雨のうた。Aimer、福山雅治、必殺仕事人、安倍晴明、陰陽師、京都、一条戻り橋、梅雨、NHK大河ドラマ、光る君へ、J-POP、歌謡曲、演歌、フォーク、ニューミュージック、昭和歌謡、旧雨今雨、雨ソング。

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歴音72.必殺!雨うた仕事人(雨うた.3)



今回のコラムは、連載「雨うた」の第3回になります。

梅雨の時期にあわせた、今回の連載「雨うた」(全6回)では、日本の、Jポップ、ニューミュージック、フォーク、歌謡曲、演歌の中から、新旧の150曲を選びました。

楽曲タイトルに、「雨」などにつながる言葉が入っていたり、歌詞の中で「雨」が印象的に登場する楽曲です。

今回の6回の連載では、「梅雨(つゆ)」にからんだお話しと、漢字「雨」の入った四字熟語もご紹介しています。

平成生まれ以降の世代は、四字熟語を あまり使いませんが、どうぞ使ってみて!


「さあさ、雨うた… 聴いてまいろう」

幕末の京の雨の夜、月形半平太(つきがた はんぺいた)が、傘を彼にさしかける舞妓はんに言う、カッコつけた男の名台詞…

「春雨(はるさめ)じゃ、濡れてまいろう」。

若い世代には、まさに未知の、昭和の歌謡曲、フォーク、ニューミュージック…。
老いらくの世代には、まさに救われた、昭和の歌謡曲、フォーク、ニューミュージック…。

「雨うた」を雨の日に聴いたら、各段に、魅力的に聴こえてきますよ!

新旧の「雨うた」の名曲たち… さあさ、聴いてまいろう!

(追伸)
豪雨・台風・地震等で被害に遭われた方々に、心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い復興をお祈り申し上げます。


◇旧雨今雨

「旧雨今雨(きゅうう こんう)」の意味… 古くからの友人と、今 新しくできた友人の両方。
この場合の「雨」とは「友人」の意味。

「古い時代の友」と「古くからの友」、「今の時代の友」と「今、ちょうどできたばかりの友」、これからできる、まだ知らない「どこかの友」…。

何の因果か、友とは、年齢により、時代により、場所により、さまざま…。
友とは、まるで、予期せぬ雨のごとく…。
突然に降り出す雨のように、友になる人物とは、どこからか 突然にあらわれる…。

友は、実は雨粒のごとく、よく見ると、みな違う…。
「いつも降らせる そこの雨男…、いつも濡れてる あの雨女…」

友とは、雨のごとく、都合よくばかりには 降ってくれない…。
「なぜ、大事な時に、お前が そこにいない…」
「なぜ、余計な時に、お前が そこにいる…」
「なぜ、大雨の時に、お前は、いつも いてくれる…」

あなた自身も、誰かの「旧」の雨!「今」の雨!

* * *

昔からの「旧うた」もいいですが、最近の「今うた」も、なかなかの湿り具合!
旧歌今歌(きゅうか こんか)!

旧雨でも 今雨でもいい、濡れてまいろう!


◇必殺仕事人

さて、昭和から平成の時代にかけて大人気だったテレビシリーズに、「必殺仕事人」シリーズがありましたね。

理不尽に殺された者たちの恨みをはらすため、遺族や関係者から金をもらって、殺人を冒した悪党どもを暗殺・成敗する、「殺し屋」稼業の物語でした。

ドラマ内では、「雨」や「暗闇(くらやみ)」が絶大な効果を…。

そして、このエレキギター・サウンドとストリングスによる見事なハーモニーや、マカロニ・ウェスタン風のファンファーレがなかったら、必殺シリーズが、ここまでヒットしなかったかもしれませんね。

(53)山下雄三
風 吹き荒れ、雨が降りつぐ…
♪荒野の果てに(1972・昭和47)

 

* * *

下記の楽曲の歌詞に「雨」は登場しませんが、「必殺シリーズ」の中で、私が好きな歌詞の楽曲ですので、追加でご紹介します。

必殺シリーズにぴったりの、すごい歌詞全文!
「不幸という名は、もう あなたの辞書には ない!」(by 仕事人)

全文にわたり、この強烈な歌詞は、なんと女性が書きました。
作詞は、2023年(令和5)に亡くなられた、女性の三浦徳子(みうらよしこ)さんですが、彼女の多くのヒット曲の歌詞は、まさに、余計な言葉をはぶいて、必殺・秒殺!
彼女もまた、作詞家として、斬れ味するどい 必殺仕事人でしたね!

「必殺渡し人」(出演:中村雅俊・渡辺篤・高峰三枝子・西崎みどり 他)の主題歌。
中村雅俊
(作詞:三浦徳子、作曲:平尾昌晃)
♪瞬間(ひととき)の愛(1983・昭和58)

 


◇京の「一条戻橋」

池波正太郎の原作、江戸の物語でありながら京都の香り、ハードボイルド、マカロニ・ウェスタン風のファンファーレ、平尾昌晃サウンドの楽曲、渋い俳優陣の重厚な演技が見事に融合したドラマ「必殺シリーズ」でした。

何より、描かれていた世界観が、理不尽な死、無念と無情、不条理と不合理、怨恨と遺恨、仏教にもとづく無常観、ささやかな祈り・願い・希望、一条の光… これらが融合した「必殺シリーズ」は、まさに昭和の日本そのもの!

昭和の人たちは、苦難と貧困、戦後復興という「暗闇」の中に さしこむ「一条(ひと筋)の光」を信じていたのかもしれません。

「一条の光」に向かって、必死に手を伸ばしていたのかもしれませんね。

* * *

さて、794年、京都に「平安京」が作られた時に、堀川に架けられた「一条戻橋(いちじょう もどりばし)」があります。
もともとの名称は「土御門橋(つちみかどばし)」。

親の「死に目」に会えなかった息子の願いが届き、葬列がこの橋を通りかかった時に、その死者が生き返ったというエピソードにちなみ、それまでの橋の名「土御門橋(つちみかどばし」が「一条戻橋」に変更されました。
この橋は、洛中と洛外の境界(平安京の中と外の境界)にあります。

平安時代には、この橋の外側にある山域にアジトをかまえる鬼(できたばかりの平安京を襲撃するため、別の地域から来た悪党集団)が、都に襲撃に来たところを、この橋の上で、一味のひとりが、京都を守る剣豪武者の渡辺綱(わたなべ つな)に、腕を斬り落とされた場所という伝説があります。
伝説では「鬼女」として登場します。

つまり、この場所で敵の来襲を防ぎ、敵を アジトの山域に戻させた場所とも言えるのかもしれません。
本当でしょうか?

後で、この件の別の見方のことを書きます。

* * *

この一条戻橋には、こんな伝説もあります。

陰陽師(おんみょうじ)の安倍晴明(あべのせいめい)の父親である安倍保名(あべのやすな)が殺された場所が この橋で、清明(せいめい・はるあきら)は、呪術(じゅじゅつ)を使って、死んだ父親を よみがえらせたというものです。

安倍晴明は、人間の安倍保名と、女狐(めぎつね)の間に生まれたということになっています。
女狐が、人間の誰のことかは、正確には わかっていませんが、ここで遣唐使だった吉備真備(きびのまきび)とのつながりも伝説には登場します。

後で述べますが、陰陽師が駆使する「陰陽道(おんみょうどう)」とは、もともと、中国の唐の国から もたらされたものです。
遣唐使たちが持ち帰った書物を、そうそう誰もが目にできるはずはありませんね。
暗闇の中にある、清明の出生と学識の秘密です。

* * *

このような恐ろしい伝説を多く残すことから、いつからか、この橋は、「この世と、あの世を、つなぐ橋」と言われるようになります。

古くは、京都の嫁入り前の女性は、この橋に近づいてはいけないと言われ、太平洋戦争中は、出征兵士があえて渡りに来た橋です。

橋は何度か架け替えられましたが、場所は変わっていません。
今も、清明神社の近くにあり、旧一条戻橋の遺構も、清明神社に守られています。

一条戻橋の解説です。

 


◇安倍晴明

「歴音fun」ですので、安倍清明について、少しだけ書き加えます。

今ちょうど、NHK大河ドラマ「光る君へ」に、陰陽師・安倍晴明が、政治・文化・暗躍・陰謀の影の首謀者として、頻繁に登場していますね。
天皇や藤原一族を、何かと影で操っています。

陰陽師が駆使する「陰陽道(おんみょうどう)」とは、天文・暦(季節や年の移ろい)・方角・歴史などの学識や文化を使って、吉凶を占い、場所・日程・行事など、世の中の多くの事柄を体系づけ、かたちづくり、人心や人道を統制していこうとする手法とも言っていいのかもしれません。
安倍晴明は、歴史上の陰陽師の最高峰の人物ですね。

陰陽師が駆使する「陰陽道」は、もともと奈良時代に遣唐使が中国から持ち帰った知識や思想などから作られていきますが、現代のような科学技術のない平安時代には、政治・文化・思想・呪術などの面で中心的な役割を果たすようになります。

大河ドラマ「光る君へ」の中でも、国のさまざまな政治や文化に大きな影響を与えていますね。
公家の藤原一族が、天皇を操り、日本の実権を握りつづける上では、陰陽師や陰陽道を利用しない手はありませんね。

* * *

実は、前述の「一条戻橋」付近には、陰陽師が手先として使う使用人「式神(しきがみ)」がたくさんいたという話があります。

「式神(鬼神)」とは、人の形をした和紙に、陰陽師が何かの術で、生命を吹き込むことで、人間の姿に変わった者たちをいいます。
まさに、陰陽師が作り出す、妖怪たちといっていいのかもしれません。

天気、元気、気力、気持ち、蜃気楼(しんきろう)…、「気」とは、生命のエネルギーそのものをあらわす漢字です。
「気」は、人間の感情ではありません。

テレビや映画では、陰陽師が、術を使って、さまざまなものに「気(エネルギー)」を注入しますが、派手な見せ場のシーンでもありますね。
ドラマでは、たいてい、陰陽師の目やクチ、指先などから「気」を発しますね。

大河ドラマ「光る君へ」の中でも、「呪い」をかけたの、かけられたのと、大騒ぎの連続ですが、人心を惑わし、陰陽師が思惑通りに誘導することこそが目的ですので、実際に「呪い」にかかっているのかどうかは問題ではありません。

当時の陰陽師が、暗躍・陰謀の際に、式神(鬼神)らを使って、さまざまな暗躍を行っていたのは間違いないだろうと、私は思います。

前述の、遠方から京の都に襲来する鬼たちの話は、何か陰陽師らの陰謀の影も感じますね。
陰陽師たちが、都に呼び寄せた…?
「陰(受動的要素)」と「陽(能動的要素)」…、「善」と「悪」…、相反するパワーをコントロールできるのが「陰陽師」です。

* * *

「一条戻橋」は、まさに式神(鬼神)たちのアジトであったのかもしれません。
陰陽師からしたら、この橋に、庶民を近づけるわけにはいきませんので、さまざまな話を作って、恐ろしい場所に仕立て上げた可能性もあります。

式神(鬼神)という、陰陽師の配下の者たちは、要求された暗躍活動が終わったら、どこかに消えてなくなるような者たちですが、中には、陰陽師の指示に従わない者もいたでしょう。

* * *

一方、鬼の腕を斬り落とす渡辺綱の話は、陰陽師らと、公家の藤原一族を支える武士勢力たちとの、権力争いの一端に見えなくもありません。

都を守護する武士団は、その悪党集団の影のボスに見せつけるため、悪党集団の中の重要な人物の腕だけを、あえて斬り落とし、殺すことをしなかったのかもしれません。

陰陽師・公家・武士の三角関係が、国家権力の中で、バランスよく維持できるところで落ち着いたのかもしれません。
いってみれば、日本を上手に支配する、三権分立のシステムに見えないこともありません。

* * *

平安時代は、今現代の「豆まき」のようなかたちの風習は、まだ でき上っていませんが、この頃には、鬼を退散させる「豆まき」の原型が作られます。
もちろん陰陽師、特に安倍晴明が絡んで、こうした風習が作られ、今現代の日本まで受け継がれています。

天下の覇者をも、天皇をも、歴史をも越えた特別な存在が、安倍晴明でしたね。

彼は、その名のとおり、「清浄明潔(しょうじょうめいけつ)」の人物であったのかどうか… よくわかりません。

* * *

現代の安倍晴明(役)といえば、やはり、狂言師・俳優の「二世・野村萬斎」さんを、すぐに思い浮かべますね。
中には、羽生結弦さんのほうという方もおられるかも…。

2001年(平成13)の映画「陰陽師」の予告編

 

もともと、平安時代の 京都への平安遷都(首都移転)も、明治維新の東京遷都も、天皇家が、公家の藤原系一族という絶大な勢力からの逃避・脱却が目的ではありましたが、いつの時代でも、どこの国の首都でも、魑魅魍魎(ちみもうりょう)たちからは、逃れることはできませんね。
どこの国の首都も、鬼・鬼・鬼・鬼…魑魅魍魎だらけ。
世の中、鬼が多過ぎ!

善と悪が交錯する、鬼だらけの世の中で、さてさて、必殺仕事人は、まさに「一条戻橋」の番人、いや式神…。
それとも、あの世への「見送り人」「おくりびと」…。

晴明のように、「晴らせぬ恨み、晴らします!」
善と悪は、和紙一重!


◇梅雨の湯豆腐

さて、テレビドラマ「必殺シリーズ」の原作は、作家・池波正太郎の小説「仕掛人・藤枝梅安(ふじえだ ばいあん)」です。

シリーズ第一作は、1972年(昭和47)の「必殺仕掛人」でした。
中村主水(なかむら もんど)は、1973年(昭和48)の二作目「必殺仕置人」から登場します。

* * *

池波正太郎の執筆した作品「殺しの掟」の中には、幾つかの短編があります。
その中に、「梅雨の湯豆腐」という作品があります。

普段は「楊枝(ようじ)職人」で、実は 殺し屋「仕事人」の彦次郎は、無類の豆腐好きです。

江戸時代は、爪楊枝(つまようじ)だけでなく、「焼き鳥」の串くらいのサイズの楊枝もたくさん使われていました。
テレビドラマ「必殺シリーズ」の中でも、楊枝や針、かんざし などで殺しを行う仕事人がたくさん登場しましたね。

さて、豆腐好きの彦次郎は、夏は、たいてい冷奴を食べるのですが、梅雨の時期のある日、いわゆる「梅雨寒(つゆざむ)」の少し寒い日でしたので、湯豆腐を食べるために、豆腐屋さんに豆腐を、自宅に届けさせます。

彦次郎は、料理好きで、豆腐と刻んだ油揚げを土鍋にかけ、かまどで飯を焚き始めます。
湯豆腐ができたところで、彦次郎は、湯豆腐と、江戸湾の焼き海苔で、酒を飲み始ます。

「梅雨寒(つゆざむ)には、湯豆腐が特に美味い」と言いながら、至福のときを過ごすのです。

次の日の朝、彦次郎はその部屋で死体となって発見されました。
手に「合口(あいくち:短刀のこと)」を持ったままの姿でした。

その豆腐を届けに来た、豆腐屋の男もまた、仕事人だったのです。

彦次郎は、梅雨寒の夜に、好きな湯豆腐を、完食できたのかどうか…。
せめて最後に、好物を食べることができて、よかったのかどうか…。
湯豆腐を選択してしまったばかりに…。
そこには、どんな「恨み」が存在したのか…。
「恨み」の連鎖に、終わりはない…。

殺し屋稼業の、切ない末路です。

* * *

池波正太郎は、この文章を書いた後に、この「梅雨の湯豆腐」を書いた時の思いを、別の文章「食卓の情景」の中にも書いています。

その部分の朗読です。

 

「梅雨の湯豆腐」には、ご用心!ご用心!
旧知の仲の豆腐屋が、まさか仕事人だったとは…。

旧知今敵(きゅうち こんてき)!
… これは、今回、個人的に作った 四字熟語です。

* * *

さて、テレビの「必殺シリーズ」の4作目の「暗闇仕留人」(1974・昭和49年 放送)の主題歌で、シリーズ中の主題歌の中でも、おそらく最大のヒット曲だと思います。
シリーズの人気を決定づけた曲と言っていいのかもしれません。

歌詞の台詞「私の夜空に、星は見えない…」が、多くの人の心に…、悪人の首のうしろに、突き刺さりました。

いつの時代も、世の中には、星が見えない方々が、たくさんいます…。

(54)西崎みどり
風に揺れ、雨に濡れて、恋は、今も今も 燃えているのに…
♪旅愁(りょしゅう)(1974・昭和49)

 


◇雨うた

ここからは、今回も、選んだ135曲の「雨うた」の中から…

(55)福山雅治
さっきまでの 通り雨が…
♪スコール(1999・平成11)

 

(56)小泉今日子
心のすき間に、優しい雨が降る…
♪優しい雨(1993・平成5)

 

(57)森高千里
雨は冷たいけど、濡れていたいの。あなたの温もりを…
♪雨(1990・平成2)

 

(58)五輪真弓
別れ雨が、私の心を濡らす。あなたは もう傘さえ…
♪さよならだけは言わないで(1978・昭和53)

 

(59)ビリー・バンバン
(作詞:俳優・石坂浩二)
通り過ぎる雨に濡れることを 夢に見るよ…
♪さよならをするために(1972・昭和47)

 

(60)太田裕美
ひとり…雨だれは さみしすぎて…
♪雨だれ(1974・昭和49)

 

(61)徳永英明
あなたの幻 消すように、私も 今日は、そっと雨…
♪レイニー・ブルー(1986・昭和61)

 

(62)稲垣潤一
レイン、もっと強く、降りそそいでくれ…
♪ドラマティック・レイン(1982・昭和57)

 

(63)作詞作曲:竹内まりや
原曲歌唱は、1986年(昭和61)の中森明菜さん。
ここは、林部智史さんのカバー歌唱で…。

雨も やみかけた この街に、ありふれた夜がやってくる…
♪駅

(作詞作曲・竹内まりや)

 

(64)来生たかお
雨よ降れ。針のように鋭く、肌に痛いほどに…
♪針の雨(2010・平成22)

 

(65)安全地帯
激しい雨が降る。壊れた瞳に…
♪プルシアンブルーの肖像(1986・昭和61)

 

(66)香西かおり
(作曲:玉置浩二)
許したい、許せない、雨の迷い坂…
♪無言坂(1993・平成5)

 

(67)坂本冬美
いつか雨に なくした空も、涙ふけば、虹がかかるよ…
♪また君に恋している(2009・平成21のカバー歌唱)

 

(68)堀江淳
あいつなんか、あいつなんか、あいつなんか、ただの通り雨…
♪メモリー・グラス(1981・昭和56)

 

(69)小柳ルミ子
雨だれが、ひとつぶ頬に。見上げれば、お寺の屋根…
♪京のにわか雨(1972・昭和47)

 

(70)欧陽菲菲(オーヤン・フィーフィー)
(作曲:ザ・ベンチャーズ)
こぬか雨降る御堂筋(みどうすじ)、心変わりな夜の雨…
♪雨の御堂筋(1971・昭和46)

 

(71)和田アキ子
あの頃は、二人とも、雨の日は、雨に濡れ…
♪古い日記(1974・昭和49)

 

(72)ザ・ピーナッツ
くちづけをしてみたの、雨のガラス窓、ドゥ・ドゥビドゥバ…パヤパヤ…
♪恋のフーガ(1967・昭和42)

 

(73)沢田研二
小雨降れば、ひとり待つ ニーナ…
♪追憶(1974・昭和49)

 

(74)チューリップ
白いスニーカー 汚さないように、裸足で雨の中 僕らは歩いた…
♪虹とスニーカーの頃(1979・昭和54)

 

(75)大瀧詠一
雨は壊れたピアノさ…
♪バチェラー・ガール(1985・昭和60)

 

(76)浜田省吾
ワイパーもゆがむほどの雨…
♪モノクロームの虹(1998・平成10)

 

(77)浜田省吾
さよなら、ボンネットを叩く雨…
2015年のライブで…
♪ラストショー(1981・昭和56)

 

* * *

近年の「雨うた」の女王といえば、この方かもしれませんね。
なにしろ、お名前が「アメ」…じゃなくて「エメ」。
まさに、雨うた仕事人!

彼女の大量の「雨うた」の中から、ちょっとだけ…。

(78)Aimer(エメ)
果てしない雨に打たれ、やがて時が…
♪白色蜉蝣(しろいろ かげろう)(2023・令和5)

 

(79)Aimer(エメ)
海岸線の雨に、ちらばった君の影…
♪遥か(2024・令和6)

 

(80)Aimer(エメ)
今、白い雨が、一輪の花を咲かせる時…
♪コールド・レイン(2021・令和3)

 

* * *

人の心に刺さる「雨うた」!
雨粒が矢のように刺さる!
必殺・雨うた仕事人!

晴らせぬ恨み…晴らします!
晴らせぬ、その雨… 晴らします!

…こらっ、婿殿(むこどの)!できもしない事を、軽々しく 言わないの!
昼行燈(ひるあんどん)だねぇ!
今日は晴れてるんだから、洗濯物を干しといで!

 

 

「雨うた.4」につづく…

2024.7.7 天乃みそ汁

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