付け立てで描く。 『有春意』  F6号  牛 | 水墨画 八重桜日記  無二無三の世界を目指す旅をしよう

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水墨画家小嶋志津のブログです。墨を使い気運生動を生みだす伝統文化である水墨画の技法を次世代へ伝えるため貢献したいと思っております。
沈和年先生に師事。日美展水墨画一般部門準大賞受賞。作家部門入選等

付け立て(つけたて、と読みます。)というのは、付け立て技法といいまして、

水墨画の基本の技法です。

 

付け立てでは、輪郭線を描かずに、形をとります。

点と線、面で構成されますが、付け立ての技法のうえでは、「線」は、「点」を置いた筆をそのまま引っ張り、「点を長くしたものである」と捉えられています。

 

一つの点を置いて、そこにまた墨を重ねると墨色が濁ってしまうため、

重ね書きはしないようにします(あえて、墨をぶつける表現の場合は別です。破墨法といいます。)。

そして、ダイナミックな筆使いで、最小限の筆数で描いていきます。

下書きは、しません。

ですので、形は省略・簡略化されます。対象が何であるかわかれば大丈夫で、そっくりに描く必要はありません。

 

付け立ては、水墨画の基本的な技法で、最初にこれを習います。

水墨画は付け立てに始まり付け立てに終わるといっても過言ではありません。

最初はやさしいお手本から始めますから、しっかり勉強しましょう。

 

『有春意』  F6  宣紙 臨画

 

牛さんの絵は、付け立てで描かれています。

左側の草むらの縦長の楕円形も付け立てで、この形は、「米点法」と呼ばれる、古い技法です。昔の山水画の山肌の表現などに、よく使われています。

 

『有春意』というのは、「春めいてくる」「春を待つ」というような意味です。

中国の、春を待つ美しい農村の風景をイメージして描きました。

春が待ち遠しいですね照れ

 

 

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