9月15日(土)、山陽本線広島17時26分発呉線経由快速通勤ライナー糸崎行きに乗車します。
出発案内表示機にも「通勤ライナー」と表示されます。英語表示では翻訳されずに"Tsukin liner"とローマ字をそのまま当てて表示されています。
JR西日本広島支社広島運転所(広ヒロ)所属113系P07編成4両でした。
車内は221系・223系に準じた改装が実施され、転換クロスシートが並びます。113系P07編成は、窓枠の取り替えを含む新車並みのリニューアル「40N」改造車です。
「通勤ライナー」は土曜日であるにもかかわらず、車内は多くの立ち客で混雑し、私も着席することはできませんでした。しかし、通勤客はわずかで、ほとんどが広島市内への買物や行楽などの帰宅客が占めていました。
列車は定刻に広島を出発しました。山陽本線の天神川、向洋を通過し、海田市に向かいます。海田市の到着直前に転線し、山陽本線下り方面の線路をオーバーパスする高架線を通り抜けると、海田市4番線へと進入しますが、当駅も通過します。
海田市を通過すると呉線は山陽本線と分かれて右に折れ、瀬野川を渡ります。山陽本線広島-海田市間は複々線ですが、呉線は単線です。海田市を出て呉線最初の駅、矢野で停車します。ここで相当数が下車しましたが、着席している人はほとんど降りませんでした。私は目の前の席が空きましたので、運良く座ることができました。
「快速通勤ライナー」は矢野を出ると、呉まで停まりません。快速安芸路ライナーが停まる坂と吉浦も、「快速通勤ライナー」は通過します。
呉では半数以上の乗客が下車しました。代わりにその半分くらいの乗車がありましたが、車内は席を選ばなければ着席できる程度の混み具合となりました。
呉からは各駅に停車します。休山をくぐる長いトンネルを抜けると、安芸阿賀に着きます。ここでも一定数の下車がありました。当駅周辺は高層マンションも建つ住宅街が広がりますが、阿賀港の最寄り駅でもあり、かつては阿賀港と松山(堀江)を結ぶ呉松山フェリーで四国へ渡ることが出来ました。しかし、呉松山フェリーは高速道路無料化や阿賀港の移転等の不利な条件が影響し、2009年6月30日限りで廃止に追い込まれてしまったのです。
そして、列車は18時04分定刻より若干遅れて、新広に着きました。この日は、スーパー銭湯ゆらりが運営するビジネスホテルに宿泊し、翌朝再び新広駅に向かいました。
新広駅は2002年3月23日に、地元が整備費7.6億円を負担して開業した「請願駅」です。自動券売機と入場記録のみに対応し集札機能がない簡易自動改札機が設置されていますが、平日のみ通所障害者施設「若椿作業所」が受託しているきっぷうりばの窓口があります。駅舎1階は冷暖房完備の待合室と若椿作業所の売店、2階には若椿作業所の作業場があります。
『中国新聞』2012年3月5日付は、若椿作業所が受託しているきっぷ販売収入がICOCAの普及に伴い半減し、きっぷうりばの受託継続が困難になっている状況を報じました。窓口販売に限りきっぷ売り上げの5%が手数料としてJRから若椿作業所に支払われる仕組みで、2004年ごろは月30万円余りの手数料収入が若椿作業所にあったそうです。指導係2人の賃金計約25万円を差し引いた残りが、販売に当たる通所者の賃金になっていたといいます。
しかし、現在は手数料収入が月15万円しかなく、月10万円の赤字に転落し、受託継続が難しい状況に陥っているとのことです。JR旅客会社はJR他社のきっぷを販売すると5%の手数料を当該会社から受け取ることになっており、若椿作業所への手数料率もこのJR旅客会社間の手数料率を踏襲したものと思われます。
しかし、若椿作業所は駅舎周りの清掃も随時実施しており、駅施設の維持に貢献していることから、きっぷ販売だけを行っている訳ではありません。しかも、ICOCA導入が若椿作業所のきっぷ窓口販売に悪影響を与えているという事実もあります。ぜひ手数料率の10%への引き上げを実現してほしいところです。手数料が10%になれば、従前のように10万円の黒字を確保できるでしょう。
また、窓口の右隣にJRが設置している自動券売機できっぷを買われてしまうと、作業所に手数料が入りません。しかし現状は、自動券売機にトラブルが発生した場合、若椿作業所の指導係の方が対応しています。JR広島支社には、自動券売機平日販売分についても、手数料支給の対象としていただくことを筆者としては希望します。それが難しい場合には、自動券売機のメンテナンス委託の手数料として、一定額を作業所に支払うことを検討すべきでしょう。
新広駅は、3,573人/日(2010年度)の利用者があり、土曜日や日曜日には呉駅からJRの職員が派遣されることもしばしばです。無人駅としては利用者が多く、若椿作業所への委託はぜひとも継続することが必要です。また、駅業務への委託継続は障がい者への支援としても大切なことです。JR西日本広島支社には、ぜひ社会貢献の観点からの英断を望みます。
翌朝、新広6時34分発快速通勤ライナー梅林行きに乗ります。JR広島支社広島運転所所属F04編成4両でした。
新広では約20人が乗車しました。呉出発時点で車内を視察したところ、全体で145人が乗車していました。
呉線は瀬戸内海に沿って走ります。「瀬戸内さざなみ線」と呼ばれる広以東の区間ではさらに素晴らしい車窓を見ることができます。
矢野では2人が下車し、約40人が乗車してきました。
そして、列車は7時09分定刻に広島に着きました。当駅では約100人が下車しました。当駅で種別が普通に変更され、横川から可部線へ乗り入れて、梅林まで運転されます。
呉線の「通勤ライナー」は近郊型車両で運行され、料金は不要です。私が乗車していた日曜日は比較的空いていましたが、平日朝はとても混雑します。私も3年前まで広島に居て、朝7時台に呉線上り列車で広島から広まで頻繁に乗車していましたが、下り広島方面の列車はかなり混雑していました。
呉市広地区に在住し、広島駅まで呉線を通勤で早朝に利用している知人の話では、竹原方面から多くの乗客があり、新広からの着席は不可能とのことです。着席需要は確実にありそうですが、広島地区に在来線特急形車両の配属がないため、着席のための本来の通勤ライナーの運行は難しいのが現状です。
近いうちに広島地区を再訪して、さらに詳しく同地区の鉄道の状況を調査したいと考えています。

















































































































































