新しく通い始めたクリニックでは、検査と並行してタイミング法、人工授精を4回、その後、ステップアップについてどう考えているか、とお話がありました。


もう、年齢も年齢だったし、ウジウジ悩んでいる時間はない!

けれど、保険の適用がまだ始まっていなかった当時、体外受精はかなり高額な治療になる。


いざ、人工授精が全て失敗に終わると、その決断はなかなか容易に下せるものではありませんでした。


ステップアップしたからといって、確実に妊娠出産できるという保証は無い。また流産で苦しい思いをするのも怖い。

でも、ここで踏みとどまっては前回のクリニックと同じような結果になってしまう。覚悟を決めないと。


周りの励ましや、夫の前向きな姿勢にも後押しされ、ついに体外受精へと進むことになりました。

もともと、火がついたら追い込むタイプの性格で、一度自然妊娠する前頃から運動と食事管理に力を入れていました。


ちょっとお高めな整体なんかに手を出してしまったこともありましたが、どこに行っても言われるのは「冷えは大敵」、体を温めるよう促されました。

体温自体はそんなに低い訳じゃない。ただ、関節、手足が冷える。でも、これって筋肉つければ改善できるのでは??


一般的な普通体型、それより少し細いくらい、BMIはちょうど20。けど、当時は運動もあまりせず、外食も気にせずしてたので、お恥ずかしながら筋肉は皆無、きっと内臓脂肪はたっぷり。脂肪は体を冷やすので、とにかく体脂肪率を下げること。体重は維持、もしくは少し増やして筋肉量を増やすこと。これを目標に、運動と食事管理をスタートしました。

運動は、できるだけ毎日、5キロ〜8キロのランニング、自宅でプランク等の体幹トレーニング、高負荷の筋トレ•ダンス型のトレーニングが受けられるジムに週2、3回。

食事は、バランスの良い食事と適量で、低糖質高タンパク食を意識していました。ご飯はお茶碗半分、豆腐などの豆製品、鶏の胸肉やささみをローテし、砂糖や塩は控えめに、野菜は制限せずに好きなだけ。これを毎日上手に組み合わせるようにしました。ほとんどは、湯豆腐や鍋の繰り返しでした。


あと、運動後にプロテインを飲むようになりました。


定番のプロテインは口に合わず、変に太ってしまっても嫌なので、女性でも飲みやすいと職場の先輩に教えていただいたタンパクオトメというものを選んで飲んでいました。(現在も継続中)


最初は気合を入れすぎて、人間ドックでケトン体がプラスに、、、

その後も無理せず、流産後もできる範囲で継続し、あれから6年。今は適度なトレーニングと食事管理が板についてきて、腹筋は力を入れなくてもうっすらと線が。風邪もひきにくくなったし、生き生きと過ごせている気がします。


不妊治療からは話が少し逸れましたが、コツコツと体づくりを頑張ってきてよかったと思います。

クリニック帰りにちょっと寄り道して甘い物を、クリニックまでの待ち時間にちょっと腹ごしらえで高カロリーなランチを、なんて、不妊でただでさえ見直さないといけない体に、よくあんなマヌケなことをしていたな、と昔の自分にゾッとします。


また、サプリや整体、よもぎ蒸し、何かよく分からないヒーリング?なんかに手を出してしまわれる方も時々見かけます。もちろん、私も血迷って何度も手を出しかけたことがあります。それだけ、不妊、って人を惑わせる。

でも、根本を改善しないと意味がない、努力の仕方を間違ってはいけないよ、と、職場でお世話になった先輩の言葉でことあるごとに軌道修正していただきました。ジムに通い続けられたのもその方が一緒にいてくれたおかげ。


その甲斐あってか、ステップアップのおかげか。

体脂肪率も十分に落ちて、思った以上にムキムキに仕上がってしまったたピークの頃。


私は2度目の妊娠を経験しました。

クリニックを転院して、一から再スタート。

年数も経っていたので、また最初から一通りの検査をしました。


タイミング法、人工授精、言われるがままに淡々と、クリニックの方針に則って治療に専念しました。


最初は乗り気でなかった主人も、この頃には協力的に。流産で、かなり精神的にダメージを受けたようで、不妊治療にも前向きになってくれるようになりました。


仕事はフルタイムでしたが、好きな時に有給をつかえたので、通院もそこまで苦にはならず。その分、仕事が終わらない時は、サービス残業で必死に取り返しました。

仕事自体は好きだし、忙しくしている方が余計なことを考えずに済む。

その方がストレスが少ないと気づき、この頃からとにかく忙しくするように。仕事、治療、運動、遊び。体力が持つ限り、とことん自分を追い込むようになりました。