ペットボトルなどの
プラゴミの分別回収。
当然、やってますよね。
でも、
そんなことをしても全く報われないことだって、
ご存知ですよね。
使われたプラゴミの90%以上がリサイクルされることなく、焼却炉で
燃やされている・・・。
にも関わらず、私たちはルール通りにキレイに洗って分別して。
報われない行為を
「週に何度も」
やらされているわけです。
ペットボトルは使用後は回収されて、その後、
“再利用されたり、洋服の材料になったり・・・”
そう思われている方もいるかもしれませんが、実際はほぼ焼却炉で灰になるだけ。
一般家庭に意味のない手間ひまをかけておいて、リサイクルなんて
ほとんどしていない。
こんな残念な現実があるのです。
今回は、「リサイクル」について考えることで、医者を遠ざけ、クスリを拒む。
そんな生き方のヒントについて考えてみます。
■リサイクルの現状は!?
プラスチックは軽量で使い勝手が良いのですが、一度使えば、
“劣化しやすい”
面がある。
このため再利用はなかなか難しいのが現状です。2016年のデータで、
「900万トン」
の総量に対して、プラとして再利用されているのは、
わずか6%だけ。
工業用の原料、服の繊維などになるのは4%。
このような状況下にあるのです。
もちろん再利用しようと思えばできるのですが、どうにもコスト高で、
割に合わない。
ペットボトルやトレーなどは、新しく作った方がよほど経済的というわけです。
■リサイクルの実態は!?
プラゴミは元々が石油製品なので、焼却炉に入れるとよく燃える。
粉々にしたプラスチックを高炉に入れると、鉄鉱石から酸素を取り除くことができるので、
「鉄の製造」
などにも使われているのです。
焼却される際のプラスティックの熱が温水プールなどの熱源になるので、
“熱回収”
という形で再利用・リサイクルされている。
ペットボトルなどの材料として再利用されることはないけど、こうした理屈で
一応リサイクルされている形
になっているのです。
以前は、プラゴミの約17%は廃品利用分として海外に輸出していましたが、
大口受け入れ先の中国政府がこれを禁止にしました。
そのため焼却炉で燃やされる確率はさらに上がり、その比率はなんと、
“9割以上”
再生紙などにも同じような問題があるのですが、ゴミの分別回収に果たして
意味があるのかどうか?
普通ゴミと一緒に燃やせば良いだけなのに、私たちに面倒な作業ばかりさせている。
夏場は生ゴミのニオイ対策で冷凍したりと、個々の家庭が苦労する中、
理由が乏しい分別回収をいつまでも続けている。
1995年に「容器リサイクル法」が施工されて以来、そこにはさまざまな
“ゴミ利権”
が存在している。私たちの税金が役所の事業を通して、利権業者たちに流されている構造も指摘されているのです。
美名のもとのリサイクル、それにはこうした面だってあるのです。
もリサイクルできないものか?と長い間、議論になっていました。
そして汚泥のリサイクルの場所として選ばれたのが
“田畑”
汚泥肥料となって土に投入されているのです。
行政も汚泥肥料を普及させようと懸命になっているようですが、
「鉛や水銀」
などの残留も報告されています。
今のところ、有機農産物への汚泥肥料の使用は禁止となっていますが、
“減農薬・低農薬・一般栽培”
のお米や野菜には使って良いことになっている。
気にしない人は別に良いのでしょうが、
「気持ち悪い・・・」
そう思う方も少なくないでしょう。
当然、使われた肥料の中身と量を公開する義務はないので、
どのお米や野菜に汚泥肥料が使われているか?
“分からない”
のが現状です。
そんなもの口にしたくない!
そう思うのなら、有機農産物か無肥料無農薬のお米や野菜を買うより他に方法がないのです。
抗生物質まみれの家畜の糞尿を有機肥料と崇めたて、高いお金を出して買っているのだから、
汚泥肥料も大差がない!
といえばそれまでです。
でも、リサイクルの名のもとに質と量を弁えず、肥料として土に投入されてしまえば、
「虫や病原菌」
の温床になります。当然農薬が必要になるので、
環境も人体も汚染されてしまう。
リサイクルの本分は、
“地球にやさしい”
はずのものであることを思えば、いかがなものか?と思います。
有機農産物にも汚泥肥料を解禁しようとする流れがあるので、
今後の推移を注意して見守りたいものです。
■参考文献
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ゴミ分別の異常な世界―リサイクル社会の幻想 (幻冬舎新書)
858円
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エコと健康の情報は間違いがいっぱい! -リサイクルは全然地球にやさしくない! - (廣済堂新書)
990円
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環境保護運動はどこが間違っているのか? (宝島社新書)
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■自然食業界キャリア15年のOBが綴る