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歴音9.冬うた・2000年代「琥珀色の冬」



「立春」を過ぎ、急に春めいてきました!
今年は、春が早すぎ!
今日の東京なんて、2月なのに、4月の陽気!
でも、このまま右肩上りのはずは…。
冬ソング特集… 急がなくちゃ!

70年代以降の日本の冬ソングを、5回の連載でご紹介させていただきます。
膨大な数の「冬ソング」の中の一部だけですが…お許しを!

昨年のコラムを加筆修正するかたちで掲載させていただきます。

◎歴音6 …70~80年代の日本の冬ソング(ニューミュージック編)
◎歴音7 …70~80年代の日本の冬ソング(歌謡曲・演歌編)+童謡唱歌
◎歴音8 …90年代の日本の冬ソング
◎歴音9 …2000年代の日本の冬ソング
◎歴音10 …2010年以降の日本の冬ソング

クリスマスをテーマにした「冬ソング」はこちらで…


今回は、2000年代の日本の冬ソングです。


◇2000年代の「冬ソング」

ここからは、2000年代の日本の冬ソングを…。

2000年代になると、70~80年代の冬の歌の描き方とは、だいぶ変わってきましたね。
雪の降り方は変わらなくとも、人の感じ方や時代の変化が、音楽を変えていきますね。

* * *

二人で眺める雪の華。
幸せの雪の華。
君となら、乗り越えられるよね。
いつまでも一緒だよ。

中島美嘉
♪雪の華(2003・平成15)

 

* * *

大切な人だから、変わらないで笑っていて…。
大好きな人だから、ずっと君だけを…。

Gackt〔ガクト〕
♪12月のラブソング(2001・平成13)

 

* * *

自分の弱さと もろさに、いらだつ…。
冬を耐え抜いてゆく強さが欲しい…。
柊(ひいらぎ)は冬の訪れを告げる花。
柊は、僕たちを見つめている。
僕は…。

Do As Infinity〔ドゥ・アズ・インフィニティ〕
♪柊(ひいらぎ)(2003・平成15)

 

* * *

英国のロックバンド「レディオヘッド」の「レ」、恋人の女性の名前の「ミオ」、路面電車の「ロメン」から、「レミオロメン」…昭和のオヤジギャグに負けないセンス!

僕たちは、二人の孤独を分け合うことができていたのか…。
分かり合いたいなんて、上辺(うわべ)だけを撫でていた僕…。
それでも、君を守りたい。
粉雪のように、心まで白く染められたなら…。

レミオロメン
♪粉雪(2005・平成17)

 

* * *

こちらのバンド名も、一見、ひらがなだけで結構むずかしい。
私のクラスの… 生きもの係!

白い吐息が、降る雪と混ざって、紡ぎあげる今夜のメロディ…。
足音はリズムを奏で、静寂を色づかせる…。
雪がやまない夜の二人…。

いきものがかり
♪雪やまぬ夜二人(2006・平成18)

 

* * *

またまた、難解カタカナバンド名… メンバーの中の二人が東京薬科大学卒の薬剤師。
バンド名は、薬草「ケツメイシ(決明子)」の名前から… この薬草は目にいいらしい。
このバンド名…初めて耳にした時は超ビックリ!
「尻の石」ではありません。

思い出すのは、終わったはずの、あの冬の恋物語。

ケツメイシ
♪冬物語(2007・平成19)

 

* * *

日本でも成功した韓国人女性歌手。

あなたのことが好きで 好きで、逢いたくて 逢いたくて…。
そのキスは、100億の雪粒を伝っていく…。

BoA〔ボア〕
♪ウィンター・ラブ(2006・平成18)

 

* * *

雪が降ると、胸がしめつけられる…。
散りゆく想い…。
でも、今も…。

倖田來未〔こうだ くみ〕
♪ステイ・ウィズ・ミー(2008・平成20)

 

* * *

冬の街で、スカイブルーのマフラーの女性を見かけたら…!?

「さよなら」と告げたのは僕だったけど…。
もう一度逢えたなら…。

EXILE〔エグザイル〕
♪ラバーズ・アゲイン(2007・平成19)

 

* * *

さよならの予感…そばにいてほしいの。
雪の上に咲いた二人だけの花。
離れるのが怖くて…。
あなただけを愛してる。
雪に咲く花…どうか枯れないで。

川嶋あい
♪雪に咲く花(2005・平成17)

 

* * *

あなたがいてくれたら、すべてが素敵になる…。
雪のように少しずつ、時間が降り積もる…、愛が降り積もる…。

池田 聡
♪雪 ~ あなたがいてくれたら(2008・平成20)

 

* * *

あなたの言葉が、雪のようにキラキラ舞い降りる…。

美しい思い出も、ワンちゃんたちのことも、雪のように消えてしまうことはありません。
映画「ハチ公物語」の映像とともに…。

Suara〔スアラ〕
♪舞い落ちる雪のように(2009・平成21)

 


◇冬ソナ現象

2000年代の冬といって思い出されるのは、あの「韓流」の大ブームです。
2000年代の「韓流ブーム」があったからこそ、今の日本の「韓流ブーム」があると言っていいのだろうと思います。

* * *

2002年(平成14)に韓国でテレビ放送され、2003年(平成15)に日本でもテレビ放送された、空前のヒットドラマに、「冬のソナタ」がありましたね。
日本の「韓流ブーム」の火付け役となったテレビドラマでした。

日韓両国政府が数十年かけても日韓の距離感はなかなか埋まらないものでしたが、ひとつのドラマにより、数ヵ月で両国の国民感情が劇的に好転しました。

それはまさに社会現象化し「冬ソナ現象」と呼ばれました。
まさに「雪融け」!

これまでにも、日本で成功した「韓流スター」はたくさんいますが、日本の世の中が、ここまでの社会現象になったのは、この時が最大であった気がします。

* * *

2003年(平成15)頃から、韓国俳優である、「ヨンさま」こと ペ・ヨンジュンさんが「ほほ笑みの貴公子」、チェ・ジウさんが「涙の女王」、イ・ビョンホンさんが「キラースマイル」と呼ばれ、日本でも絶大な人気になりました。
日本に「韓流ブーム」を定着させた、特別な三人であろうと思います。

当時、私も何度か お目にかかる機会がありましたが、彼らの「ほほ笑み」は、お世辞抜きに、まさに必殺のキラー級!
日本人タレントの表情とも異なる、その「韓流スマイル」の絶大なパワーに驚愕しました。

たくさんの女性たちが、実際に会った瞬間に、持っているものを落としたり、腰砕けのように床に座り込む姿をたくさん見ました。
肉眼で見るその姿は、テレビ画面の数倍の破壊力!

私の家族は、予期せず、突然 目の前にあらわれた姿を見て、持たせていた一眼レフ カメラを床に落とし、高額な修理代を払うことに…。
別の意味で、ちょっと泣きました…トホホ。
でも、「彼らの このスマイルなら、仕方がない」と妙に納得したことを覚えています。

ここまでの「キラー級スマイル」は、他にちょっと記憶がありません。
今なら、大谷翔平さんが、突然、目の前にあらわれて、あの笑顔を見せるようなことに似ている気がします。

* * *

当時のテレビでは、女優にも、女子アナにも、チェ・ジウさん似の方がたくさん登場してきましたね。
当時の日本人男性の多くは、チェ・ジウさんのような女性が、自身の近くにいないか探していたかもしれません。

そして、世の中では、「ヨンさま」に似た髪型とメガネ、同じような衣裳の男性も急増しましたね。
「ヨンさま風」の男性が、世の中にたくさん…。
「◎◎さま」… お前は、やめとけ!

* * *

これ以降も、韓流ドラマや韓流スターのブームはたくさんありましたが、当時のこの「冬ソナ現象」を超えるような すごい社会現象は、日本では起きていないと思います。

またいつか、「冬ソナ」のような巨大な社会現象があらわれたら、両国関係は、また、より新たな関係になるのかもしれませんね。
政治家には決して実現できないチカラを持った人材が、きっとどこかにいるはず…。
特別な人による、特別な「ほほ笑み」が、両国の関係を変えてくれることでしょう。
「ヨンさま」は今、実業家として成功されているようです。

* * *

韓流ブームの火付け役となったドラマ「冬のソナタ」の主題歌は、日本人の感性にもピッタリの素晴らしい曲でしたね。
この曲でなかったら、ここまでの社会現象になったかどうか?

日本の「韓流ブーム」の最初はここから…。

ドラマ「冬のソナタ」より
Ryu〔リュウ〕
♪最初から今まで(日本では2003年・平成15)

 

♪マイ・メモリー

 

下記映像のギター演奏は、天野清継さん。
♪初めて

 

* * *

「冬のソナタ」に引き続き、日本で2003年から2004年にテレビ放送(韓国では2001年放送)された、イ・ビョンホンさん主演のドラマ「美しき日々」も大ヒット!

以降、韓国の俳優や歌手が、次々に日本進出を果たしましたね。
「韓流」の音楽は、今や世界中に響き渡っています。

そして今や、韓国人歌手が、日本で、日本語で歌うことも めずらしくありません。
さらに、韓国人がしゃべる日本語発音の、かわいらしいことといったら…。
韓国人歌手が歌う日本語歌唱は、日本人歌手の発音にはない、独特の、いい味わいを感じますね。

「冬のソナタ」にしても、「美しき日々」にしても、ドラマで使われた楽曲が、みな素晴らしく、日本人にも、すぐに愛されそうな曲ばかり!
テレビで韓流ドラマを見なくとも、韓流の音楽を楽しむ習慣が、日本に定着していった気がします。

ドラマ「美しき日々」挿入歌
ZERO〔ゼロ〕
♪その日までさよなら(日本語版)

 

2000年代の日本における「冬のソナタ」からの「韓流」人気は、確実に両国関係の改善に貢献しましたね。

アンニョンハセヨ! カムサハムニダ!
こんにちは! ありがとう!

アプロド、チャル プタケヨ!
これからも、どうぞ よろしく!


◇寒い季節の思い出は、ウイスキーとともに…

ここで ちょっと、ウイスキー・ブレイク!
80年代以降のサントリーの冬のテレビCMです。

1980年(昭和55)の冬のテレビCM
「ザ・ガードマン」の故郷は雪国だったのね…。
サントリー・オールドのCM

 

2007(平成19)~2009年のテレビCM
父親とは、見抜き、見抜かれる…。
サントリー・オールドのCM

 

90年代の「オールド課長」シリーズのCM。
「オールド」とは何…?「OLD is…」?
恋は、遠い日の花火ではない…。
サントリー・オールドのCM

 

1980年から1990年まで長~く続いた「大原麗子シリーズ」。
すこし愛して、なが~く愛して!
サントリー・レッドのCM

 

1992年(平成4)のテレビCM
俳優は、台詞などなくても、語れます。
また、こういうテレビCMを見たいものです。
今宵のジェームス・ボンドは、「ドライ・マティーニ」ではありません。
サントリー・クレストのCM

 

コロンボ警部… おひさしぶりです。
「かみさん」は、お元気ですか…。

あの名作 刑事ドラマも、琥珀色のかなたに…。
サントリー・ローヤルのCM

 

* * *

ウイスキーが長く愛されるのは、「冬」が似合うからかもしれませんね。
ウイスキーの琥珀色は、思い出と同じ色…。

サントリー・クレストCMソング!
ウイスキー好きのあなたなら、きっとこの曲…お好きでしょ!

石川さゆり
♪ウイスキーがお好きでしょ(1990・平成2)

 


◇琥珀色(こはくいろ)の思い出

今回のコラムの最後は、サントリーのCMの中から、この作品を…。

1981年(昭和56)に、テレビCM「雨と子犬」が大人気でした。
小さな、かわいい子犬が登場し、日本で 犬を飼う人が急増!

* * *

このCMに登場する子犬は、CMの商品であるウイスキーにあわせて、「トリス」と名付けられました。

当初、トリスは、その顔の見た目から、もらい手があらわれず、保護施設で殺処分を待つ身の上でした。
さみしい表情をした子犬を探していたCM制作者の目にとまり、CM出演となりました。
CM出演後は、引き取り手が見つかり、11歳まで生きたそうです。

このCMの台詞「いろんな命が生きてるんだな。元気で…、とりあえず元気で…、みんな元気で…」は、テレビ視聴者に向けたメッセージというだけでなく、この子犬にも向けられたものでしたね。

こうした背景を知った上で、このCMを見ると、死が直前まで迫っていたこと、過酷な運命、さみしい未来を感じていただけると思います。

子犬のさみしげな姿と表情に、80年代当時のイケイケの猛烈時代に疲れた自分自身を投影していた方も少なくなかったはずです。

子犬「トリス」くんが、とりあえず、本来の寿命を全(まっと)うしてくれて、よかった。
ウイスキーの琥珀色を見ると、この かわいい子犬を思い出します。

サントリー・トリスCM

 

* * *

冬の思い出が、琥珀色に感じてきた時…、それは人生も「冬」に近づいてきているのかもしれませんね。
あなたは、どんな冬を思い浮かべますか…。

忘れない日々…。
時は戻らない…。
あの時の、ワンちゃんは…。
思い出は、琥珀色(こはくいろ)に…。

菅原 進
♪琥珀色の日々(1981・昭和56)

 

あみん
原曲は、1982年(昭和57)発表。
♪琥珀色の想い出(2008年バージョン)

 

2000年代の思い出なんて、まだまだ遠くないですよね…。
琥珀色では ないですよね…。
まるで昨日のできごと…。

私は、とっくに「琥珀色 世代」に なりましたが…。

* * *

2024.2.14 天乃みそ汁

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