昭和、中島みゆき、山口百恵、大橋純子、中森明菜、加山雄三、薬師丸ひろ子、竹内まりや、時代劇ドラマ、水戸黄門、ハラスメント、昭和の日、歌謡曲、昭和歌謡。

 
 

歴音52.昭和気あいあい(昭和浪漫.2)



今回は、過去のコラムを加筆修正した連載「昭和浪漫(しょうわろまん)」シリーズの、第2回となります。

この「昭和浪漫」シリーズは、私が昔、別のところで書いた「昭和小話」の中の短文をベースにした過去のコラムを、加筆修正したものです。

昭和感たっぷりに、昭和時代の思想・言葉・表現・音楽を、どっさり盛り込んでいきます。
実際にあった「昭和フレーズ」も、たくさん盛り込んでいきます。

コラム文章内の、番号を付与した青紫色の文字部分が、過去に書きました「昭和小話」文章で、そのあとに、コラム用として補足文章を書いています。

* * *

昭和後期生まれの方々も、平成・令和生まれの方々も… 見聞きしたり、感じたことのない「昭和浪漫」をどうぞ味わってみてください!
わからない時は、ジィジ、バァバに聞いてみてね!

そして、昭和の時代をたっぷり生きてきた方々には、若き日の出来事を思い出してみてください!

「昭和」を思い出そうとすることは、自分自身の若い頃を思い出すこと…、懐かしい出来事を思い出すこと…、元気や勇気を思い出すこと…、大切な何かに もう一度 出逢うこと…なのかもしれませんね!


◇二回目…、二度目…

前回の「第1回」を書きましたら、昭和時代を知らない若い世代の方々から、その内容に衝撃を受けたというご意見を頂戴しました。

確かに、昭和の時代は、事件や事故、災害などは別にして、日本人たちによる摩訶不思議な、信じられないような出来事が たくさんあったように感じます。

昭和の戦後日本の、世界に比類なき「高度成長期」「バブル期」という時代に、人々は、自身たちでも想像できないような、ある意味、無我夢中で無茶な行動をしていたのかもしれません。
激動の昭和! 激動の日本! 激動の日本人!
昭和ほど「激動」が似合う時代はないかもしれません。

ひょっとしたら、今回も、愛すべき昭和生まれの人々の「衝撃・笑劇」のお話しが出てくるかもしれませんよ!


(10)第二回、第二巻、第二幕、第二章、第二編、パート2、vol.2、続、続々、再びの、外伝…、何かみな 昭和っぽい表現。
シーズン2、スピンオフ、アナザーストーリー、サイドストーリー、チャプター、セクション、スペシャル…、何でもいいから、早くやれ!


シリーズの「続編」の表現は、昔から さまざまにありますね。

昭和の世代は、何かの、誰かの、一回目の栄光に続きたいと思う気持ちが強いですね。
二匹目のドジョウを…!
あいつが、やれたのなら、俺も!
勝ち馬に乗れ!

昭和の世代は、当たったものや、軽快に炸裂したクラッカー音のような好調子に ついていくのが… あたり前田のクラッカー!

* * *

まずは、「二度目」の昭和歌謡…。

中森明菜(なかもり あきな)さんの、1982年(昭和57)のヒット曲「セカンド・ラヴ」。
この楽曲は、彼女の三枚目のシングル曲で、二枚目のヒット曲「少女A」に続くものでしたが、二枚目の路線とは大きく違います。
彼女のその後の方向性を決定づけた二曲のうちの一曲になりましたね。
「勝ち馬」に乗るばかりが、いい選択とは限らない…かも。

昭和歌謡の黄金姉弟の「来生(きすぎ)えつこ」さんと「来生たかお」さんが作詞作曲。

中森明菜
♪セカンド・ラヴ(1982・昭和57)


* * *

この楽曲を、本来 歌うはずであった大橋純子さんが歌っていたら、どのような歌になっていたでしょうね。

おそらくは、中森明菜さんとは別の「二度目の恋」がそこに描かれた気がします。
この乙女チックな歌詞内容は、やはり、当時10代のアイドルであった中森さんのほうがあっていたのかも…。

前述曲「セカンド・ラヴ」とは、まるで姉弟関係のような「ラブ曲」!
やはり黄金姉弟の作詞作曲です。
大橋純子さんの1981年(昭和56)のヒット曲。

昭和のシルエットが見えてくるような、哀愁あふれるイントロ…。
♪まさか、この私が、「恋心」を盗まれるだなんて…。

大橋さんの歌う歌詞なら、やはり、こちらのラヴのほうかも… いったい何度目?

大橋純子
♪シルエット・ロマンス(1981・昭和56)

 

大橋純子
♪シンプル・ラヴ(1977・昭和52)

 

 

◇ああ 歴史時代劇に涙あり!

昭和の時代は、時代劇テレビドラマの全盛期!
毎日、新作の人気時代劇ドラマがテレビ放送されていましたね。

昭和のお父さんたちは、時代劇ドラマを見ながら、仕事や生活のストレスを発散!
主人公たちの名台詞を実際に使うお父さんたちがたくさんいましたね!
クチ走るだけでも、ストレス発散できましたね!

ほんのちょっとだけ…

◎ドラマ「破れ傘刀舟悪人狩り」より

「てめぇら 人間じゃねえ!たた~斬ってやる!」

ドラマ内では、すさまじい迫力の台詞!
仕事現場で、お父さんたちは、心の中で叫んでいましたね。

 


◎ドラマ「水戸黄門」より

「助さん、格さん、こらしめてやりなさい!」

ドラマ内では、この台詞が、戦闘開始の合図!
ドラマ最後の最強パターンの10分間が、この言葉から開始!

ひとしきり、戦闘を行った後に…

「え~い、静まれ~い!この紋所(もんどころ)が目に入らぬか!
こちらにおわす御方を どなたと心得る!
恐れ多くも、先の副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞ!
え~い、頭(ず)が高い!控えおろう!」

まさに、時代劇名台詞の最高峰!
絶対王者の制圧台詞!

どのような口調で言うのかは、お爺ちゃんやお父さん方に実演してもらってください。

「(越後屋…)お主(ぬし)も悪よのう〜」

この台詞を、昭和のビジネス現場でも、よく耳にしましたね。
今思うと、当時の「三越百貨店」は、よく「越後屋」の使用を許したものですね…。


◎ドラマ「遠山の金さん」より

「この桜吹雪、散らせるもんなら散らしてみろい!」
「この桜吹雪が、全てお見通しでい!」
「これにて一件落着!」

昭和のお父さん方は、今でも、桜の花見会場でクチ走ります。


◎ドラマ「木枯し紋次郎」より

「あっしにゃあ、関わりのねぇこって…」
「二度と会うこたぁ~ねえでしょうが、せいぜいお達者で」

昭和のお父さん方には、この精神は、今でも生きています。
昭和のお父さんの食卓に、「つまようじ」は必需品!
「父ちゃん…、高級レストランなのに、また シ~ハ~してるよ!」


◎ドラマ「桃太郎侍」より

「ひと~つ、人の世の生き血をすすり、 ふた~つ、ふらちな悪行三昧、
み~っつ、みにくい浮き世の鬼を、退治してくれよう桃太郎!」

日本男児の永遠のヒーロー「桃太郎」!
そして、庶民の永遠の願いの台詞!
こんな長台詞なのに、お父さんたちは、大事な仕事を忘れても、この台詞は忘れません。


◎ドラマ「銭形平次」より

「神妙にお縄を頂戴しろぃ!」

昭和のお父さん方は、今でも、テレビニュースを見ながら、時折 この台詞を叫ぶはず!
五円玉貨幣は、日本から、まだ しばらくは消えない… そうでしょ 平次親分!


◎ドラマ「伝七捕物帳」より
「ヨヨヨイ、ヨヨヨイ、ヨヨ、ヨイヨイ、めでてぇな!」

テレビの中と、テレビの前の「茶の間」にいる人が、いっしょにこの行為をするという、とんでも演出からのエンディング曲!
見事なまでの展開!

皆さま ご唱和ください!

 

昭和の時代劇ドラマの中にある、この「和気あいあい」感… 懐かしく、たまらない!
なんだか、めでてぇな!


(11)1192鎌倉、645大化の改新、士農工商、仁徳天皇陵、足利尊氏像、聖徳太子…、みな教科書から消えた。

昭和の時代に教育現場で教えられていた、前述のそれぞれの内容は、誤りが発見されたり、解明されたりして、いろいろな理由で変更・削除されましたね。

聖徳太子は、モデルになった実在人物はいましたが、飛鳥時代に、政治的・精神的な国家統治の象徴として作り上げられた理想の人物像とも考えられます。

お金のお札に描かれていた、あの肖像画は、明らかな、後世による理想の彼の肖像。
あの衣装は飛鳥時代には ありません。

聖徳太子が、7人の話を同時に聞き分けたという話も…?
でも、現実に、世の中には、そういう方々はいますね。
音楽の作曲家や指揮者も、そうした方々…。


(12)昭和の時代、「七難八苦(しちなんはっく)を与えたまえ」とよく言った。
そんな数では、到底足りなかった。
日本人は「七」と「八」が好き!「一か八か」も好き!


もちろん、その苦難の数に意味があるわけではありません。
平成時代の化粧品のテレビCMでも、この言葉が使われていましたね。

元は、悲運の戦国武将の山中鹿介(鹿之助:やまなか しかのすけ)の名台詞。

「私は、それっぽちの数では足りない」とクチ走る 昭和の苦労人も多くいましたね。

七転八倒、七転び八起き、八細工七貧乏…。
馬券や宝くじの場合は、一か八か!
数を間違えてはいけない…。


(13)「旅はまだまだ終わらない」と語る。でも、いつかは終わる。

この文章を、すぐに「人生」ととらえた方は、間違いなく昭和世代!

昭和の世代は、徳川家康にまつわる あの文章も好き…。
「人の一生は重荷を負ひて、遠き道をゆくが如し…」。

昭和の時代、多くの家に、家康の遺訓が書かれた額が飾られていましたが、たいていは、冒頭の一行しか読まなかった。
全文読破は、昭和人には荷が重い!

家康の孫の「水戸の御老公」様も、重かったですか…?

* * *

「ナショナル劇場・水戸黄門」は、1969年(昭和44)から2011年(平成23)までテレビ放送されました。
「水戸黄門」シリーズの最高視聴率は、1979年(昭和54)2月放送分の 43%だそうです。

水戸黄門の主題歌です。
ここは、「水戸黄門」第3~8部(1971~1978)の横内正さんと里見浩太朗さんのバージョンで…。
初代・水戸黄門役の東野英治郎さんの時代で、人気が最高潮だった時期です。

地方でドラマを見ていた方々は、自分の街にも、黄門さまがドラマ内で来てくれないか待っていましたね。

昭和のお父さんたちの、月曜 夜のリセットタイム!
この歌詞が、お父さんたちのハートを わしづかみ!

「頭(ず)が高い!控えおろう!」
「へ、へぇ~!」

昭和の時代は、週に一度は この歌…
♪ああ人生に涙あり

 


◇困ったもんだ…昭和のガンコ者!

ここからは、「困ったもんだ」の昭和世代のお話し…。

(14)昭和生まれのお父さんどうしの会話… かなりの確率で、ハラスメント!

昭和オヤジのお腹の「ハラス」も脂たっぷりですが、クチから出てくる言葉も、こてこての「ハラス」がいっぱい!
このコラムでも、ハラハラすぎて、具体的に書けません。

昭和世代のオヤジたちは、自身のハラスの脂肪分も、クチから出す「ハラス」にも、まったく気がついていません。
困ったもんだ!

パワハラ、セクハラ、モラハラ、カスハラ、リモハラ、ケアハラ、アルハラ、リスハラ、オワハラ、ロジハラ、フキハラ、マタハラ、パタハラ…種類が多すぎて、ハラス(お腹)いっぱい!

今は、「ハラスメント」と強く主張する「(過剰・偽装)ハラスメント」という意味の「ハラスメント・ハラスメント(ハラハラ)」まであります。

これから、罪とされる「ハラスメント」がどのような内容なのか、整理されていくのでしょう。

* * *

繰り返されるハラスメントは、昭和生まれに限らず、どの世代の人間も、加害者にも、被害者にも なり得ます。
ほぼ自覚がない加害者が多いのも特徴ですね。

昭和の世代は、ある意味、昭和の時代に多くのハラスメント被害を受けたり、そうした光景を見てきた世代ですね。
知らず知らずに、その体験を、後の世代に行わないようにしたいものです。
被害者にとっては、ジョーク、スキンシップなどと片付けられることではありません。

どの世代であろうと、自己抑制、自己防衛、ハラスメントへの理解、周囲に相談…が大切ですね。


(15)たまらないもの…、穴あきバケツに、貯金に、女性の色気。
こんな昭和のお笑いネタ…、逆にストレスがたまる。
これも、ハラスメントか?


昭和の時代は、たまらないもの…、つまらないもの…など、漫才や落語の「定番ネタ」がたくさんありましたね。
たまらないもの…、つまらないもの…、うまいことを言ったものです。

ですが、今のハラスメント撲滅の時代に、このネタ表現を、女性の前で語っていいものか迷います。
昭和の「エンターテイメント・ジョーク」でした。
昭和のお笑いネタ…、今 思い返すと、結構ハラハラします。


(16)昭和のオヤジは、「この、タコ!」が、まだ通用すると思っている。
なんとも「ハハ のん気だね~」の、「ヤッコさん」たちである。
職場と飲み屋では、言葉を変えろ!もちろん家庭でも!


昭和の時代には、タコ親父、タコ野郎、タコ社長…、たくさんのタコがいましたね。
そういえば、宴会で「タコ踊り」をするサラリーマンもいましたね。

昭和のオヤジは、今も、食卓の「タコ(蛸)」の産地に、妙に うるさい!
「このタコ野郎…どこの生まれだ?」


(17)チャネル、ブブルガリ、グチ、ルイボタン、デオール、ヘルメス、ジジババンシー…、昭和生まれのオヤジったら、もう いいかげんにして!

それにしても、これで疑うことなく、きちんと話しが通じ合うのだから、すごいジジババンシーたち!
名称も、人生も、だいたいで いい! いい加減がいい!
命をとられるわけでもなし…!

さらに上級コースの会話は…
「アレが、アレで、アレして、アレだったよ!」
「ほう、そうかい!それはアレだったね!」
「あんたも、アレだよな!」
「もう、アレしましょ!」

阪神タイガースの岡田監督も、こてこてのアレ世代やね!

昭和の世代…結構 こうも言います。
「命を とられるわけでもなし!」。

「そりゃ そうよ!」 by 岡田監督


(18)デズニー、テッシュ、メインデッシュ、テーチャー、シーデー、ジジ…、俺には、ちまちました「ィ」なんか いらねぇ!

本当だろうな! 本当に、それで いいんだな!
隣の「レディ」に聞いてみろ!


(19)昭和の時代、「ただ(無料)ほど怖いものはない」とよく言った。
今は、有料でもかなり怖い。


昭和の時代は、まだお金を払えば、「安全安心」が買えるものだと思っていました。
実際に、昭和世代の他者への信頼度は高かったですね。

今の「安全安心」という言葉…、妙に割安に聞こえます。
昭和時代の企業なら、こんな倫理にもとる不祥事が数多く起きただろうか…。
世界からの日本への信頼は、昭和時代と今とは大きく違う…。


(20)パンダの名前は、「ランラン」と「カンカン」しか知らない!
「それだけ知ってりゃ、十分」と思っている、「名前だけは知っている」…昭和のオヤジたち!


「初代の名前だけ…、代表的な名称だけ…、見出しだけ…、それだけでいい。みな、同じようなものだ。
間違えたって、知らなくたって、誰かがどこかで何とかしてくれる。」
…そんなことを言う 昭和オヤジは たくさんいます。

「オヤジのあんたのお世話を、誰がしてると思っているのよ!」


(21)今日も、昨日と同じ会話… お互いの病気談義は、毎日の最良の妙薬。
いつしか、相手よりも自分のほうが症状が重いと、優越感を感じるようになる。
本当は、逆のほうがいいのに…。


同世代同士で、お互いを、言葉で なぐさめあい、助け合うのはいいことですね。
その悲しみや苦労を、互いに話すことで、何らかの癒しになるのであれば、たくさんお話ししましょう!
苦悩は、誰かに話せば、楽になることも…。

でも、間違った方向の競争心は、時に身体によくない。
競争大好きの「昭和世代」は、気をつけましょうね。


(22)苦虫(ニガムシ)をかみつぶしたのか、歯が痛いのか、判別はむずかしい。
昆虫みたいな顔した昭和のオヤジ!


「あのオヤジ… いつのまに、虫を噛んだんだ?」
「また今日も、虫を食ってきたようだ!」


(23)「だまされたと思って」…、一度だって だまされたくはない!
「死んだと思って」…、一度だって死にたくはない!
あいつは、何回 死んだら気が済むんだ!


この言葉表現…、使う人は 何度も使うけれど、使わない人は 一生使わないだろう。


(24)昭和の世代は、とりあえず、「急がば回れ」が好き。
でも、昭和の時代は、相当に遠回りした人も少なくなかった。


超スピード優先の猪突猛進(ちょとつもうしん)の昭和の戦後!
ついてこない奴は、おいていく…昭和の戦後!
じっくり考えて、遠回りしていたら、皆においていかれる…、そんな昭和の戦後の時代!

だからといって、昭和世代は負けません!
「瞬発力よりも持久力」に勝機をかけた者も多かった。

昭和世代の隠れた名言…「忍の一字」、「果報は寝て待て」。

「お父さん…、何かをずっと 待ってるみたいよ?」


(25)昭和の中頃、宮崎県が、なんと新婚旅行先の人気ナンバーワン!
さあ、僕らのハワイに着いたよ!


1960(昭和35)年代から、1970(昭和45)年代にかけて、つまり昭和30~40年代に、宮崎県への「新婚旅行ブーム」が起こりました。

宮崎行きの飛行機の乗客が、すべて新婚カップル… マジか!
どこから見ても、新婚ファッション!
フェニックス・ハネムーン!

「私たちの幸せは、ハワイから始まったの!」
「宮崎でも米国でも、どこのハワイでもいいのよ!幸せになれるのなら…」

加山雄三
♪お嫁においで(1966・昭和41)

 
 

(26)昭和の若い女性…、短い赤い糸を、たくさん持ち歩いていた。

この「赤い糸」を、いつ誰に使うかが大問題!
彼氏が、その糸を見つけやすいところに 付けておかなくちゃ!

* * *

昭和の時代は、「赤い糸」をつかさどる神様「月下老人」のような役割を果たした人物がたくさんいましたね。
今は、そんな「お見合い相手」の写真をせっせと持ってきてくれるような親戚のおばちゃんは、まず いません。

今は…「せっかく登録したのだから、そんなに早く結婚相手を決めなくても…」。
できるだけ、引きとめる…?

* * *

それにしても、この「赤い糸」の伝説の大元である中国の故事は、それはそれは壮絶なお話しです。

昭和の人気テレビドラマシリーズの「赤いシリーズ」の第一作ドラマ「赤い疑惑」(1975・昭和50~1976年放送)も、壮絶すぎる内容で度肝を抜かれましたね。
まるで、今現代の「韓流ドラマ」!
中国でも放送され、大ブームに!
彼女の人気を決定づけたといっていいのだろうと思います。

ドラマ「赤い疑惑」の主題歌。
テレビ画面から飛び出してくるような、強烈な哀愁のトランペットのイントロ!

山口百恵
♪ありがとう あなた(1975・昭和50)

 
 

(27)縦の糸はあなた、横の糸は私…、この斜めの糸は誰?

「これって見たことない糸だな~」
…「何のこと…知らないわよ! 私のつくろいものに文句でもあるの!」
「ひと糸も、ございません。」

昭和の世代は、人生を、愛着のある織物のように感じる人が少なくありません。
手間暇をかけ、愛情を込めて、少しずつ織られていくのが、昭和世代の人生…。

平成の時代になって、昭和世代たちは、昔の「針箱(はりばこ)」を思い出し、この楽曲で涙しました。
これからも、どうか 糸がほつれたり、からまらないように…。

昭和の糸は、平成も、令和も… だいじょうぶ!

中島みゆき
♪糸(1992・平成4)

 
 

(28)「もう一度チャンスを…、もう一度勝負を…、もう一度がんばらせて…」。
昭和のオヤジたちは、何度「もう一度」と叫んだろうか。
もう一度 生き直したい…、もう一度 挑戦したい…。
生まれかわって、もう一度… いったい何度やったら気がすむ?
昭和世代は、「やり直すこと」を、決して あきらめない!


「もう一度」とは、「一度目」と同じではありません。
大谷さんの隣にいた人…「もう一度」はもうない!
次の「新しい一度目」を、がんばれるかどうかだ!

さて、この歌… もう一度は、来てくれるだろうか。
BEGIN(ビギン)
♪恋しくて(1990・平成2)

 


(29)何十年か前の、昭和の写真の中のあなた…、それは、まぎれもなく、あなたの かつての姿!
ここまでの道の途中にいた、あなたです。
何十年か後、私たちは、今の本当の自分を、写真の中に見るのです。


しっかり、自分の目で見ましょうね!

竹内まりや
♪人生の扉

 


◇がんばれ!おじいちゃん おばあちゃん!

ここからは、一気に…。

(30)寝る時、枕元に「紙と鉛筆」。
起きてからでは、すべて忘れてる。

(31)今週、会話した人…、ヘルパーさんが一人、スーパーのレジの方が二人、ブログで5人。
顔なんて知っていても、知らなくても、知り合いであることは同じよ。

(32)「よく考えりゃ、わかるだろ!」だと…、歳(とし)とって、考えられないから、わからないんじゃないか!

(33)歳をとって、気が短くなったんじゃない。
残り時間が短くなって、あせっちまうんだ!

(34)まったく!まわりは 高齢者ばかりだな…。
えっ!オレって「前期高齢者」だったの…。
…いいえ!「後期高齢者」です。

(35)お前より、一日だけ長く生きるよ。
そのほうが、何かと安心だろ。

(36)お菓子の「柿の種」は、そのまま柿の種のかたち。
「おにぎりせんべい」はおにぎりのかたち。
見た目だけで、年寄り扱いしやがって…。
でも、そのとおり!

(37)何にでもソースかけたって、いいじゃねぇか!
昭和のある時期までは、どの料理よりも、ソースのほうが最高に上手かったんだから…。

(38)何にでも七味かけたって、いいじゃねぇか!
このくらい辛くないと、わかんねぇんだよ!

(39)聞きたいことしか、聞こえてこねぇ!
見たいものしか、見えてこねぇ!
死ぬ日かどうかは自分で決める。でも、誰か止めろよ!

(40)アレもコレも…、やったことにしておくか。
年寄りは、もう寝る!

(41)「若かりし頃」って、20歳台、40歳台、50歳台、60歳台… いくつの時のことだよ?
あいつ…生まれた時からジジィじゃねぇのか?

(42)「〇〇世代」だと…、オレには関係ねぇ!
ひとくくりにするな!
俺は、絶対 くくらねぇ!

(43)人生とは、「オムツ」と「オムツ」の間の期間…。
オツムの悪いやつが言ってました。
オムツとオムツの間じゃ、なんとも薫る人生か…。
仕方ねえよな… お前もそんなに落ち込むな!老犬ジョン!

(44)この「青あざ」…いつできた?
この「汚れ」…いつ ついた?
俺 …いつのまに歳とった?

(45)若い人たちの歌…、わかんねぇ!
おじいちゃん…あなたの好きな歌は、あなたが若い頃の歌ですからね。

(46)あっちのジィジの「汽車」と、こっちのバァバの「汽車」…、どうも意味が違うようだ?

(47)奴(やっこ)さん…、「洋行帰り」だってよ。「舶来」の「みやげ」を持ってきたぞ!

(48)歌手の「シャネルズ」って、あの「黒メガネ」の…。
孫の言う「シャネル」とは違うのか?

(49)「中華そば」って、「支那(しな)ソバ」のことか?

(50)「メリケン粉」つけて、「天火(てんぴ)」で焼いといて!

(51)「衣紋かけ(えもんかけ)」とってくれよ!

(52)「巾着(きんちゃく)」とってくれよ!

(53)「シャボン」とってくれよ!

(54)なんだ!その「ルンペン」みたいな格好は!

(55)百貨店の「御給仕(おきゅうじ)さん」…、「あつらえてもらった」モノを、受け取りに来たよ…。

(56)「赤ふん」に、「猿股(さるまた)」か「ズボン下」、「メリヤス」の下着をつけて、「とっくりセーター」、「チョッキ」は予備に持つ!
そして、「コール天」のズボンに、革の「バンド」、「ベッチン」の上着、そして「テンガロン」の「シャッポ」、「外套(がいとう)」…いや「オーバー」も忘れずに!
さあ「よそ行き」の出来上がり!
これから、いよいよ「逢引(あいびき)」だ…。
今日は「接吻(せっぷん)」までいけるだろうか…。

(57)「庭いじり」から「盆栽」へ変更!
広い庭、雨降りは、もう やだ!
「ミニ盆栽」は、お友達!

(58)一升瓶を、風呂敷に包んで持っていきな…。
何だ…、あんた 包めねぇのか。

(59)かつおぶし…削ったか!

(60)マル金、ハナ金…。誰か、金くれるんか!?

(61)俺、あいつの「ひも」!

(62)「石部金吉(いしべきんきち)」、「乳母日傘(おんばひがさ)」。

(63)うちの大蔵大臣に聞いてくれ…。

(64)「御不浄(ごふじょう)」どこ?、「雪隠(せっちん)」どこ?、「厠(かわや)」どこ?

(65)「ちり紙」とってくれよ!

(66)ポットン便所!

(67)「赤チン」、「べーごま」、「魔法瓶(まほうびん)」どこ?

(68)「帳面」、「備忘録」どこ?

(69)「天眼鏡(てんがんきょう)」どこ?

(70)「尺(しゃく)」どこ?
さっきの「尺取虫(しゃくとりむし)」も、どこいった?

(71)ビニールでも、布でも、何でもいいから、「袋(ふくろ)くれ…、ふくろ!」。

(72)「往生(おうじょう)しまっせ」…。

(73)その映画…、総天然色か?

(74)ちゃぶ台を転がして、遊ぶんじゃねぇ!

(75)歯が抜けたら、上の歯は縁の下、下の歯は屋根の上に投げとけ!
何でもいいから、そうしろ!

(76)冷蔵庫に、シールをベタベタ貼るんじゃねぇ!

(77)あの家の息子…、帝大出(ていだいで)だってよ!

(78)「ピンポン」鳴ってるぞ!
卓球のラケット持ってきてどうする!?

(79)「つっかけ」どこやったんだよ…。

(80)私はコレ(小指)で、会社を辞めました!
あんたは、親指か!

(81)金にうるさいジィジがしている、親指と人差し指で丸い形を作る あの手つきは、何の意味? オーケーではなさそう!

(82)親指と小指だけを同時に立てて、顔の横で揺らす仕草は、昭和の暗号サイン…、電話よろしくな!

(83)あいつ…「器量よし」の彼女を見つけたな!
「ねんごろ」に、「よろしくやってる」ようだ…。

(84)この光ってるレコード(CDのこと)…、何回転だ?

(85)つば付けなきゃ、めくれねぇよ!

(86)今日は「すかんぴん」でさ~、旦那(だんな)!

(87)立派な「〇〇女史」。

(88)早くテレビのチャンネル回せよ!
リモコンになっても、昭和のツマミ表現は変えない!

(89)おい、このペン…字が書けねぇぞ!
インクはちゃんと入っているのに…。
どうすりゃ、書けるんだ?

(90)「死語(しご)」っていうな、俺はまだ「生前」だ!

(91)マッサージ器と漢方薬選びなら、俺に任せろ!

(92)「人生100年時代」といったって、俺のまわりに、100歳以上はひとりもいないよ。
世の中に「人生100年」と「人生80年」と、どっちが多いと思っているんだ!

(93)最近の夏…、暑いんだか、寒いんだか、どっちだか よくわからねぇ!

(94)そこの若ぇの…、ビールの「栓抜き(せんぬき)」持ってこい!
「若ぇの」って、だれのこと?
ここは、年寄りばっかり!
だいたい「栓抜き」も「缶切り」もない!

(95)指折り数えて…、イテ~ 指が曲がらねぇ!

(96)「フライパン」と「フランスパン」を聞きまちがえるなよ!
このチンパン野郎め!
ジジィのお前も、言い間違えるな!

(97)この「おにぎり」…、ばあちゃんの匂いがするな…。

(98)「こだわり」なんて持ってたら、重たくてしょうがねぇ!
価値観…? お前、目がチカチカするのか?

(99)筋肉痛が起きたぞ! 神経痛じゃなくて、うれしい!

(100)俺が、もたついてんじゃねぇ!
これが、オレの時間の流れだ!
今は、「個性」と言うのだろ!

(101)あわてたって、あせったって、残りの人生に影響なんかしねぇ!

(102)「杖(つえ)持って、お買い物ですか」だと…、オレは山登りに行くんだ!

(103)このエスカレーター…、暴走してんじゃねぇのか?

(104)指紋認証…、指紋なんてもうねえよ!

(105)肉と魚を食っとけば、なんとかなるべ!

(106)各部屋に老眼鏡。いくつ持ってんだ!

(107)一日分ずつに分かれた薬入れ…、これは大発明の先端技術だな!

(108)自分のマイカー(自動車)の助手席で、教習指導員になったのは、いつ頃からだったかな~。

(109)いつから、「軍歌」や「軍国歌謡」を、「戦時歌謡」という呼び名にしたんだ?
責任者出てこい!

(110)昭和の時代に戦意高揚の仕事をした人たちは、戦後の復興期に、人々に勇気を与えるような仕事もしたな!
「反省」なんてクチにしなくていい!
みんな わかってる!
臨機応変は、生きていくのに大事だ!

(111)道端で「六地蔵」さんに出会うたびに語りかける。
俺を「道案内」してくれるのは誰だ…?

(112)山登りで使っていた「杖(つえ)」…、そろそろ 街でも使ってみるか。



おじいちゃん、おばあちゃんの方々は、当たり前のことばかりで、「わざわざ書いて、何が面白いの?」と言うかもしれませんね。

最後は、あえて注釈や解説を加えませんでした。
若い世代の方々には、ほとんど意味不明だったでしょう。

おじいちゃん、おばあちゃんに、言葉や文章の意味を尋ねてみてください。
きっと、追加のお話しを聞けますよ…。


◇和気あいあい、愛さんさん

「平成の道」や「令和の道」の土台は、昭和の世代が作ってきましたね。

「老い」が、まだまだ先の方も、もう少しでやってくる方も、その道は、先人たちがみな「歩んできた道」ですね。

悲しい涙、くやしい涙、うれしい涙…、たくさんの涙がしみ込んだ、その道の上を、後世の人たちも、同じように歩いてゆくのでしょう。


(113)この道は、いつか来た道…、そして、いつか行く道…。
この道は、いつか俺の行く道なのかもな…、つまづかないように舗装を頼むよ!


作詞:北原白秋、作曲:山田耕筰。
1927年(昭和2)の童謡。
さだまさし
♪この道

 

昭和生まれの方々…、昭和の気持ち「昭和気」を忘れずに、どうぞ「和気あいあい・愛さんさん」で、がんばっていきましょうね!

美空ひばり
♪愛燦燦(あいさんさん)(1986・昭和61)

 


◇未来時代

(114)「明治は遠くなりにけり」は死語になった。
今は「昭和は遠くなりにけり」。
昭和の世代は、遠くからやって来た客人…?
それとも、未来への水先案内人…?


「明治は遠くなりにけり」は、昭和の時代の有名な言葉表現です。

明治時代生まれの人々は、ある意味、昭和や大正時代よりも、自由で、パワフルで、発想豊かな人が多かったような気がします。
懐かしくも思い出す、豪快な「明治一代」の人たちでしたね。

あんな時代もあったのか…、こんな時代もあったのだ…。

昭和は、遠くなりにけり…。

昭和人は、昭和なりに、昭和らしく、これからも昭和のままで…。

どうぞ、ご昭和(唱和)ください!

昭和気あいあい!

* * *

もちろん彼女の作詞作曲です。
中島みゆき
♪時代(1975・昭和50)

 

歴史の中では、「時代」と呼んで、時の流れを区分けしていきますが、「時代」は、決してそれぞれ単体で存在してはいません。
事象も、人間も、想いも、必ず、つながっています。
そして、これからも、つながっていきます。

そこにいる あなたも、あなたの人生も、歴史の中のひとつ…。
未来と つながっています。

まるで、未来の時代の人々にむけて 歌っているような歌唱…
薬師丸ひろ子
♪時代

 

2024.4.25 天乃みそ汁
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昭和ロマンティックス(昭和浪漫.1)

 

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