「あの~すみません」
「ひょっとして…星野幻庵先生じゃないですか?」
「そうですよね?!あの…テレビとかで有名人の今後とかを占ってた有名占い師の星野幻庵先生ですよね?!」
「あのほらあの、私は千里眼を持っています。私に見通せない未来などありません!」
「でお馴染みの!やっぱり!」
「いや、実は僕星野先生の大ファンで、先生のあの有料の会員サイトにも登録してます」
「はい。あの生年月日を登録すれば毎月先生からその月の運勢が送られてくるやつです。月額3000円の3年前から入ってます」
「せっかくお会いできたので一つお聞きしたいことがあるんですけどいいですか?」
「本当ですか!?ありがとうございます!」
「いやいや別に僕の運勢とかじゃなくて」
「先生に聞きたいことっていうのはすごいシンプルっていうか、なんていうかあのその…先生ってインチキじゃなでいすよね?」
「いや実はですねさっき先生が宝くじ売り場から出てくるのを見たんですよ」
「未来が見えてる先生は1等の番号もその宝くじがどこの売り場にあるのかも分かってるわけですから、きっと1枚だけ買ってその1枚で1等当てるんだろうな」
「そう思って見てたら、300枚買ってたから」
「分かんないですよ?分かんないですけど…未来が見えてる人宝くじ300枚買わないでしょ?」
「ユーチューバーみたいな買い方してたから。ちょっと気になっちゃって」
「あ、本当に見えてる?」
「じゃあ先生は絶対に1等を当てられるんですね?」
「そっかそっかじゃあ万が一、先生が、1等を当てられなかった場合、僕は先生を詐欺で訴えます。はい。訴えます。」
「だって1等当てなかったら未来見えてないってことじゃないですか?!」
「つまりここに詐欺が成立します」
「先生白状するなら早い方が良いですよ」
「本当に未来が見えてる」
「分かりました、僕先生が宝くじ買い終わった後、宝くじ売り場のおばさんに聞いたんですよ」
「そしたら、先生週末あそこで宝くじ買ってるらしいですね」
「…本当に未来見えてます?」
「ただの宝くじ買いたい人じゃないですか!?」
「すみませんね。こんなイオンのフードコートで」
「でも、本当に未来が見えてるならイオンのフードコートなんか立ち寄りますか?」
「こんな厄介すぎるクレーマーがいるフードコートなんかに」
「俺だったら」
「もっかい確認しますけど本当に未来見えてます?」
「…ですよね」
「未来見えてる人宝くじ300枚買わないですもんね」
「目的ですか?目的はシンプルですよ。」
「金返してください」
https://twitter.com/ashigaru_yamato
宝くじ当たってほしすぎる
占い師の人はなんで宝くじで金儲けしないんだろう?という疑問から作ったネタです。