「春眠暁を覚えず」
温かくなり、春爛漫になってくると、どうしたって
“眠くなる!”
ついつい睡魔に襲われてしまう、そんな季節になりました。
冬の寒さから解き放たれた体は、春の柔らかな日差しと空気に晒され弛緩していく。
医学でいえば、交感神経緊張状態から副交感神経優位の状態に切り替わる時期。
弛緩、体内浄化、心身のリラックス、春はこのような季節になるというわけです。
ハンドルを握ったまま、強烈な眠気が!そんな事態だけは、とにもかくに絶対に回避しなくてはなりません。
「注意一瞬、ケガ一生!」
なんて言ったりもしますが、お互いに本当に、厳重注意を心がけたいところです。
そんな眠気なのですが・・・、現代食は眠気を強烈に推進してしまう。こうした悪しき傾向が見られます。
今回は以前もお伝えした内容になってしまいますが、お互いに再度確認し合うことで、春の眠気対策と心身の健康を守るための情報。
これらについて述べてみたいと思います。
■真の目的は?
コンビニやスーパーで
「お弁当やおにぎり」
お惣菜などを買って食べる。忙しい現代人にはごくありふれた光景になるのでしょう。
でも、このお弁当やおにぎりには、大いなる注意!が必要になる。
なぜなら、催眠作用をもたらす物質がそこには入れられているから。それがすっかり当たり前になっているのです。
強烈な眠気をもたらす物質は、
『グリシン』
と呼ばれる食品添加物になります。
今やグリシンはもはやお弁当やおにぎり、そしてお惣菜などには欠かせない物質になっているのです。
グリシンはアミノ酸の一種で、安価に合成できてしまう。このことから、食品加工の分野においては重宝されている添加物の1つになるというわけです。
アミノ酸なので旨み成分もあるのですが、主な使用目的はそれではない。
食材の日持ちを高めるためのもので、
‟腐敗防止”
こそが真の目的。グリシンには腐敗菌の増殖を抑制する効果があるのです。
このことからお弁当やおにぎりなどに添加されるのですが、つまるところは、合成保存料。
今の時代、消費者の側も添加物の危険性については、以前よりずっと認知が進んでいます。
こうした中、食材の原材料表示に、
「保存料○○」
「防腐剤××」
なんて書いてあれば、敬遠する人だって少なくありません。
そこで、グリシンやPH調整剤が使われ出し、今ではすっかり定着してしまっている。
保存料と書くよりは、イメージが少々良くなる。何となく安全そうな雰囲気を醸し出している。
買う側に与える毒々しさを薄める。こうした効果があることから、盛んに使われる傾向が見られるのです。
■小手先で・・・
最近は、
「合成保存料無添加!」
このようなお弁当やおにぎりなどをよく見かけます。
でも実際は、“グリシンやPH調整剤”が使われているケースが多いのです。
グリシンもPH調整剤も合成保存料以外の何者でもないのですが、ココに表示の‟カラクリ”が潜んでいる。食品衛生法においては、
・グリシンは、『アミノ酸』表示が可能
・クエン酸ナトリウム等は、「PH調整剤」の表示が可能
つまり保存目的で、これらの合成添加物を使用しているにも関わらず、“保存料”と表記しなくても良い。
こんなことになってしまっているのです。故に、グリシンやPH調整剤をタンマリ使っていても、
「保存料不使用!」
「保存料無添加!」
と大きな声で宣伝できてしまう。こうした行為は、食品衛生法違反には該当しないというわけです。
合成保存料を使っていないから、‟お早めにお召し上がりください”だなんて謳っているケースもあるようですが、早めに食べる必要などは全くない。
本当の無添加ならば、その必要はあるのでしょうが、多くの場合、グリシンやPH調整剤がしっかりと使われている。
表示の抜け道を巧みに使った単なるゴマカシに過ぎないわけなのです。
合成保存料無添加などと書いてあれば、まずは疑ってみることが大切であろうと思うのです。
■上限なしの惨状は?
実際の保存効果においては、従来の保存料の
「ソルビン酸や安息酸」
の方がよく効くことがいわれています。
そのため、保存料目的でグリシンやPH調整剤を使う際は、かなりの量を添加しなくてはならないのです。
ソルビン酸などの‟約10倍”もの量がお弁当やおにぎりなどに添加されていることがいわれています。
使用量の上限が定められていないことが背景にはあるのです。
特にグリシンは、お米のツヤや輝きを良くする効果もあるため、古いお米であっても、あたかも「新米」であるかのように、見せかけることができてしまう。
この面からも企業側から大変重宝されている・・・。おにぎりなどを買ってきて、お米が妙にツヤツヤしていたら、
“本物の新米か?グリシンか?”
このどちらかになる。
多くの場合は、後者であると思っておけば良いのです。
グリシンの問題は何と言っても、人体に及ぼす悪影響になります。グリシンには、
「催眠作用」
があるのです。グリシンを摂取すると、血管が拡張し、それにより体の表面の温度が上昇していきます。
それに伴い、体の内側の熱が放出されることになる。そうなると体温が徐々に低下していき、眠くなる。
人の体の自然はこのようになっているのです。つまりグリシンを摂取すると、強力な眠気に襲われてしまう。
実際にグリシンは睡眠をサポートする“サプリメント”として、広く販売されている物質なのです。
睡眠サポートサプリの『グリナ』という商品がありますが、その主成分は『グリシン』。
そして通販をメインに、グリシンを主成分としたさまざまな睡眠サプリが売られているのです。
このような睡眠サポートサプリの用法用量を読んでみると、1日1本、‟約3グラム”飲むようにと記載されています。
食べものに繁殖する菌を抑えるためにはグリシンを“2~3%”添加することになりますが、おにぎり1個の重さは約100g。
そこに仮に3%のグリシンを添加しているとすれば
“3グラム”
売られている1個のおにぎりは、睡眠サポートサプリ1本分を摂取することと同じになる。
大食いの方で、1回の食事で5個のおにぎりを食べるとすれば、総摂取量は15g。睡眠サポートサプリを
「5本飲む」
これと一緒の計算になるのです。
もちろんサプリメントの方には、クエン酸や香料などが添加されているので、1本3グラム全てがグリシンはないのでしょう。
でも、目安としてはこのようになる。おにぎりを食べて、強力な眠気に襲われても全くおかしくない。
車の運転の前に、グリシン入りのおにぎりやお弁当を食べることは“極めてキケン!”
居眠り運転を促進することになってしまう。このようなリスクが潜んでいるのです。
大切な人や家族のためにも、運転前はコンビニなどでおにぎりやお弁当を買って
「食べるな!」
それが身を守る手段になると思うのです。
『コンビニ&スーパーの食品添加物は死も招く』の中で、小藪浩二郎氏は
「食品メーカー、添加物メーカー、コンビニ、スーパーなどの販売では、最低でも『グリシンは食べると眠くなります』という警告を大きく表示して欲しいものです」
と述べています。居眠り運転で交通事故を起こした原因は買って食べてしまった“お弁当やおにぎり”。
誰もこのことは、想像すらもつかないはずです。
ハンドルを握る前に、コンビニなどで食事を買う際は、成分表示をしっかり見る!ことが大切。
注意一瞬・ケガ一生、そんな言葉がありますが、念には念を入れることが重要ではないかと思います。
■参考文献