元の木阿弥ダイエット、その悲しき実態を総復習!自然な食のあり方とは? | 医者ギライ・クスリギライのための1日10分!医食同源・自然食実践ブログ

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もうこの先どうなるかが、

「全く見えん」

先日、近所の米農家の長老と話した際の言葉です。

今年は雨がほとんど降らなくて、一等米はほとんどなし。何とか収穫はできたものの、一等と二等とでは価格差が歴然。

この先どうなっていくかの不安ばかり。仲間の農家も2人ほど、もう来年は田んぼをやらない・・・。

 

こんな風に嘆くのです。

農家の高齢化の問題。後継者不測の問題。さらには戦後一貫として続けられている、伝統とでもいうべき自民党農政の

 

『安楽死政策』

自分は死にゆく身だからさておき、この先、村の行く末はどうなってしまうのだろうか。

田んぼはますます耕作放棄されていき、草が茫々と生えるばかり。国破れて山河なし。

みんな昔ほどお米を食べなくなっているし、国はそのことに対して無関心を決め込んでいるかのよう。残された手立ては、

「食料危機を待つしかないのかも」

それだって田畑の担い手が残っていてのことだしな。

景気の良い話は何一つ出てこない。長老はこんなことをボヤくのです

昨日、夜勤の際に見かけたニュースでは、畜産農家も全く同じ悩みを抱えているようなのです。

以前は100万円で売れていた肥育用の子牛一頭が今は75万円にまで値下がりを続けている。

牛肉離れが加速化し、売価下落に歯止めがかからないのが現状だとのこと。

「この先が全く見えない・・・」

奇しくも、長老と同じ言葉を漏らしていたことが心に残った次第です。

ずっと言われていることですが、宗主国の下に連なる為政者たちはこの国を

「無農国家!」

にしてしまおう。どうやら、その総仕上げに取り掛かっているようにも思えてきます。

その反面、ロシアや中国をヤリ玉に挙げて声高に食糧危機を喧伝し続けている。

 

そして、"コオロギを食え~!"だなんてことを臆面もなく言ったり、ヤッたりしているのです。

国が農家に対して言うことといえば、今も昔も寸分変わらない。国内を諦めて海外へ。

"輸出に活路を見い出せ!"

こんな愚かなことをひたすら繰り返してばかり・・・。

 

株式会社の農業参入とそれに合わせた、派遣労働の解禁。この文脈での派遣労働は、外国人労働者が想定されている・・・。

輸出で積み上がるものはといえば外貨であって、ダダでさえ日本の外貨準備高は概ね1兆3000億ドル(約170兆円)で中国に次いで世界第2位といわれています。

外貨のほとんどがアメリカドルで使われることなく、ブタ積み状態にされたまま。

 

日本においてドルの札束をどれだけ持っていたところで、コンビニでおにぎり一個も買うことができません。


実際にドルを使っている国でしか、積み上がった外貨のドルは使えない。こうして日本は大量の

「アメリカ国債」
 

を購入し続けているのが現状です。
 

宗主国に貢ぎ、宗主国を支え続けているのが現状。ブタ余りした外貨はアメリカ国、及びアメリカ人を養うことに使われていくといったカラクリです。

無農国家に留まらず、菌は汚い!ウイルスは危険!と騒ぎに騒いで、ひたすら殺菌・抗菌を繰り返し続ける現状は、あたかも

「無菌社会」

を目指しているかのよう・・・。

 

農も菌もイラナイという論者の面々は、地球を離れサッサと火星にでも移住されてみてはどうなのか?コオロギの粉でも大量に抱えて行けば良いのでは?

農も菌も必要だと考える我らは地球人。必要ないと主張する輩たちは火星人。

このような棲み分けを真剣に考える時ではないかと思ってしまうのです。

 

 

■脂肪じゃない!

米は太る。コメは血糖値を急速に上げるからキケン。

 

昨今はこのようなことが盛んにいわれ、コメへの逆風は収まる傾向が見られない。

 

「風雨強かるべし」、こうした状況が続いてしまっているのです。

 

米は太る説を信じる方々は、「糖質制限ダイエット」。こうしたモノに取り組んでいるようなのですが、これは本当に危険なことではないかと思っているのです。

 

タダでさえ今の日本人は50年前に比べて、コメを中心とした穀物から糖質を摂取する割合が約半分にまで落ち込んでしまっている。

 

そして動物性タンパク質・脂質の多い欧米食・おかず中心の食事が当たり前になってしまっているのです。

1965年には、1人当たり1日324グラム食べていた米が、2017年には149グラムにまで落ち込んでいます。軽く半分以下にまで下がっている。

 

この時点でもう充分に糖質制限ではないかと思うのですが、さらにそこから減らそうとする。

 

日本の糖尿病患者数は1960年頃に比べて、約40倍にも増えています。患者が少なかった時代よりも、米の消費量は半分以下にまで下がっているのに、ナゼにどうして犯人にされているのか?

まったく理屈の立たない、滅茶苦茶な論法ではないかと思うのです。

コメの消費量が爆発的に増えているのならまだしも、減っているのに槍ダマに挙げられてしまっている。本当にヒドイ話だと個人的には思っているのです。

 

確かに、『糖質制限ダイエット』を行えば、わずか数日間で2、3キロの体重が落ちるのはザラにあることなのでしょう。

でも、ここで考えなくてはならないのは、何が落ちているのか?という問題です。

落ちているのは脂肪!、そう信じたいところではありますが、実際に落ちているのは、

「水分」

脂肪ではなく、水分を消失させているに過ぎないというわけです。

私たちの体はお米や小麦の糖分をブドウ糖に変え、脳や臓器を動かす燃料にしています。

そして使わずに余った燃料は、肝臓や筋肉に送られ、そこでグリコーゲンとなって蓄えられていきます。

ブドウ糖とグリコーゲンとの関係は、夕食の残りをタッパーに入れ、冷蔵庫に保管するのと似ています。

 

グリコーゲンは"いざ!"という時のために、肝臓や筋肉にブドウ糖を保管している状態といえるのです。

糖質制限ダイエットで新たな糖分こと、ブドウ糖が供給されなくなると、体は貯蔵しておいたグリコーゲンをブドウ糖に変える作業を開始します。

 

そうすることで、糖質制限という兵糧攻めからカラダを守ろうとするのです。

でも、グリコーゲンはブドウ糖と違って、多くの水分を含んだ状態で保管されている。

グリコーゲン「1」に対して、「3~4」の水分が結合した状態になって保存されているのです。

グリコーゲン100グラムに対しては、300~400グラムの水分が含まれているといった換算です。

成人男子の肝臓には100~150グラムのグリコーゲンが貯蔵され、筋肉には、100~400グラムのグリコーゲンが保管されています。

仮に、肝臓の100グラムのグリコーゲンと筋肉の中の400グラムのグリコーゲン。合計500グラムのグリコーゲンを使い果たしてしまえば、同時に

「1.5キロ~2キロ」

の水分も失われていくことになる。総量で2キロ~2.5キロのグリコーゲンと水分とが体から失われるといった結果になるのです。

このことから糖質制限ダイエットは、

「グリコーゲンと水分」

とを搾り取るダイエット法といえてしまう。

京都大学名誉教授の森谷敏夫氏は、糖質制限ダイエットをして、「ドライフラワー症候群」と名づけています。

体重も水分も落ちていく様は、あたかも"枯れた花"のようなもの。

当然、お肌に回る水分量も少なくなり、乾燥肌を招く要因にもなると警告するのです。

 

■覆水盆に返らず

さらにムゴイと思うのは、糖質を極端に制限し、一切の糖が入ってこない状態になると私たちの体は、

「筋肉」

の分解に着手し始めます。筋肉のタンパク質を最小単位のアミノ酸に分解して、そこから糖を作り出そうとするのです。

 

私たちの脳は大食漢で、体の中で使われるブドウ糖の約2割を消費していることが言われますが、壊した筋肉から作られたブドウ糖の多くを脳が消費している形となる。

 

脳を養うエサに自分の筋肉をあてがう・・・。森谷教授は糖質制限ダイエットを共食いにも似た衰弱療法であると解説するのです。

 

こんなキケンなダイエットを継続すれば、やがて分解できるだけの筋肉もなくなり、同時に骨もスカスカになり、

"車イス"

に乗らざるを得なくなる。さらに糖質を摂らずに、タンパク質と脂質とを豊富に含んだ牛・鳥・豚の食肉。

 

そればかりを大量に食べ続ければ、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの重大な事態を招きかねないと説明するのです。

 

そもそも私たち日本人は胃酸の分泌量が欧米人の半分程度。大量の肉を処理できるような体ではありません。

 

膵臓から分泌されるインシュリンに至っては欧米人の半分から4分の1程度。肉に多く含まれる脂質を分解するための肝臓からの胆汁の分泌は、欧米人の3分の1程度。

 

糖質を制限する食べ方は、体の構造上ムリがある。日本人の体にとっては、反自然な食べ方であるといわねばならないと思うのです。

 

こんなバカなあり方は長続きしないので、糖質制限を止め、元の食事に戻したところで時すでに遅し

 

分解されてしまった筋肉はそうカンタンには戻って来ないことが理由です。

 

ヤセる時には筋肉が失われていくのですが、戻る際にその場所につくのは『脂肪』

 

覆水盆に返らず。元にあった筋肉の場所には脂肪がたっぷり蓄えられていく。この現象こそがリバウンド。森谷教授はこのリバウンドのサマをして、

 

「元の木阿弥ダイエット」

 

このように呼んで、その危険性を警告しているのです。

 

そもそも米は太るといった説を唱え始めたきっかけは、ラットを使った動物実験の結果といわれています。

 

でも人とネズミとでは、大脳の大きさが違い過ぎている。大食漢の脳、この存在を無視して、米は太る!だなんて説が流布されているのが現状・・・。

 

森谷教授はこのように説明しているのです。

 

 

■欧米食と伝統食

最近は健康志向から、米は血糖値を急速に上昇させ、急速に下げてしまう。

 

血糖スパイク、こうしたことも盛んに言われているのです。そしてこのことを数値化したのが

 

「GI値」

 

なるもの。GIとは、グライセミックインデックスの略語といわれているのです。1981年にカナダのジェンキンス博士が考案した数値が幅を利かせている・・・。

 

でもこの数値には問題点も多く指摘されているのです。

 

GI値とはお米ならお米単体を食べた際の血糖値の上昇・下降具合を数値化したものなのですが、これは人それぞれで大きなバラつきが出ることが指摘されています。

 

白米のGI値は「88」とされ、高GI食品に位置づけられているのですが、被験者によっては、「7~132」もの違いが出るのが実際のところ。

 

現代医療が定める基準値と全く同じで、個体差は考慮されていない。若者も年配者も、体重100キロを超える大男も40キロに満たない華奢な女性も。

 

違いを一切考慮することなく、数値が定められてしまっている。この時点で信用に値しないものではないかと思うのです。

 

またGI値の算定には、白米のみ、白米単独で食べた際の血糖値の推移を数値化しているわけですが、実際の食事においては白米だけを単独で食べる事態は想定されにくい。

 

肉も魚も野菜も何も、米と一緒に同時に食べる。これが自然な食事のあり方ではないかと思うのです。

 

自然な食事のあり方は無視され、数値ばかりが独り歩きしている・・・。

 

この点に疑問を持ったオーストラリアのホルト博士が1997年に発表したのが『インスリンインデックス』と呼ばれる実験結果。

 

米などの糖質と高タンパク・高脂肪の食材を同時に食べる。すると食後のインスリン濃度が急上昇する。

 

実験はこのような結果になったと報告されているのです。

※インスリンについては、以下をご参照願います。

日本人ならではの痩身法とは?食からヒモ解く・東と西の自然派痩身健康法!

 

結論として高タンパク・高脂質の『欧米食』。食肉の多い欧米流の副食に、米などの糖質が同時に加わると血糖値が急上昇し、その後にインスリンの働きで急下降していく。

 

"血糖スパイク"と呼ばれる現象は、欧米食とお米とがミックスすることで起こりやすい。こうしたことが分かったそうなのです。

 

何を食べるのか、どんな食事のあり方を選ぶのかは、それぞれ個人の自由なのでしょう。

 

とはいえ、伝統食とは安全食。何世代にもわたって、遺伝的なチェックを受け続けてきた。そんな食べ方こそが伝統食。

 

日本の気候風土において、先祖たちが食べ続けてきた伝統食材に目を向けることは大きなヒントになるのではないだろうか?


100年前の日本人はカロリーの80%を米などの糖質から摂取していました。それが今では50%程度にまで下落していることが報告されています。

 

その反面、1949年にわずか7%だった脂質の摂取量は、4倍強にまで膨らみ続けているのです。

 

欧米流の食事のあり方をいま一度見直し、『和食中心』のあり方に切り替えることは急務であろうと個人的には思うのですが、いかがでしょう?

 

いずれにしろ、日本人は極々最近まで、化学合成農薬や化学合成添加物などを一切口にしてこなかったわけですから、食材の安全性だけにはきちんと注意を払いたいものですね。

 

■参考文献

 

 

 

 

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