「暮らすお宿という素敵なお宿があってね」
といつも目をキラキラさせながらお話するrieさんにお誘いいただいて島根県・石見銀山の他郷 阿部家に行ってきました。
257年前に創建されたこの阿部家を買い取り13年かけて改修し、いまでも少しづつ手をかけながら「暮らす宿」という
ただの素敵なお宿、ではなくこの土地、この家での暮らし方を感じ体感できるお宿でした。
「暮らす宿」で暮らしながらご自身が着たいと思うお洋服や暮らしをデザインする松葉登美さんが手がける「群言堂」もこのあたりの観光スポットです。
改装された阿部家は4部屋のみ。
一部屋一部屋おもむきが変わっていてどの部屋も素敵です。
いわゆる古民家・・な佇まいだけど、ひとつひとつ、さりげなく置かれた小物にも
「これはアフリカのアンティークで・・・」
「これは小学校の廃材を利用して・・・・」
と、物語がいっぱい。
和紙を織り込んだシーツ
肌に直接ふれるシーツや毛布にもこだわり
「今までで一番ぐっすり眠れました」と言われるほど快適なお布団。
軽く暖かい洋布団ではなく
ちょっと重さのあるお布団がなんとも安心感があり、事実私も一度も起きることなく8時間ちかくぐっすり(寝すぎ)
群言堂で売っていると聞き購入するか現在真剣に検討中
お風呂場には肌触りの違うタオルやバスタオルを「お好みで」と使い分けできる心遣いもぐぐっときましたが、
二重ガーゼのここちよいパジャマとあったか羽織もの↑
毛糸の靴下
登美さん著書の阿部家の暮らしの本多数あります。
読み進むほどに登美さんという人にぐいぐい引き込まれていきますよ。
40代からデザインをはじめ、この10年間で10件の古民家を再生してきた強さはいったい何が原動力なんだろう?
隣の佐藤初女さんの出版記念のつどいの案内が!
後に聞いたのですが阿部家亭主の松葉登美と主宰者様が昔ながらのご縁でとのこと。
私たちもご縁のあるカメラマン尾崎さんの作品なのでとっても嬉しくって。
圧巻の台所。
瓶や陶器はあってもプラスチック類は見当たりません。
夕飯は亭主 登美さんを囲んでお話を伺いながらお料理をいただきます。
「うちの食事はちょっと手をかけた家庭料理です」
とのこと。
ムカゴと栗が入ったかき揚げや、卯の花のサラダ仕立て、米粉の台に海苔の香りが香ばしいピッツア、
岩牡蠣の刺身や、のどぐろの煮付けなども。
この家がここちよいのはなんでだろう??
何だか物がちょうど良いところに機嫌よく居るからな気がしたので、そんなことを聞いてみたところ
「最初はあちこちに置いてみるけど、次第に「ここ」というのが決まってくる」そう。
古道具屋さんで見つけてきた壊れたランプや、古いものを捨てずに手入れしてまた再生させるというのはやってみるとなかなかエネルギーが要ります。
正直着なくなった浴衣を千切ってハタキを作ったり、雑巾をチクチク縫うより
今は100均に行ってしまえばなんでも揃ってしまいますもんね。
チクチク縫う作業は単純で集中できるので一種のセラピー効果があるからと
「チクチクセラピー」という名で裁縫道具もレンタルさせてもらえるそうですよ。
チクチクセラピーはrieさんと私のなかで大ヒット。
でも一泊じゃそんな時間はありませんでした(笑)
もう、お宿から一歩もでずに過ごすか、2泊できたら最高です。
登美さんのお話が興味深くてずっとお話を聞いていたいぐらいでしたが
「うちの一番のご馳走のおむすびです」と
中川 一志郎の土鍋で炊いたごはん!
ちょうど前日にお友達と「炊き立てのご飯が好きだから買うか買わないか談義」で出ていた土鍋!
やはり。。。最高に美味しかったです。
そしておこげは宮津の鯖のへしことお茶漬けに。
こちらも最高です。
この後は蔵を改造したバーに移動しお酒・・・ではなくお茶であれこれ尽きない話をして過ごしたのでした。
朝ごはんは登美さん手作り。
rieさん歓声をあげていらっしゃいますw
はちみつの器・バターの器・お塩の壺
お野菜も全て住所が決まっているかのように目で見ても心地よい!
この後は登美さんの会社「株式会社 石見銀山生活文化研究所」に案内していただきました。
本社です。
奥の藁葺きの古民家は社員食堂。
ここからはお写真はありませんが
なるべく環境に馴染むようにとデザインされた外見は自然、でも屋内は心地よく働ける環境に若いスタッフさんたちが一斉にお出迎えしてくださりびっくり。
「ここで暮らしたい」
と、都心からIターンとして移り住む方も多いそうです。
その際困るのが仕事。
でもきちんと仕事があれば暮らしも成り立つ。
こんな企業が増えれば素晴らしいですね。
贅沢な作りの宿は沢山ありますが、阿部家で過ごした時間は今までの自分の暮らし方を考えさせられる衝撃的なお宿でした。
「着ることが薬になる」という藍染のワークショップもやってると聞いたので
次回は藍染とチクチクセラピーを!を合言葉にみなさんと別れ大阪での暮らしに戻ったのでした。
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