返す。高速航行を行う。ただ今から特令あるまで上甲板への立ち入りを禁止する」  私がマイクを置くと、すぐにガスタービンエンジンの起動する音が「キーン」「キーン」と二つ聞こえてきた。「みょうこう」は2万5000馬力のガスタービンエンジンを4機持っているが、通常は2機でも十分な速力が出るため、残りの2機は起動していない。

 間もなく、艦橋のスピーカーから機関長の声が響いた。 「機関長から艦長、航海長へ。エンジン全機起動した。10万馬力、全力発揮可能」  出港前に艦長から行き先について「秘のグレードが高すぎて、まだ、言えないんだ」と言われた時と同様に、不謹慎ながら私の胸は高鳴り始め、心の中で叫んでいた。「来ました、来ました! 盛り上がってまいりました!」。そして、頭の中では『宇宙戦艦ヤマト』の主題歌がかかっていた。 「みょうこう」にとっては、まだ余裕のあるスピードだったが、巡視船の方は工作母船に少しずつ離されていった。しばらくすると、巡視船から無線連絡が入った。 「護衛艦みょうこう、こちらは巡視船○○○。ただ今から威嚇射撃を行います」

なぜ巡視船は帰ってしまったのか?

 すると、「パラパラパラ」と、上空に向かって小さな口径の弾をばらまく射撃が行われた。  これは試射で、今から本射が始まり、工作母船の船体付近に威嚇射撃を開始するのだと私は思っていた。だが、いつまで経っても本射は開始されず、巡視船は再び「みょうこう」を無線で呼び出してきた。 「護衛艦みょうこう、こちらは巡視船○○○です。威嚇射撃終了」  えっ、あの上に向かって撃ったのが威嚇射撃? 『天才バカボン』のおまわりさんじゃあるまいし、あれが威嚇のつもりだったのか? さらに無線連絡が入ってきた。 「本船、新潟に帰投する燃料に不安があるため、これにて新潟に帰投致します。ご協力ありがとうございました」  私はしばらく、巡視船の連絡してきた内容が理解できなかった。航空機ならまだしも、燃料がなくなったところで沈むわけではないのに、日本人が連れ去られている真っ最中の可能性が高いというのに、その工作母船に背を向けて帰投するというのだ。  血液が沸き立つどころではない。完全に沸騰するほどの激憤を感じ、工作母船より先に、そんなことをほざいている巡視船を撃沈しなければならないと思ったほどだ。  そうして本当に、巡視船は針路を南に向けて帰投してしまった。

「発令されれば、本艦は警告射撃及び立入検査を実施する」

 ふと我に返ると、北朝鮮の工作母船と「みょうこう」は、30ノットを超える猛スピードで北に向かって突き進んでいる。日本海はそんなに広くない、明日の朝には対岸、要するに北朝鮮に到着してしまう。  いったいどうなるんだ? 何をすればいいのか、サッパリわからなかったので、とにかく工作母船との相対位置を維持することにした。  反転し帰ってしまった巡視船への怒りが収まらない私は、航海指揮官を交代し、私室に行った。航海中に靴を脱ぐことや上着を脱ぐことは禁止されているが、そんなことはお構いなしで裸足にビーチサンダル、Tシャツ姿になって、やさぐれながら食堂に降り、自動販売機でコーラを買って飲んでいた。すると副長の声で艦内放送が流れてきた。 「達する。現在、官邸内において、海上警備行動の発令に関する審議がなされている。発令されれば、本艦は警告射撃及び立入検査を実施する。以上」

「総員、戦闘配置につけ」

 海上警備行動とは「海上における治安出動」のことで、警察官職務執行法が準用される。もっとも海上自衛隊発足以来、一度も下令されたことがなかった。だから、私は反射的に「そんなもの、通るわけがない」と思ったし、実際に口にした。 「日本の腰抜け政治家が海上警備行動なんてかけるわけねえよ。戦後、一度もかかったことがねえんだぞ。政治家は官僚君となぁ、海警行動をかけられなかった理由を考えてんだ!」  突然、けたたましいアラームが鳴り出した。 「カーン、カーン、カーン、カーン」  アラームは、全乗員を戦闘配置につけるためのものである。再び副長の声が響いた。 「海上警備行動が発令された。総員、戦闘配置につけ。準備でき次第、警告射撃を行う。射撃関係員集合、CIC(戦闘行動をコントロールする中枢部)、立入検査隊員集合、食堂」  私にはもう「盛り上がってまいりました!」などと、ふざけている余裕はなく、艦橋に向けて全力で走りだした。走りながら、なぜ靴を脱ぐことや上着を脱ぐことが禁止されているのかを理解した。  真っ暗な艦橋でサンダル、Tシャツであることがばれるわけがないので、そのまま艦橋へ行った。結局、最後までこの格好だった。ようやく艦橋にたどり着き、航海指揮官を交代すると、全身から緊張感があふれ出ている艦長が見えた。

 

※本稿は伊藤祐靖『 自衛隊失格 』を元に再構成しています。

 北朝鮮工作船に“防弾チョッキなし”で乗り込め…あの日、海上自衛官は死を覚悟した へ続く

タバコは嗜好品である。しかし長い間、健康に良くないとかガンになるとかで喫煙者には肩身が狭い。私自身はタバコは吸わないし、吸ったこともないが、少々近くで吸われても気にならない。嫌煙家は肺がんの原因や必ずしも健康を害しない等のデーターがあっても、完全に無視して医者やマスコミのいう事を鵜呑みにしている。この事実も目を背けるのだろうか?

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「非喫煙者は、コロナ感染リスクが高い」
コロナ禍で外出を自粛していた間に改正健康増進法が施行され、タバコを吸える場所がめっきり減った。原則的に屋内禁煙となり、これまでオアシスだったJR東海の新幹線の喫煙車両も廃止されてしまった。緊急事態宣言が解除され、私も都内に足を運ぶ機会が増えてきたが、立ち寄ることの多い喫煙所も以前より混んでいる気がする。
もちろんタバコを吸える場所が減ったことで、1つの喫煙所に人が集中しているという事情もあるのだろうが、やはり、タバコ好きは何があってもタバコを手放さないものだ。

この数カ月、愛煙家への逆風はさらに強まっていた。健康増進法もそうだが、新型コロナウイルス感染症とタバコの関連性については、喫煙者は重症化のリスクが高いと、日本ではいわれていたからだ。

愛煙家はタバコを吸わないほうが健康によくない
禁煙活動家のみなさんは「健康に悪いから吸わないのが当然」と禁煙は正義だとばかりにわれわれを迫害する。しかし、私のような愛煙家はタバコを吸わないほうが健康によくないのだ。19年、首相官邸の全面禁煙を機に、気の迷いで1度禁煙してみたところ、それはひどい目に遭った。はじめはストレスでイライラするだけだったが、次第にぼうっとして体に力が入らず、仕事に支障をきたすようになった。喫煙を解禁したらすぐに復調したので、私の健康維持にタバコは必要だと証明された。個人差があるのは承知しているので、他人に喫煙を勧めることは一切しない。だから、われわれにも禁煙を押し付けないでほしいのだ。

タバコはそれほど悪いのか。立ち止まって考えてみてほしい。コロナを倒す特効薬が開発されるかさえも怪しい今、私は、コロナから自分を守るためにタバコを吸う。現代医学が出した結論からすれば、当たり前の話だ。

愛煙家の解剖学者である養老孟司・東京大学名誉教授も「『タバコの害は医学的に証明された』といわれているが、実際のところ、証明なんていうのもおこがましい状態。がんは根本的には遺伝的な病」とおっしゃっている。副流煙の害も医学的な根拠はないという説もあるそうだ。精神的なストレスも発がんの要因ともいわれるが、私の場合はタバコではなく、禁煙のストレスでがんになりそうだ。

愛煙家にとって、タバコはストレス低減に確実に役立っていると思う。脳に直接作用して副作用の危険もある抗うつ剤や向精神薬よりも、タバコのほうがいい。

一面的な正義を振りかざして「タバコを吸うな」というのは、最近の自粛警察やマスク警察と似たようなものだと思うが、禁煙警察だけはなぜか批判されない。米国で黒人男性が白人の警察官に暴行されて死亡した事件をきっかけに、世界的に人種差別反対運動が盛り上がっているが、喫煙者差別を問題視する人は誰もいない。タバコを吸うだけで、殺人者のような扱いを受けることもあり、喫煙者の人格は否定されているようなものだが、愛煙家たちは反論もせず、タバコ税を払っている。自画自賛になるが本当に辛抱強いと思う。

だからこそ、フランスの研究が成功してほしい。そして、コロナ後のニューノーマルでは「タバコを吸えば感染リスクが低下する」という常識が広まって、喫煙者の人権も認めてもらえるのではと期待している。とりあえず、私は、タバコを吸いながら第2波に備えようと思う。これが私にとって何よりの対策であろう。

日本では感染拡大中の2020年3月に亡くなったタレントの志村けんさんがヘビースモーカーだったこともあり「タバコは重症化の原因」のように報じられた。この病気が肺に深刻なダメージをもたらすことから、タバコで日常的に肺に負担を強いている喫煙者のリスクが高いのはさもありなんと納得した人も多いのだと思う。さらに、20年4月になってWHOが「喫煙者は非喫煙者と比較して、新型コロナウイルスへの感染で重症となる可能性が高いことが明らかになった」との報告を発表し、ますます禁煙勢力からの攻撃が強まった。
 

感染者における喫煙者の割合が低い
しかし、コロナに関してはWHOのいうことがあてにならないのはご存じの通りだ。世界各国で、感染者における喫煙者の割合が一般人口の習慣的喫煙者の割合(喫煙率)よりもかなり低いという発表が相次いでいる。例えば、喫煙者率13.8%の米国で感染者7172人を対象に実施された調査では、喫煙者数は96人(1.3%)に留まっている。明らかに少ない。別の研究チームによる4103人を対象とした調査でも、212人(5.1%)である。こちらも少ない。

米国の医学誌「ニューイングランド医学ジャーナル」に発表された論文には、中国での感染者における喫煙者の割合が掲載されていた。中国では感染者1085人中の喫煙者の割合が12.6%であり、中国の喫煙者率27.7%の約半分という結果だった。比較対象の一般人口の喫煙者率を調査したのがWHOというのが皮肉ではある。このほか、フランス、ドイツ、韓国でも喫煙者率よりも、感染者中の喫煙者の割合は低いという調査結果が報告されている。

これらの調査を行った国の中でも、フランスでは、新型コロナウイルス感染症の予防や治療にニコチンが利用できるかについて、臨床試験が始まることになったという。

パリのピティエ・サルペトリエール病院の調査では、入院患者343人に対して、喫煙者は15人と4.4%だった。フランス全体の喫煙者率32.9%に対して圧倒的に少なく、研究チームは、この結果は統計的に有意であるとして、喫煙者は感染から守られると結論づけた。

ウイルスはヒトの細胞の表面にある受容体と結合して細胞内に侵入して増殖し、さまざまな症状を引き起こすものだが、同病院の研究チームでは、ニコチンが受容体に付着して、ウイルスが細胞に侵入拡散するのを阻止する可能性があると提唱しているという。ただ、具体的な効果などは今後の研究にまつ必要があり、喫煙者がタバコを吸い続ける分には問題ないが、吸わない人がコロナ予防でタバコを無理に吸ったりニコチンパッチなどを使うのはやめたほうがいい。

タバコによって感染がここまで抑えられるのであれば、吸ったほうが明らかに良いと結論付けてもいい印象を受けた。禁煙活動家は都合のいいときは、ワーワー騒ぎ、都合が悪くなると途端に黙る。それでは信用されない。禁煙運動に励んでいる人は、自分たちにとって都合の悪い話もきちんと受け止めることだ。ましてや、フランスの医療論文で、明確に、「喫煙者はコロナ感染から守られる」と結論付けられているのだ。喫煙者の私が言っているのではない。権威ある医学論文の結論なのだ。つまり、「タバコは百害あって一利なし」は、完全にデマなのだから撤回すべし。ワクチンのないコロナの感染を守るという「一利」は、あることが判明したのだ。いずれにしろコロナが終わるまで禁煙活動は一旦休止しないと、禁煙活動のせいで、コロナ患者を増やす(=死者を増やす)可能性すらあるということではないのだろうか。

コロナのパンデミックが起きる前から、世界中でタバコは悪者扱いだった。「タバコ=肺がん」というイメージづくりが定着し、タバコを吸うことは体によくないとWHOも各国政府も宣伝してきた。世界的にタバコの販売をやめさせようという医師までいる。愛煙家はそうした健康被害の可能性を理解したうえで、どんなに重税を課せられても、自分で納得して吸い続けている。「副流煙が怖い」「ニオイが嫌い」といわれ続け、コロナ禍以前から、喫煙所以外ではソーシャルディスタンスに気を遣ってきたのだ。他人に迷惑をかけないのなら、吸ったっていいじゃないか。
 

植民地主義忘却の世界史とグローバル化の背景リンク

■日韓で炎上する歴史問題
日本には、戦争や植民地支配の責任問題はもう解決したと見る風潮がありますが、そんな理屈は韓国には通じません。国家間の事情で過去を「解決済み」と処理したところで、被害や苦しみを受けた人々の記憶や事実それ自体は、決して消え失せることはないからです。

そう遠くない昔に、日本はアジアを侵略し、植民地支配を行いました。その過去をめぐる「歴史認識」の違い、そこにあった加害の事実を否認する歴史修正主義の問題です。

その根底にあるのは、〈足を踏んだ側はすぐ忘れるが、踏まれた側は忘れない〉という、私たちの誰もが抱くはずの、ごく当たり前の心情です。

歴史問題は、ほかにも世界の至るところで起こっています。なかでも、7つの海を股にかけた大帝国を建設し、第2次世界大戦の戦勝国にして戦争責任の追及を免れたイギリスは、多くの歴史問題を抱えてきました。イギリスは、戦争と植民地支配はもとより、奴隷貿易の時代にまでさかのぼり、およそ近代史上あらゆる類の加害の歴史に深く、そして長く関与してきた国です。

■植民地主義の“忘却”から“記憶の回復”へ
このように、世界で歴史問題が争点と化しているわけですが、ひと昔前までは、状況はずいぶんと違いました。冷戦の時代、国際社会は植民地主義に代表される他国・他民族支配に伴う加害事実や不正義を過度に追及することには後ろ向きでした。むしろ、問題含みの植民地支配責任問題などは棚上げにして、国家間のバランスを保つことに気を配ってきたと言えます。さながら「植民地主義忘却の世界史」です。

ところが、冷戦の崩壊が大きな契機となって、時代は大きく変わり始めます。このとき、普遍的な人権観念を論じる契機が生まれ、他方で旧植民地・途上国で民主化が着実に進展し、経済的にも政治的にも、その国際的立場を向上させていました。そうした変化の中で、歴史に虐げられてきた人々が、自分たちの“記憶”を取り戻そうとする動きが生まれてきたのです。

それでも、植民地主義の加害事実に向き合う試みは、現実には多くの困難を抱えています。世界の歴史問題の末が物語るように、国際社会の主要国は、問題から目を背け続けています。ほうぼうから指弾された揚げ句に「遺憾の念」を表明することはあっても、植民地主義の“違法性”や加害の“罪”を認めるところまでは至らない、かたくなな姿勢を貫いています。

■国際社会のこじれた現実を投影した日本の歴史問題
私たちが耳にする歴史修正主義者の言い分は、ざっくりと言えば、〈日本は戦争に負けた。だから他国からとやかく言われる。それは不公平だ。戦争だろうが植民地支配だろうが、みなやっていたではないか〉といった類いの文句です。それは、〈東京裁判は不公平〉〈「慰安婦」制度などどこでもあった〉というような、「どっちもどっち」論や不平不満として表明されます。

さらに言えば、彼らの不満は、「モノを言う弱者」と彼らが勝手に思い込んできた人たちから厳しく責め立てられることで、さらに強いいら立ちや恐れ、感情的な反発を呼び起こしてきたようにみえます。「嫌韓」本は世にはびこりますが、「鬼畜米英」本はまず見当たりません(ここには、加害と被害の過去が同居する、日本の「戦後」が抱えたもう1つのこじれた現実も投影されています)。

思い起こせば、こうした現象が人口に膾炙(かいしゃ)した1990年代後半、日本は「失われた10年(否、20年、30年!)」の入り口に立っていました。バブルがはじけ、政治は不安定を極め、就職氷河期と言われ、社会のレベルでも個人のレベルでも、徹底的に自尊心が傷つけられた時期でした。

そんなとき、〈自分は悪くない、責めるな〉〈日本は悪くない、誇りを持て〉といった文句は、たしかに慰めのメッセージに聞こえたのではないでしょうか。ときに痛快に響いたことでしょう。しかも、一面で責任論をめぐる国際社会のダブルスタンダードを突いていたのはたしかであって、曲がりなりにも論理を装うことができました。もっともらしく聞こえたことでしょう。

■現代史の大きな流れの中で歴史問題を捉える
さて、私がここで述べてきたのは、歴史研究の基本から得られる見方でした。身の回りで起きている特定の現象の意味や性格を、より大きな歴史的文脈に位置づけて読み解く、世界史のリテラシーです。現代史の大きな流れの中で今日の歴史問題を捉えれば、焦点はつねに加害の歴史にあることが、実に明確な姿となって浮かび上がってきます。

そうした加害の歴史に、どう向き合うのか――。

少なくとも、そういう問題の所在をきちんと押さえておけば、思慮と分別を持ち合わせたふつうの“大人”――年齢や立場ではなく、社会的責任を担うと自覚のある人という意味で――たちが、歴史修正主義者が弄する詭弁に惑わされ、足をすくわれることはなかろうと思うのです。

日本の皇室は非常に不思議な存在である。蘇我氏→藤原氏(→現在は薩長?)とパートナーを変えながら律令国家と国家による宗教管理体制を進めつつ、その一方で、常に反体制とも手を結び、在野の行基や空海の力を借りて、体制を建て直していく。常に権力維持のために情勢を読み解くための諜報活動を怠らず、両建てで生き残りを図っている。そのための諜報網の一方が南朝系のヤタガラスであり、もう一方が北朝系のサンカであるといわれる。この諜報勢力の存在が、世界にも類を見ない天皇一族の権力の永続性を産み出してきた。ではその生い立ちはどこにあるのか?まずはヤタガラスからみてみる。

ヤタガラスは神武天皇が九州から四国・紀州を経て大和に入る際に道先案内をした一族だと言われている。またヤタガラスはオオナムジの子のアジスキタカネヒコではないかとする説があり、賀茂氏に繋がる一族である。そして賀茂氏は、三輪氏と並ぶ出雲族(国津神)でありながら、国津神に属する葛城賀茂氏と天津神に属する山城賀茂氏に別れており、両建てでの生き残り戦略を図っている。

よって賀茂氏の裏の顔がヤタガラスだといってよい。神武東征神話で、ヤタガラスは神武の道先案内をし、さらには地元豪族たちの兄弟の離反を先導している(宇陀では弟猾=おとうかしを抱き込んで兄猾=えうかしを暗殺、磯城でも弟磯城=おとしきを抱き込んで兄磯城=えしきを征伐)。つまり諜報組織ならではの「内情に精通した情報戦」で勝ち抜いたことを隠そうともしない。その実働部隊は、修験道の行者たちであり、そこから派生した、伊賀の忍者集団であろう。役行者、行基、空海とつらなる国家管理仏教とは無縁な自主独立集団のネットワークが、時に権力を支え、権力をアップデートしてきた。

また天津神としてより権力の懐に入った山城賀茂氏は、京都においては弓月の王の末裔の秦氏と血縁となり、より直接的に朝廷を操る存在へとなっていく。

秦氏と賀茂氏のつながりは、「秦氏本系帳」に以下のようにある。「秦氏の女子、葛野河に出で、衣裳を洗濯す。時に一矢あり、これを取りてて還る。女子、夫なくして妊む。矢は松尾大明神。而して賀茂氏人は秦氏の婿なり。」ここでオオヤマクイノカミ=松尾大明神は神武東征以前に大和を治めていたとされる「ニギハヤヒ」の息子にあたるが、ニギハヤヒはオオナムジのあとを継いで大和を納めた神である。物部の祖ともされるし、尾張氏との関連もあるが、賀茂氏の正統の継承者といってよい。

しかし秦氏と賀茂氏のつながりはそれだけではない。オオナムジは因幡の白兎を助けた薬草の神でもあり、日本に不老不死の薬草を求めて秦始皇帝を騙して日本へやって来た徐福一党の末裔であると思われる。そして秦氏も秦の始皇帝に西域から連れてこられた月氏の末裔であり、秦滅亡後、秦韓(辰韓=後の新羅)に逃げ延びた一族であった可能性がある。つまり徐福一党の賀茂氏の家系に後発の秦氏が迎え入れられたのは、同じ、秦の始皇帝の屋台骨を支えた技術者集団の末裔という血統の同一性があったからだろう。

平安京を天皇家に譲ることで、秦氏そして賀茂氏はますます天皇家への影響力を強めたはずであった。しかし、実態は百済系の藤原支配が強くなり、新羅出身の秦氏は力を失っていく。そこで秦氏と賀茂氏はそれまで以上に、天皇家を背後から動かしていく存在となる。

その鍵を握っているのは蘇我氏を葬り、政権を転覆させた藤原不比等によるクーデターである。このクーデターを天皇家は黙認していたと思われるが、その後に、藤原四兄弟が天然痘で次々と死亡していく。しかも藤原氏によって長屋王一家滅亡という事件まで起こってしまった。こうした事態を天皇家は聖徳太子の祟りだととらえ、法隆寺を祀り始める。しかし、この聖徳太子は蘇我氏の優れた業績を表現した架空の人物であり、太子信仰は蘇我氏を殺害されても仕方なかったとするための物語であるとする説がある。さらには日本書紀には「秦河勝が常世の神を打ち懲らしめた」との記述があるから、もしかすると蘇我氏暗殺の実行犯は秦河勝本人であった可能性もある。だとしたら秦河勝が京都を離れ、播磨に逃れたのも説明がつく。(関裕二説)

秦氏は蘇我氏暗殺の真相を知っていて、だからこそ太子信仰を強烈に布教し、藤原氏と天皇家を背後から脅し続けたのではないだろうか?そしておそらく秦氏を新たに裏ネットワークに加えた賀茂氏は日本の政局の重要局面で、どの勢力に味方するかを判断しながら、長期にわたる政権の永続性を保ち続けてきたのではないか。

賀茂氏も秦氏も、秦の始皇帝を裏から支えた技術集団・呪術集団であったが、その協力なリーダーシップ故に短命に終わった秦帝国を反面教師にして、強大な権力を持たない「表の顔」をたてて、婚姻関係と孫子顔負けの諜報力で、権力を維持し続ける策を練り続けた一族なのだろう。それが可能だったのは、日本列島が大陸とは海を隔てており略奪戦争から距離をおけたという地政学的な理由と、彼らを受け入れた縄文人の受け入れ体質があればこそではある。しかし、武力がものをいう時代のまっ最中にあって、武力を越えた力の原理を追求し続けてきた賀茂氏+秦氏=ヤタガラスの狡猾さは特筆に値するのではないか。

 

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グラウンド・ゼロ

さて、行きましょう。最初から始めたいんです、グラウンド・ゼロです。中国湖北省の武漢です。これは海産物市場です、屋外のですね。そこで最初の事例が発生しました、この写真でご覧になるように、多くの肉、動物の死体が地面に置かれてます。

これはもう一枚の写真です。ここに見えるのは、状態としては、少々不衛生だということです。生きてる動物、死んでる動物、切られた身体の部分に体液、それらが互いに汚染しているように見えます。

ですから、私が食料を買いたいような市場ではありません。しかし、確実に多くの買い物客がいます。巨大市場です。で、我々が見た状況ですが、200名が最初に具合が悪くなりました。奇妙な肺炎のような症状です、海産物市場での。

その多くが、実際に市場の従業員であり、市場で生活費を得ています。では、視聴者の方に質問したいんです。この情報を見た場合、もっともありそうな事と思うのは何でしょうか?何が問題で、この奇妙な病気が発生したと?

A:新たな遺伝子病、例えば、嚢胞性線維症です。
B:新たなウイルス、ウイルスによる病気。
C:自己免疫疾患。身体自身が自分を攻撃し、それが問題を起こしたと。
D:あるいは単純に悪い海産物。

思うに、ほとんどの方が同意すると思います。まず最初に思うのは、この市場の性質から考えて、衛生状態を見ると、悪い海産物が問題だろうと。そして確実にそれを見ようとするでしょう。

中国科学者による論文

しかし、中国の科学者は、そうは思わず、この問題を全く見ませんでした。私の聞く限りはです。そうではなく、飛びついたんです、ウイルスの可能性に。

これは最初の論文からの引用です。この新たなコロナウイルスを特定したと主張するグループの論文です。彼らの言うことは、

この病気は臨床医によってウイルス性のものと判断された。それが肺炎を起こしているのだと。臨床的症状からの判断だ。そこには基本的に熱、赤血球数の減少、浸潤物。。。

これは、肺の中の液体とうっ血ですね、胸部レントゲンでの。そして、三日間の抗生物質投与の後で改善しなかったというんです。つまり、最初にはバクテリア感染を疑ったわけですね。そして直接ウイルスの線に行ったわけです。そしてこう書いてます、

初期の症例のほとんどが海産物市場に関わっている

ですから、こう聞こえるんです、ただちにこの病気の原因がウイルスであると教えられたかのようです。

ウイルスの「証明」

で、彼らはどのようにウイルスであることを証明したのでしょう?この病気を起こしたものです。

彼らのしたことは、初期の200人の患者の中から、たった7人を取り出して、基本的にはファイバー内視鏡を入れたんです、長いチューブを気管に入れ、肺まで到達させたんですね。そこには、多くの液体が噴出しており、混ざっていました。

そして、収集したんです、デブリだろうが、細胞だろうが、化学物質だろうが。肺の中のものをです。これを吸い込んだわけです。他の部分の体液をとり、血液をとり、口腔に綿棒、鼻にも綿棒です。

しかし、彼らが探してたものを発見したと考えたところは肺の液体です。で、彼らはこの肺の液体を取り出しましたが、最初はウイルスを探そうとはしませんでした。分離も純粋化もしようとはしませんでした。

彼らが最初にしたことは、何らかの種類の遺伝子物質を発見し、分離することです。極めて興味深い戦略ですが、それで何らかのRNAを発見しました。

しかしこれを言いましょう、我々の身体には、いつでも、何らかの自由な遺伝子物質が回遊しているわけです。血液や体液の中をですね。それに加え、様々な構造の中に遺伝子物質があるわけです。ですから、様々な種類の小嚢ですね、これは基本的に、液体の入った小さな袋です。これもときには遺伝子物質を含みます。それとまた、普通のバクテリアです、我々の中に住んでいる、肺にもいます。これも遺伝子物質を含みます。

ですから、極めて多くの種類の遺伝子物質のソースがあるわけです。そして、彼らは、肺の液体にこの遺伝子物質を見つけると、この配列を決定しました。基本的に遺伝子物質のコードですね。つまり、すべての基本的ペアと配列の並びですね。そして、ただちに診断検査の開発を急いだんです。これは定性的なPCRです。これは後で議論しますが。

言い換えれば、彼らは何かを証明する以前に、既に検査を開発したんです。では、なぜウイルスを純粋化しなかったのでしょう?そして、この遺伝子物質のソースが何であるかどうやって知ったのでしょう?

肺がん検査と同じ手法

私は関連する領域を見て、これがわかったんです、昨年夏の、この研究を発見しました。

この研究もまた、診断検査を開発しようとしていました。ただし、肺がんのです。基本的に彼らが使ったのは、正確に同じ手続きです。同じように肺の液体を取り出します、気管支肺胞の洗浄でですね。この液体を集め、ここから遺伝子物質を分離します。この配列を決定し、これをバイオマーカーの可能性として、肺がん検出に使えるかもしれないと。極めて興味深い偶然だと思いました。

全く同じやり方が開発されていることがです。肺がんの検出と、このパンデミック肺炎のですね。

RT-PCR検査とは?

この検査について、もう少々詳細を見てみます。RT-PCRの意味は、言いにくいんですが、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応法です。

RTの部分の意味は。。。DNAではなくてRNAを増幅するということです。DNAの場合であれば、単にPCRと呼びます。この検査について重要なことなんですが、最も重要なことは、これは実際にウイルスそのものをテストするものではありません。これはRNAの配列のテストなんです。さて、RNAの配列はウイルスにあるかもしれませんが、他の物かもしれません。

前に言ったと思うんですが、例をあげましょう。識別したい人間を連れてくるとします。ジェームズ、君を使ってみよう。

我々は、群衆の中からジェームズを識別したいんです。彼をヤンキー・スタジアムの野球試合に送りこみましょう。しかし、ジェームズの顔を探すわけじゃありません、彼の他の身体の部分もです。

その代わりに代理マーカーを使います。ちょうど彼らがこのテストに使っているようにですね。ですから、ジェームズの頭に帽子をかぶせましょう。典型的な青のヤンキー帽子は使いません。巨大な群衆ですからね。縞模様の特別なヤンキー帽子を使います。白と青の模様です。これを彼にかぶせ、スタジアムに入れ、群衆の中に入ります。

そして、10人のチームを用意します。スタジアムに入れて、帽子を探すんです。この手続を行うと、驚くことに、起こることは、実際には、この帽子を6つ見つけるんです。10人のうちの6人が、この帽子をかぶってる者を見つけます。

ですから、行って見てみます、この中の者がジェームズであるか。わかったことは、誰もジェームズではありませんでした。ジェームズは帽子をかぶるのが嫌いだからです。

つまり、彼はスタジアムに到着すると、その帽子を子供にあげてしまったんです。欲しいと言った子供にです。それが見つかった6人のうちの一人です。

わかりますね。正確に探す対象ではないものを探す場合、つまり、何かしら関連するものの方を探す場合、正確に理解しなければならないんです、対象とそれの関係をです。言い換えれば、ジェームズに聞かねばなりません。「ジェームズ、いつもその帽子をかぶっていられるか?」と。

そしてまた、知るべきことは、他の人間はこの帽子を買ったのか、あるいは、この帽子が(世界で)唯一なのか、です。ですから、わかりますね、これは非常にミスリーディングで、多くの誤りになりがちだと。この種の方法を使うとです。

この検査には黄金標準が無い

で、これ(この困難さ)を軽減するために。。。ところで、この概念というのは、医大で我々に叩き込まれているんですが、「新たな検査を評価する場合はいつでも、黄金標準と比較する必要がある」ことです。

これが実際に正当であることを知る方法なんです。で、このCOVID-19検査では、何の黄金標準テストも無いんです、比較するためのです。

なぜなら、COVID-19ウイルスと言われているものは、純粋化されたことが無いし、視覚化されたこともです。言い換えれば、この肺炎パンデミックで病気になった人を連れてきて、肺の液体をとり、これを純粋化し、識別できるウイルスを得ることができれば。。。いったん純粋化すれば、実際に遺伝子物質を取得できますね、その粒子から。

ですから、(その遺伝子物質の)ソースがわかるわけです。他からではありえないと、もはやこの粒子だけの純粋なサンプルがありますから。その後に、黄金標準を実行できるんです。

ですから、(本来行われるべき)このPCR検査の方法としては、病人のグループがおり、比較対象の健康な人のグループがおり、黄金標準テストを行い、それぞれのグループのウイルスを識別し、そして、この黄金標準のPCR検査の結果を比較するんです。

これは非常に決定的なんです。なぜなら、これによってエラー率を計算できるからです。完璧なテストはありませんから。これも非常に重要なんですが、比較対象グループがなければいけません。このグループにはウイルスが全くいませんから。それとまた、ネガティブPCR検査がなければなりません。これもまた重要です。エラー率を計算するのに。

5人中4人は陽性になる

さて、エラーの種類として一つのタイプとして。。。我々がこの種の検査で非常に心配するものですが。。。なぜなら、言われているウイルスの陽性のレッテルを間違って貼りたく無いからです。そして、隔離や拘束さえもしたくないからです。ですから、正確性を知りたいわけです。

さて、これについて論文があります。彼らは偽陽性率を見積もりました。なぜなら、計算できませんから、比較対象とする何の黄金標準も無いので。

実際に彼らが報告したのは、見積もりとして80%です。症状の無い人のおいてです。つまりこの意味は、例えば、テスト陽性になった人に会ったとか、どこかに旅行したとか、その場合、検査したい、あるいは検査しろと言われるわけですが、5人のうち4人は陽性になるんです。実際には何の病気でなくてもです。

これは非常に大きな問題になりえます。あまりにも大きく見積もってしまうんです、感染者を。それとまた、大きな結果になりますね、この隔離状況においては。

干し草の山から針を見つけるにはどうするか?

さて、ちょっとPCR検査一般についてお話ししましょう。私が説明した以上のエラーが実際にはあるからです。この検査の行うことは、単に増幅戦略なんです。これが必要な理由は、干し草の山の中の針を見つけるようなものだからです。この遺伝子物質がいくつかしか無いとすると、液体の中の他多くのものから検出することができないんです。

ですから、これのすることは、RNAの「より糸」を実際に複製させる「反応」なんです。つまり、コピーを作るんです、一個から二個に。この「反応」のサイクルを行い、例えば、1個から二個にし、「反応」を停止し、もう一度「反応」を開始します。何らかの物質を入れてですね、すると二個から四個になります。

これをもう一度行い、4個から8個になりと、これを繰り返します。これは指数関数的、あるいは二項展開的ですね。このグラフの黒いカーブを見てみると、こんな風になるわけです(縦軸がlogであることに注意)。

一般的に言って、この検査を行う場合、おおよそ25サイクルから35サイクルを繰り返すわけです。十分な増幅を得るためにです、探しているものが見れるようにです。それ以上を行ってしまうと、起こることは、ノイズを増幅してしまいます。

ですから、一般的に言って、このサイクルの最大限としては、それでも正確な結果を得るには、45です。この数が正確に推奨されている数です、このCOVID-19のPCR検査において。ですから、上限ぎりぎりです。この引用をお見せしましょう。PCRに関する別の記事のものです。

PCRの行うことは、遺伝子配列を選択し、これを巨大に増幅することである。これは、干し草の山から針を見つけるに等しいことを達成する。この針を干し草の量まで増幅するのだ。

電気的な増幅のされるアンテナのように、PCRは信号を巨大に増幅するのだが、雑音もまた大きく増幅される。この増幅は指数関数的であるため、計測における些細なエラー、些細な汚染が、巨大な大きさのエラーになりうる

ですから、これは非常に正確なテストとは言えません。特に、たくさんのサイクルを行い、大きな増幅をする場合はです。些細なミスが偽陽性の結果になりえます。それが、今見ていることだと思います。

エクソソーム

さて、少々話題を変えます。別のことを話します、ほとんどの方が全く聞いたことが無いと思われるものです。エクソソームと呼ばれるものです。

これは何で、この議論にどう関係するのかをお話しします。エクソソームは、身体の中で自然に発生するものです。このダイアグラムを見てください。この右上には、正常細胞があります。この細胞の中に、これらの小胞があるんです。

さて、我々の身体には、細胞小器官と呼ばれる多くの小さな器官があります。一般的には、異なる形の薄膜に覆われています。しかし、その多くは基本的に球状の物体です。外側の薄膜と同じ薄膜を持っています。脂質二分子膜と呼ばれます。その中に様々な種類の化学物質があります。

さて、ここに示したのは、特定のタイプの小胞です。これは、ある特定の状況のもとでは、表面の細胞薄膜と合体し、エクソソームを放出するものです。細胞外の液体にエクソソームが放出され、血液循環に乗り、身体中に運ばれるんです。これが細胞の中にいるときには、MVEと呼ばれます。これは、MultiVesicular Endosomesの略です。言い換えれば、その中には多くのエクソソームや小胞があります。これらは、毎日定期的に放出されているんです。

これを引き起こし、加速し、エクソソームを増加させる原因には様々あります。細胞の外にエクソソームを放出することですね。で、これらのエクソソームは細胞を離れ、これが見えるでしょうか。それぞれ小さな■を持っています。この■は、錠前のようなものです。

この役割としては、血液循環によって身体中をめぐり、この錠前にぴったり合う鍵を探すんです。これはターゲット細胞と呼ばれます。これらを放出した細胞の種類によって、異なる錠前と異なる鍵になります。

ですから、そのターゲットとしては、身体の別々の部分です。これらの事柄は、おおよそコミュニケーションに関わると考えられています。身体の異なる部分の細胞のあいだでのコミュニケーションです。このコミュニケーションには様々な機能があります。これについては後で述べます。

エクソソーム=コロナウイルス

さて、ここに示す左側ですが、これはエクソソームの電子顕微鏡写真です。ここからエクソソームが放出されているのがわかります。基本的に球体です。この写真は横断面ですね、組織のスライスです。(エクソソームの)周囲には、球形の密集、あるいは小さな点、あるいは円があります。

細胞の中では、MVP、MVBがあります。すみませんこれは、先のMVEと同じものです。これはエクソソームが放出される以前、細胞の中にある状態です。

さて、次に右側の写真を見てみます。これはCOVID-19ウイルスであると言われています。これらの小胞が細胞から出てきているのがわかります。球体の形状で、周辺に球形の点を持ってます。ですから、基本的にこれらは同じものなんです。

こう思うかもしれません、「エクソソームの方は不明瞭だ。ウイルスの方は鮮明だ」と。これを言いましょう、この理由としては、スライドを作るために、こういった薄い部分をカットするには、ミクロトームを使うんです、振動カミソリの刃のようなものです。これは技術的に難しく、うまくいってくれない場合があるんです。時には、技術者の熟練度が足りなかったりですね。そして、完全なスライスが得られません。

このCOVID-19のスライドは、私はこんなに完璧なスライスを見たことがありません。完全に完璧です。左のものは、少々厚いんです。ですから、少々ぼやっとして不鮮明なんです。しかし、基本的に、ここで見ているものは正確に同じものです。

同じ比較を見てみましょう、両者がホストとなる細胞の中にいるときの状態です。この左下のものは、COVID-19の細胞です。こちらに見えるのは、ウイルスの粒子が細胞の中にいる状態、ということになっています。再度ですが、円形になってますね。

その中には、丸い球形の凝集体です。次に右上です。右上は、その左側の拡大写真です。これは実際に神経細胞です。こちらはMVEです。ですから、この中にはたくさんのエクソソームがあります。そして、球形の中に球形の構造物が詰め込まれています。ですから、またも同じものです。

そしてまたサイズも同じです。両者とも、おおよそ直径500ナノメートルです。ここに縮尺率がありますね、ご自身で見れます。で、二つの一連の写真の比較を行いました、電子顕微鏡写真です。細胞の外のウイルスとエクソソームです。そして、細胞の中のウイルスとMVEです。わかりますね、見かけとしては全く同じです。

では、実際に物理的パラメータを見てみましょう。比較を続けてみます。少々言いましたね、大体同じサイズだと。細胞の中にいるときも、外にいるときも。これらの写真では、ばらつきがあります。両者でも、それぞれいくらかのばらつきがあります。ですから、これらの数字は正確ではありません。しかし、すべてのケースでは、基本的にサイズ範囲としては同様です。

それとまたレセプタです。。。これはキーの中のキーとなる事柄なんです。錠前と鍵の話を思い出してください。実際にCOVID-19の論文で発見されたことは、その表面にACE-2のレセプタがあると。ACE-2とは、アンジオテンシン転換酵素です。我々の身体にある酵素であり、その役割の一つとしては、腎臓に働きかけ、血圧を制御するんです。この酵素を抑止する薬がありますね。しかし、この論文の中で彼らの言うことは、

このレセプタによって、実際にウイルスが細胞を侵略しているのだ

さて、私は他の論文も見つけました、これはエクソソームが我々自身の身体から放出されることを特定したものです。これがまたACE-2レセプタを使うわけです、錠前と鍵のメカニズムのために。ターゲット細胞を見つけるためにですね。

ですから、エクソソームとCOVID-19は、正確に同じレセプタを表面に持ち、正確に同じ細胞をターゲットにします。さて、両者とも遺伝子物質を含みますが、両者ともにRNAの形です。DNAは無く、RNAだけです。そして、肺の液体の中にこれら二つとも見つかるんです。

で、先にお見せした肺がんの検査では、液体の中にエクソソームを見つけました。そして、(そもそもの発端として)肺の液体の中にCOVID-19が見つかるわけです。ですから、わかりますね。この比較をもっと行っていくと、あらゆる重要な点で基本的に同じであることがわかるんです。

「ウイルスとは完全にエクソソームである、あらゆる意味においてだ」

で、私は生物学の文献を読むことになったのですが、実際に彼らも、エクソソームとウイルスが同じ物である可能性を考えています。

こちらは、ドクター・ジェームズ・ヒルドレスです。非常に著名な研究者であり、学術的医師です。HIV研究の生物学研究の分野です。彼は現在、メハリー医科大学の学長ですが、元ジョン・ホプキンス大学の教授でした。彼は、そこの二人の同僚と共にこの論文をかきました。彼が言うことには、

ウイルスとは完全にエクソソームである、あらゆる意味においてだ

これは非常に大きな確認でした、私が既に考えていたことの。この論文を読んだときは、仰天しました。これは最後に見た論文だったからです。既に私が同じ結論にいたった後で、さがした物の中でです。私の意見を裏付けてくれるものは無いかとです。

エクソソーム放出の原因

では、何がエクソソームをより放出させることになるのでしょうか?それらを血液循環の中に放出させることになるものです。わかったことは、ほぼすべてのタイプの身体の損傷だということです。それがこのプロセスの引き金になるんです。

まず毒性物質ですね、様々な論文でこれを検証していました。そのいくつかでは、環境毒をみていました、ヒ素のような重金属です。あるいは有機化学毒です。それとまた、バクテリアの毒の証拠も見つけました。後でお見せします。ですから、明らかにコミュニケーションの役割があるんです。可能性としては、我々の細胞にダメージを与えた毒の除去のためのです。さて、興味深いことに、心理学的ストレス、恐怖等ですが、今世界中の多くの人が感じているものも、今現在非常に強い状態で感じているものも、エクソソームの放出という結果になります。

ですから、これが偽陽性を起こすかもしれないことがわかりますね。申し上げたように肺がんでは、多くのエクソソームがあります。放射線もです。感染、怪我、あらゆる種類の免疫反応、怪我や感染や他の病気でもです。ぜんそくも。

さて、多くの論文で言うことは、エクソソームは病気によって放出されるとありますが、具体的には何の言及も無いんです。しかし、この意味としては、実質的にすべての病気と思います、このプロセスを起こすのは。さて、私は本当に証拠を求めました、EMF(電磁場)がエクソソームを放出することのです。が、何の論文もありませんでした。しかし、言いたいんです、このエクソソーム研究の分野の方には、これは非常に重要な貢献になるだろうと、この問題を見ていただければですね。もし、特に5Gのような様々なマイクロ波放射もまた、これを引き起こすとなればですね。

エクソソームとウイルスを区別できない中国論文

さて、二つ目の論文についてお話しします。なぜなら、この「エクソソームとウイルスは同じ物」という概念の理解に役立つからです。これもまた中国のグループなのですが、ニューイングランド医療ジャーナルに掲載されたものです。

そして、少々異なるやり方をしています。が、基本的にはかなり似通っています。彼らは、前と同様に肺の液体をとり、これを遠心分離機にかけました。そして液体だけをとりだします。ですから、何の細胞もありません。肺の細胞とか、バクテリアの細胞とかですね。これは検査チューブの底にたまるわけです。そして上部の液体だけを取り出し、この液体にウイルス粒子があることを仮定しました。しかし、実際にはこの液体からウイルスを純粋化はしていません。

そうではなく、この液体を肺がん手術を受けた人の細胞と混ぜたのです。つまり、肺がん細胞の中で培養したんです。先に申し上げましたが,肺がん細胞がエクソソームを放出することが実験的に証明されてます。彼らは、その後に粒子を純粋化しましたが、つまり、肺がん細胞の中で培養した後にですが、純粋化し、顕微鏡で見たんです。

彼らはウイルス粒子を見たのでしょうか?エクソソームでしょうか?二つの画像がありますが、一つはウイルス粒子ということになっています、この論文では。他はエクソソームです。違っているでしょうか?

エクソソームの役割

こちらは、別のスライドで、エクソソームの機能を示しています。毒を除去することをです。この右上には、緑の細胞がありますが、これはバクテリアです。

ところで、こういった電子顕微鏡写真というのは常にモノクロなんですが、こういった画像の場合には着色されているわけです。識別しやすいようにですね。これは、ナイスなアプローチだと思います。これは本物のスライドですが、他のものとは違いますね。それらは単にアーティストによるコンピュータグラフィックだったりするんです。

で、この紫色のもの(非常に小さいもの)は、バクテリアから放出された毒です。これが細胞の薄膜に到達してしまうと、実際に小さな穴を開けてしまいます。そこから細胞の中身が出てしまって死にます。で、起こることは、細胞が黄色のエクソソームを放出するんです。毒がやってきたと認識した場合ですね。わかりますね、細胞の中央部から放出されています。そして、わかるでしょうか、基本的には、小さな毒粒子を吸い込んでるんです。

この実験で、彼らがやったこと、発見したことは、バクテリアの細胞と混ぜると、エクソソームを放出し、その毒を食べ、細胞が生き残るということです。バクテリアと混ぜてもエクソソームが放出されなければ、細胞は死にます。

これはペトリ皿の上で行われました。人間ではありません。ですから、確実には言えませんが、これが示すことは、エクソソームがこれらの毒から守ってくれていることです。そうして、我々の組織にダメージが及ばないようにしているのです。非常に重要な機能ですね。

ヒドロキシクロロキンが効く理由

それとまた、ざっと見ていきたいこととしては。。。なぜなら、報道があるからです、病気になった人が、素早い回復を見せていると、二つばかりの非伝統的な治療でです。これらは、典型的な確立医療では教わらないことです。「ウイルスの病気」にはですね。

しかし、確実に報告があるわけです、ニューヨークの医師がいて主張しています。彼は数百名の患者を、ヒドロキシクロロキンで治療したと。亜鉛と組み合わせたと、私は思うのですが。

さて、ヒドロキシクロロキンはもともとマラリアの治療薬です。しかし、米国では第一にこれが使われるのは、関節リウマチや紅斑性狼瘡等の病気です。これらの病気に効く理由はわかっていません。私の経験では、これらの病気には全く効果がありません。しかし、多くの研究がありますね、この薬が何をするのかの。これについてのレビュー論文を見てわかったことは、極めて興味深いことでした。こういう研究があるんです、それが示すことは、この薬が、リソソーム酵素を放出することです。これを言いましょう、 リソソームとは、基本的には細胞の廃棄物なんです。ですから、これもまた、小胞、あるいは袋なんですね。そして、ここにはこれらすべての酵素があり、基本的にはすべてを咀嚼するんです。

これは、腸の中で消化過程で起こることに似ています。そして、もはや役に立たなくなったいかなるゴミも。。。劣化したタンパク質とか、コピーエラーのあるDNAですが、そういったものです。これらがリソソームに送られるんです、粉砕とリサイクルのために。すると、基本構成要素にまで分解され、そして、工場区画に戻され、再利用され、新たな分子が作られるんです。しかし、この薬の場合には、実際に行うことは、細胞の区画内にこれらの酵素を放出することです。細胞の細胞質にです。これは実際に極めてダメージ的です、細胞それ自体には。しかし、細胞がある種の毒に侵食されている場合には、これらの酵素が粉砕することにより、細胞が生き延びるんです。私が思うところでは、それが実際に起こるところだと、これらの患者において。

ビタミンCが効く理由

さて、ビタミンCがもう一つのものです、極めて成功を収めていると報告されているものです。多くの人々が思ってますよね、「免疫システムをブーストすることによって機能する」と。たしかに、免疫制御機能への効果があります。しかし、この症状に役立つのは、それが理由だとは思いません。

私の意見としては、抗酸化物質としての性質です。そして可能性としては、血液を薄める(?)能力です。それがこの病気には効くのです。さて、毒物に曝露した場合、たびたび、毒物は酸化ストレスをもたらします、あるいはフリーラジカルです。そして、皆さんにおなじみなのは、抗酸化物質を推奨されますね。特別な種類のベリーを食べろとかそういったことです。しかし、ほとんどの人がその仕組を知りません。これが行うことはある種、これらのフリーラジカルを中和化するスポンジの役割です。浸してしまい、畳んでしまうんです。

そして、フリーラジカルのすることは連鎖反応です。誰かに、「フリーラジカルになれ」と名札をつけ、次の人間にも名札をつけ、これらすべての分子が最終的には崩壊し、大混乱になるわけです。そして、細胞が機能しなくなります。そしてビタミンCはこのプロセスを停止します。急ブレーキをかけるんです。そしてダメージを減らし、さらなるダメージを回避します。私の意見としては、それがこういった重大な病気で起こることです。

本当は何が起こっているのか?

では、これらすべてをまとめてみましょう。今夜お話ししたすべてのことです。そして、本当に起こってると私が思うことです。起こっていると思うことは、まず最初に、少々報告したように、何が起こっていようが、パンデミックレベルの病人は出てないし、死者もいないということです。その数は典型的なインフルエンザシーズンよりはるかに低いんです。しかし、明らかに一部の人は病気になってます。

私の信ずるところでは、この病気というのは、何らかの種類の「侵食」です。それによってダメージが起こり、その反応としてエクソソームの放出が起こっているんです。そして、もしこのウイルスとされているものの検査を行うと、実際にテストしているのはエクソソームです。

これが示すのは、身体の中に何らかの不健康な状態が起きていることです。既にエクソソームの生成を起こすものをお話ししました。思うところは、それは病気の原因を示すものとです。そして可能性としては、何らかの種類の毒物です。

確実に前例があるんです、肺炎症状の病気というのは、何らかの毒物の吸引によるものであると。これは、ストレスや恐れでもありえます。これは、通常のインフルエンザ、肺炎、悪性の風邪を示すこともあります。これらを起こすどんな原因であれ、同じことです。

そして最後に電磁波です。これも確実に原因となりえます。そして、大きな拡散と設置があるわけです、新たな5Gインフラのですね。そして確実に証拠があります、人間の健康に5Gが悪影響を及ぼすことのです。DNAの損傷を含みます。この証拠というのは、実際にロスアラモス国立研究所からきているんです。彼らのマイクロ刃と放射の研究によってですね。空港のスキャナーのような機器のです。そして思うことは、毒物への曝露など無い可能性です。

しかし、この病気の別の原因があるかもしれません。異なる場所では、あるいは、同じ地域であっても、異なる人達の中ではです。これは単一的な原因ではないかもしれません。しかし、同じような呼吸器症状を示すんです。これらの症状というのは、具体的とは言えないんです、これらの病人において。これらは、おそらくは20もの異なる病気とリストできるかもしれません。咳、息切れ、熱、白血球の減少です。

ですから、複数の異なる原因の可能性があります。しかし、これまでに何の決定的証拠も見ていません、ウイルスのいることのです。そして確実にわかるんです、エクソソームとウイルスが基本的に区別不可能であることです。繰り返しですが、何らかの種類の「侵食」あるいは毒があり、それに曝露すると病気を起こし、それが自身の細胞を刺激して、これらのエクソソームを作るよう強いるわけです。彼らは重要なメッセージを携えているからです、身体の中でこの問題をどう処理すべきかを。

その過程で、彼らは実際にこれらの毒を水浸しにし、スポンジのように吸い上げるんです。そうすれば、身体から安全に除去できます。そして回復するのです。ですから、私の主張としては、COVID-19は、実際には、我々のエクソソームであることです。外から身体を侵略してきたウイルスではありません。自身の身体から発しており、役に立つんです。これは、本当の病気原因に対する反応なんです。

米国株式市場は8月18日にS&P 500が史上最高値を更新した。またハイテク企業の多いNASDAQ総合指数はすでに史上最高値を更新しており、昨年末から8月18日までのアマゾンの株価上昇率は79%、アップルは57%にもなる。

 NYダウだけはまだ2月12日の史上最高値(29551ドル)に届いていないが、3指数ともコロナウイルスの影響で3月下旬には大きく落ち込んでいたことなど「きれいに」忘れている。

 現在もそのコロナウイルスが世界中で再拡大していることや、米中間の緊張が極限に達していることや、米国2020年4~6月GDPが前期比で9.5%(年率換算32.9%)も落ち込んだことや、同期における米企業業績が前年同期比33%減であることなど、全く気にしていないことになる。

 もちろんFRBをはじめ世界の中央銀行が金融緩和・量的緩和を強化しているからで、米国の(つまり世界の)株式市場が必ずしも「バブル」であるとも言い切れない。

 しかし「ほんの最近になって」気になる「バブルの兆候」が目につき始めた。そう思う現象を4つほど順不同で挙げてみる。

 

その1
 ソフトバンクグループ(SBG)が8月17日、アマゾンの12億ドルを始め、ネットフリックス、テスラ、マイクロソフト、アルファベット、エヌビディアなどに大量投資していることが当局への提出文書で明らかになった。

 投資開始時期は不明であるが、2020年4~6月期決算にはなく、孫社長が11日に投資運用子会社を設立しIT関連企業を中心に投資すると公表していたため、最近になって大規模に投資し始めたことになる。

 これを「今更」とか「高値掴みになる」などと心配するのではなく、「あの孫社長が我慢できなくなるほど米国株とくにハイテク企業の株価が過熱している」ことになる。

その2 
 SPACとは特別目的会社のことであるが、実態は「空っぽの箱」である。そのSPACが今年になってすでに51件、190億ドル(2兆円)の資金調達を行って株式市場に上場している。SPACは「近い将来、有望未上場企業を買収する」として、あらかじめ資金調達して株式市場に上場するものである。

 

投資家は「何か素晴らしい公開企業に化ける」ことだけを期待して、SPACに超高値で投資する。買収される未公開企業も面倒な上場手続きや自ら資金調達を行う必要がなくなる。ぎっしり資金の詰まった空箱に入るだけでよい、究極の裏口上場である。

 いくらなんでも「やりすぎ」である。例えれば2017年に募集したソフトバンクのビジョンファンドが、「有望な未公開企業に10兆円投資しますよ」というだけで20兆円もの資金が集まるようなものである。何年か前のICOのようなものでもある。

 これもバブルの「あだ花」である。

その3
 バブルの「あだ花」をもう1つ。手数料ゼロで急成長している米証券会社のロビンフッドは、未上場であるが時価総額1.2兆円の評価で2億ドルの資金調達に成功した。

 ロビンフッドのビジネスモデルは、手数料無料で搔き集めた1日430万件もの株式注文を、そっくりシタデルや2シグマや、その他のHFT(超高速取引業者)に有料で販売している。つまり一般顧客の株式注文を「サメが泳ぐプールに投げ込んでいる」ことになる。

 もちろん健全ではなく長続きもしないと思うが、ここでロビンフッドの時価総額よりも、1日430万件もの株式注文を米国人が出しているところこそ「バブル」である。その中には1200ドル支給されたコロナウイルス給付金を「そっくり」つぎ込んだ者も多い。

 まさに「素人が狂ったように株式市場に参入してきたらバブルの最終段階」である。

その4
 イーロン・マスクの個人資産が836億ドルとなり、ジェフ・ベゾス(1906億ドル)、ビル・ゲイツ(1140億ドル)、マーク・ザッカーバーグ(990億ドル)に次ぐ世界第4位となった。上位4名とも今年になって個人資産を大幅に増加させたことは同じであるが、マスクは年間生産台数が僅か40万台のテスラの「創業者」ですらない。

 世界の大半がコロナウイルスの影響で苦しんでいる中で、「よく考えるとおかしい=やっぱり米国株はバブルである」となる。トランプも株式の売却益減税(20%から15%)だけはやめた方がよい。

 まだあるかもしれないが、すべて「最近になって目についたバブルの兆候」ばかりである。「バブルとは、バブルだと心配するものがいる間は決して弾けない」ともいうが、いくらなんでもそろそろ冷静になる必要がある。