松葉杖の人 を
ではなく、
松葉杖の人 と
です。
きょう、あるきっかけで
思い出しました。
去年でしたか。
地下鉄の駅ホームで、
転んで動けなくなった方が
いらっしゃいました。
「大丈夫ですか」
と声をかけますと、
痛みで動けない様子。
ホームは大勢の人が通ります。
このままでは、
その方が誰かに蹴られないとも
限りません。
近くに駅員さんはいないし、
どうしよう…
と思っていると、
スッと近づいてきた方が。
松葉杖2本をついた
若い男性でした。
松葉杖は
けがなどで一時的にではなく、
何か障害によって必要、
とお見受けしました。
私がその方に、
「上の改札まで行ってきますので、
お願いします」
と頼みますと、
「わかりました」
といってくださいました。
数分後、
駅員さんを連れて戻り、
けがした方は救護されました。
その場には、
松葉杖の男性と私だけが
残りました。
お互い、目を合わせ、
「お疲れさまでした」
と声を掛け合って別れました。
彼は、
自分ができる範囲の
最大限をする方でした。
両手は松葉杖でふさがっています。
歩くのも速くはありません。
でも、
自分にできることをしようとして
近づいてきてくださったのです。
そう感じましたので、
私も彼に
最大限のことをお願いしたのでした。
このすばらしい男性と
お友だちになりたいな、
と一瞬思いましたが、
それもなんだか変なので
やめました。
きっと今も彼は、
毎日
自分にできる最大限のことをして
生きているでしょう。
彼に幸あれと祈ります。
魂きらきらっ 私たち
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