「いや~由香ちゃん。ディベート全国社会人の部、優勝おめでとう」
「いや、彼氏として誇らしいよ」
「自慢の彼女だと思う」
「…話変わるんだけどさ、由香ちゃん一昨日の夜どこいた?」
「なんか、駅の方の繁華街にいなかった?」
「いなかった。いやいやいや、ごめんごめん」
「急になんか変な話しちゃって」
「あ、そうだせっかくディベートの全国大会で優勝したんだし、」
「どう?今から俺とちょっとそのディベートしてみない?」
「あ!いい?!ありがとう!」
「でも全国優勝してるわけだからさ、お題はさ俺に決めさせてよ」
「あ、本当?ありがとう!」
「じゃあお題は…彼女がおじさんとラブホテルから出てきた場合これは浮気になるのか。で」
「どうしたの?」
「見てたの?って…なにも見てないけど」
「それよりもさ、ちょっとハンデちょうだいよ」
「どっちにするか俺に決めさせてよ」
「いいよね?じゃあ俺は…浮気に…ならない。でいこうかな」
「由香ちゃんは浮気になるで。そうそうそう。由香ちゃんは浮気になる派ね」
「だから由香ちゃんは彼女がおじさんとラブホテルから出てきた場合、それが浮気になることを、俺に対して理路整然と説明して、証明してほしいの」
「どうしたの?由香ちゃんなんでそんな泣いてんの?」
「それじゃあディベートスタート」
「彼女がおじさんとラブホテルから出てきたとしても浮気にはならないと思います」
「そうだよね。どう考えても浮気だよね」
「どうしたのそんな、泣きながら謝られても」
「どんどん行くよ」
「ホテルから出てきたからって、そういうことをしたとは限らないと思います!」
「…そうだよね~ホテルから出てきてるんだからね、やることやってるに決まってるよね」
「どう由香ちゃん?自分で自分の逃げ道をつぶしていく気分は」
「俺さ、由香ちゃんがおじさんとラブホテルから出てきたのを見た時考えたんだ。」
「どうすれば由香ちゃんを地獄に突き落とせるのかって」
「そして思いついたんだ」
「由香ちゃんが最も幸せなときに、由香ちゃんの最も自信のあるもので由香ちゃんに浮気を認めさせようって」
「ディベート大会社会人の部で優勝した、由香ちゃんの一番の武器っていたらやっぱりそのディベート力、論破力だもんね」
「え?もう帰る?」
「ダメです、逃がしません」
「さ、こっから畳みかける、いや、畳みかけてもらうよ!」
「そもそも、ラボテルから出てk…」
「ちょっと由香ちゃんそんな泣かないで!」
「分かったよ。さすがディベート大会社会人の部優勝です」
「由香ちゃんの証明した通り、彼女がおじさんとラブホテルから出てきた場合、浮気になります」
「このディベートは由香ちゃんの勝ちです」
「おめでとう!」
「由香ちゃん!分かれましょう!」
完
ディベートで何か作りたいなと思って作りました。
人前では…やれないな。
https://twitter.com/ashigaru_yamato