自然界の掟の1つに、
「弱肉強食」
そういわれる事がらがあります。
強いものには糧食を得る。こうした権利が付与されていく。
反対に弱いものは肉となって、強いものたちの糧にならざるを得ない。
“適者生存、自然淘汰”
こうしたことが言われているのです。
これからは厳しい時代になる。そういわれ始めてから久しいものがあります。
国家は国民の面倒なんかを見ないから、あとはすべて自己責任で!
自助努力を重ね、厳しい時代を生き抜いていく者。そうした者だけに初めて生存権が賦与されていくことになる。もっともっと、
「タフになれ!」
それがあたかも時代の要請であるかのように、言われ続けているのです。
現在日本の子供の7人に1人が貧困常態にあることがいわれています。
年間の自殺者は交通事故者数を大きく上回り、2万人~3万人をコンスタントに記録し続けている。
派遣労働は全体の約4割を占め、ダブルワーク、トリプルワークは決して珍しいものではなくなってきている。
勝ち組・負け組、上級国民・下級国民、まさに弱肉強食の様相・・・。
そしてそれがあたかも自然界の秩序であるかのように言われ続けているのです。
でも、自然界は果たして本当に、弱肉強食の世界なのでしょうか?
トラやライオンは確かに草食動物を捕殺して食べますが、必要以上に狩りを弄んだりはしないものです。
草食動物も高い危険察知能力と素早い足を兼ね備えるのと同時に、個体数の多さ。こうした
“対抗手段”
をきちんと備えている。菌だって殺菌されても決して全滅には至らない。
生き残りは殺菌剤への耐性を獲得し、薬剤耐性菌に変化することで、瞬く間に増殖していくことが分かっているのです。
自然の土を触ってみると分かるのですが、そこは生き物の
「楽園!」
としか思えないような気持になります。
ありとあらゆる草々を養い、さらにアリやクモ、ムカデやミミズなどの多様な生き物。
これらを止むことなく養い続けてくれている。
さらに私が育てる野菜たちをも賄ってくれていて、人々の糧食。命の運営のための
“資源”
これらを止むことなく提供し続けてくれている。
土1グラムの中には約10億個の細菌類が生息し、数キロメートルものカビやキノコの菌糸などがところ狭しとひしめき合っている。
「豊穣なる大地」
そうした気持ちで心が震えてしまう。そんな気持ちにさせられてしまうのです。
自然界は弱肉強食、確かにそうした面もあるのでしょうが、それは決して一方的なものではない。
この世の支配層の都合をあたかも自然現象であるかのように、見せかけているに過ぎないのではなかろうか?
私はそのように考えているのです。
■強さと弱さ
自然食業界に籍を置いていた私は、ウチの子はアレルギー体質で体が
“弱いから・・・”
このように話す親御さんにお目にかかる機会がよくあります。
我が子をアレルギーの子として産んでしまったこと。それへの後悔を口にし、ただひたすらに自分自身を
「責め続けてしまう」
以前、生まれた赤ちゃんがアトピーだと分かって、両親がその子を殺めてしまうといった事件が報道されていました。
殺害理由は、この子の将来を思うとあまりに不憫で・・・。そんな風に報じられていたのです。
弱肉強食であるかのように言われるこの世の中。将来への希望が見えにくい中、自分や家族の病気に心を痛める。
そんな方々の心中は不安と心配とで、きっと心が埋め尽くされていることでしょう。
アレルギーの子供には勝ち組になるための参加資格、それすらも与えられることがない。
大きなハンディを背負わせて、この子をこの世に産み落としてしまった。このような嘆きの声を聞く機会が多いのです。
でも、アレルギーであることは体が弱いことなんかでは決してない。逆にアレルギーは、
「体の強さ」
を表している。このことを証明する興味深い調査データがあるのです。
■アレルギーとガン
アメリカのペンシルバニア大学の調査によると、
ガン患者の中でアレルギー経験者は、たった
「1.4%」
しかいなかったことが報告されています。
アレルギーを持つ人は、ガンなどの組織破壊系の病気にかかりにくい。この事実が判明されるに至ったのです。
環境臨床医の三好基晴氏によれば、
「カゼやアレルギーなどの症状を起こすことで、ガンや心臓病などの大きな病気の予防をしてくれている」
「癌という字は病が品物のように積まれていると書きます。色んな病気を抑え続けていると癌になるという意味なのでしょう」
このように著書の中で指摘しているのです。
アレルギー症状は、異物を体内に溜め込まず、排出できる能力が高いことを意味している。つまり免疫力が高く、異物の侵入に対する防御力が高いことが言えてしまう。
ただ免疫力の柱である、リンパ球の抵抗型とアレルギー型のバランスが一時的に崩れているだけ。
三好医師は、このように解説しているのです。
※参考
『自然治癒力とアレルギー・リンパ球の仕組みから薬剤・予防接種・ワクチンを問う!』
そうであるなら、アレルギーを起こしている原因を見つけ、それを取り除くことで症状を緩和し、改善へと向かわせることができる。
殺菌・抗菌などの過剰な衛生主義を今すぐ改め、台所からも洗濯場からも浴室においても、殺菌力・洗浄力の強烈な
「合成洗剤」
これをまずはとにかく排除していくこと。何はともあれ、真っ先にこれに取り組んでもらいたい。
私はそのように思っているのです。
■財布を開けよ!
昨日、私が過去に所属していた某大手有機野菜の宅配業者のカタログ。
これを眺めていたのですが、そこには
「アトピッ子にも優しい!」
そんな石鹸や洗剤、化粧品などのチラシが封入されていたのです。
敏感肌にも優しい自然派の石鹸、こうした宣伝文句が並べられていたのですが、こうしたものを見るにつけ、思わず怒りが込み上げてしまう。
例えそれがどんなに自然派のものであろうとも、皮膚が炎症を起こしているような状態の人。
そうした人に対して石鹸を使わせようとするだなんて、あまりにムゴイ。本当に
“何ごとか!”
と怒鳴りたくなってしまうのです。
石鹸と言えども、界面活性力はあるし、製造過程でどうしたって苛性ソーダなどの劇薬類も使われています。苛性ソーダなど類が製品に全く
「残留していない!」
果たして本当に、そう言い切れる覚悟があるのかどうか?
炎症を起こしている中、塩素のお湯を流すだけでも皮膚にとってはあまりに厳しいものになります。
そこに上塗りするかのように、石鹸成分を流し込んでしまってどうするのか?炎症が起きているなら、何も使わない。
グジュグジュした部分には触らないようにするべきではないのか?私は自分自身の闘病の経験からも、このように思っているのです。
※参考
『無投薬無医療での30年の病気治療・濡れ続け、震え続けた我が闘病の全記録』
PART.1:https://ameblo.jp/shizensaibaimuiryou88/entry-12700468536.html
PART.2:https://ameblo.jp/shizensaibaimuiryou88/entry-12700629786.html
PART.3:https://ameblo.jp/shizensaibaimuiryou88/entry-12700754873.html
人の体から出る汚れはすべて“水溶性”のものになります。水で流すだけでもきちんと落ちるし、お湯を使えばさらに充分に落ちるものなのです。
本来、人体の汚れに対して石鹸なんて
“一切不要”
石鹸が必要となるのは、ペンキ工などの塗装業や自動車整備などに従事している人たちのみ。ましてや合成洗剤なんて全く以って無用の産物。
“自然派!”などと装って、人の苦しみ弱みにつけ込もうとする。良いイメージを振りまき、苦しむ人のお財布をムリヤリにこじ開けようと仕掛けてくる。
ただの無知なのか?それとも悪意と打算の結果なのか?どちらかは分かりません。
でも、こうしたお金で頭を洗脳された。そんな輩どもに対しては、激しい憤りを覚えてしまうのですが、あなたはいかが思われるでしょうか?
■悩むくらいなら!
新潟大学名誉教授の故・安保徹氏は、
「リンパ球は年齢とともに減少するため、若いころはリンパ球過剰でも、最終的にアレルギーは消失するという特徴があります。つまり、アレルギー体質の人はいずれは病気知らずの体になれるのです」
このように述べています。
子供や家族が苦しむ姿を日々、目の当たりにする。それは本当に辛くて厳しいことなのでしょう。
親として自分を責めてしまうのも自然で当然のことではないかともいます。でも、厳しい症状も一概に悪いことばかりでは決してない。
病気の症状すべてに言えることなのですが、それは本来の元気で自然な状態に戻すための欠かせないプロセスであって、
「人体恒常性の発動」
と見るべきものなのでしょう。
恒常性とは自然界の法則の1つであって、バランスが崩れた際に発動される無害化のプロセス。このように言えると思います。
栄養のカタマリである肥料を作物に与えれば、土のバランスは崩れてしまいます。この状態を元の状態に戻す目的で、自然界は
“虫や病原菌”
を作物に送り込み、彼らに掃除をしてもらう。
海や川に窒素やリンなどが過剰に流れ込めば、元のキレイな水に戻していくために、植物性プランクトンを大量に発生させていく。それが
「赤潮」
の意味であると説明されているのです。病気の症状もこれと同じで、人体正常化に向け欠かせないプロセス。このように見ることができるのではなかろう?
私はそう考えて、無投薬・無医療の毎日を送っているのです。
今は日本人の2人に1人はガンになる時代といわれています。
今は元気にやっている人だって、いつ何時、どうなるかなんて誰にも分からない。
アレルギーを持っていることはガンにかかりにくいことでもあるのだから、徒らに悲観せず、焦ったり、神経質にならないことが大切。
自分を責め続けたり、嘆き悲しむ親の姿を子供は敏感に察知するものです。
“自分がいるから悪いんだ”
そんな風に、子供の心の中に深い影を落としてしまいやすいのです。
嘆いているようなヒマがあるなら落ち着いて、症状の原因となっている問題個所を探り、それを生活空間から取り除いていくこと。
こうした試行錯誤にこそ、心を傾けること。この必要を思うばかりです。
■参考文献
■無肥料無農薬米・自然栽培と天然菌の味噌・発酵食品の通販&店舗リスト
■自然食業界キャリア15年のOBが綴る