(誰かが急に転送されてくる)
山田「な、なんだ!??」
X5「成功したようだな…こちらX5。目的ポイントに到着。ターゲットと思わしき青年と接触。これより作戦に移る」
山田「だ…誰だお前?!」
X5「落ち着いて聞いてほしい。私は今から30年後の未来からやってきた。」
山田「30年後の未来?!」
X5「そうだ。今から30年後の未来では機械兵器によって人類が支配されている。私はそのディストピアとなった未来から人類を救うため君にこれを渡しに来たんだ。」
山田「俺に?」
X5「これは審判の鍵。これをこの町のどこかにあるモニュメントに差し込むことでラグナロクを未然に防ぐことができる。」
山田「ラグナロク…」
X5「そうだ。人類が機械に支配されることになった日。そしてそのラグナロクを回避することができるのは君しかいない。安心してくれ、君のことは私が守る。申し遅れた。私は君を守るために未来からやってきた自立型戦闘ドロイドX5だ。よろしくな!本郷隼人くん!」
山田「…違いますけど」
X5「……違う?いや…そんなはずないだろう。座標はここで合ってる」
山田「あの、先週引っ越してきたばっかで」
X5「引っ越し…前の住民がどこ行ったかは…」
山田「知らない。」
X5「…そうだよね…」
山田「……あの…ごめんなさい、…帰ってもらってもいいですか?」
(転送されてくる)
山田「うぉ!なんだなんだ!?」
M3「見つけたぞ!X5!!」
X5「貴様は!?」
山田「え…誰?何?知り合い?」
X5「未来で機械軍の忠実な戦士M3だ。貴様どうやってここに?!」
M3「決まっているだろう。貴様と同じようにアンドリュー博士の作った次元転送装置を使ったのよ。審判の鍵を取り返すためにな!さぁ、早く渡せ!さもなくば、あの博士の様に痛い目に合うことになるぞ!」
X5「おのれ貴様!アンドリュー博士に何をした?!」
M3「なかなか協力しないのでな。少々お仕置きをしたまでよ。さぁ、さっさと審判の鍵を返してもらおうか」
X5「そんなもの持っていない!!」
M3「フハハハ!!これを見ても同じことが言えるかな?!」
ミキちゃん「キャー。助けて!」
X5「貴様!卑怯だぞ!!」
M3「何とでも言うがいい!フハハハハ」
山田「よそでやれよ!!」
山田「何急にやってきて、人ン家で勝手にシリアスになってんだよ!よそでやってくれよ!!」
M3「貴様も消してやるぞ!本郷隼人!!」
山田「人違いだっつってんだろ!!」
M3「人ちが…え?人違い?」
山田「人違いなの!!」
M3「じゃお前誰?」
山田「俺のセリフだよ!」
ミキちゃん「キャー。助けてぇぇ!!」
山田「お前うるせぇよ!!被害者ぶんな!絶対この件の一番の被害者俺だからな!」
山田「人違いで、ターミネーターに巻き込まれてんだぞ!!こっちは!!」
M3「ん?なんか、よく分かんなくなってきた。どういうこと?」
山田「だから!まずX5が機械に人類が支配されてディストピアになった未来を救うためにこの時代にアンドリュー博士が造った次元転送装置を使ってやってきたの。本郷隼人に審判の鍵を渡すために。だけど本郷隼人は先週引っ越しちゃってたの。だけどX5はそれを知らなくて俺を本郷隼人と勘違いして、ここに審判の鍵を持ってきちゃったの。そんでM3は未来でアンドリュー博士を襲撃してX5と同じように次元転送装置を使ったら、X5と同じようにここに来て、本郷隼人と俺を間違えてるの!」
山田「なんで俺が一番詳しくなってんだよ!?」
X5「ちょっとごめん、もっかい説明してくれる?」
山田「一発で分かれ!」
ミキちゃん「キャー。助けてぇぇ!!」
山田「お前空気読めよ!!今お前じゃねぇんだよ!!何?出代探してんの?」
X5「ちょ、ちょっと待って!つまり、本郷隼人はここにはいないんだよね?引っ越したんだよね?」
山田「まぁそうなるね」
X5「…」
山田「…」
(X5転送される)
山田「え?逃げた?」
M3「…」
山田「…」
(M3転送される)
山田「…」
ミキちゃん「…」
山田「…え?置いてくの?!」
ミキちゃん「置いてかれるの?!」
山田「お前もビックリするんかい」
ミキちゃん「いや、まさか置いてかれるとは」
山田「え?どうすんの?」
ミキちゃん「え?どうしよう」
(転送されてくる)
アンドリュー博士「ようやく出会えたね。本郷隼人君」
山田「だから人違いだっつってんだろ!!!」
完
「ラグナロク」人生で一度は使ってみたい単語の一つです。
使えるかなぁ?今度会話でさりげなく言ってみようと思います。
https://twitter.com/ashigaru_yamato