先々のことを考えた政策推進が大切なので、一般質問の報告です! | 西宮の筋肉議員、川村よしとの活動日記。

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西宮市議会議員の川村よしとです。
仕事やプライベート、トレーニングのことなどを気軽に書いていこうと思います。
こっそり、筋肉議員枠での認知度向上も狙っています(笑)

9月定例会が始まりまして、お弁当の日々なのです。





今後のためにもBlogにまとめておこうかな…ということで、一般質問の報告です。

6月定例会で登壇した際に、

「総合コールセンターとFAQサイトの充実について」取り上げました。

 

初めての方もいらっしゃるかと思うのでちょっとだけおさらいを…。

西宮市では、市民の方からの問い合わせの対応のために総合コールセンターを導入しています。

 

①夜間、休日に市役所が閉まっていても対応できること

②職員の負担軽減、経費削減

③市民ニーズの把握と蓄積データの活用

 

これらを目的として導入しますよ…ということで、5年間で総額約4億7000万円のビッグプロジェクトとなりました。

これを導入する際の僕の立場としては、そんなにやりたいと言うなら反対はしないが(おそらく反対しても可決したでしょうし…)、他に取り組むべきことがあるのでは?

…という感じでした。

 

簡単に説明すると、西宮市への問い合わせは9割が担当部署に直接かかってきており、総合コールセンターにかかってくるであろう電話は全体の約1割。その1割も担当部署に回されるものも多いであろうことは想像がつくので、上記の①がそもそも疑問。

なので、③が現実的に可能になるのかも疑問。

むしろ、現状の問い合わせを分析し、FAQサイトですべて完結するような仕組みにする方が効果的。

②についても、元々配置されていた電話交換手がいなくなるわけではなく、該当する職員を他の部署に異動させるべきなので、西宮市全体で人件費が削減されるわけではないので、実質は負担増。

こんなところでしょうか。

 

一方で、総合コールセンターそのものはスタートしてしまっているので、これを放置せず今後のことを考えて今から牽制と提案をしておくことが必要だろうな…というのが今回質問に取り上げた目的となります。


以下、質問議事録を引用しながら整理したのでどうぞ。

 

・・・

 

①施政方針との整合性について

今年3月定例会で示された市長の施政方針で「総合コールセンターにおいてFAQサイトの充実を図ることで、市民の皆様がより簡便に自己解決を図れるよう取り組む」と述べられていましたが、仕組みの上ではFAQサイトが充実しても、本来辿り着きたかった結論ではなかったものも含む閲覧数順にページが並ぶだけなので、その目的は達成されません。

 

施政方針で述べられていることを実現するなら、検索している人の意図を汲み取った上で、本当に辿り着きたい情報が表示されるようなシステムを導入する必要があります。

ところが、担当課に確認したところ、現在の契約ではチャットボット等検索まわりのシステムの仕様変更ができませんでした。

令和10年5月まではシステムをいじれない中で、施政方針で述べられていた「市民の皆様がより簡便に自己解決できるように」というのは、具体的にどのような取り組みのことを指すのか、お答えください。

 

②具体的な取り組みと今後の方針について

このFAQサイトで自己解決できる仕組みについて調査したところ、東大阪市の国民健康保険・後期高齢者医療保険のFAQサイトのようなシステムが、非常に分かりやすいと感じました。

→東大阪市のFAQサイトはこちら!

例えばですが「退職 国保」等で検索結果を比較してみれば、どちらのユーザビリティが高いかは一目瞭然です。

 

こちらのサービスを提供している企業の方にヒアリングを行ないまして、仕組みの違いを教えていただきました。

ここで私がサービスのプレゼンテーションをするのも変なので、端的に説明できればと思うのですが、まず、コールセンター白書2020出典のデータによると、従来のFAQでは70%のユーザーが疑問を解決できていないという現状があります。

 

自己解決率が低い理由はシンプルで、見つけることができていないということです。

先に述べたことの繰り返しになりますが、FAQの充実は言い換えるならコンテンツ量を増やすということですが、いくらコンテンツ量が増えても、検索システムの性能が低ければ、利用者は情報量の多さに混乱するだけになってしまいます。

 

検索システムの性能については、言い換えや曖昧な表現をクリアできる、誤字脱字やスペルミスがあっても言葉を予測できる、検索結果の並びが本当に辿り着きたかった情報という意味での検索数順に並んでおり、先のページに進まなくても内容が分かりやすく表示されている。

…といったことが挙げられますが、現在の西宮市のシステムについては、これらをすべてクリアする必要があります。

ここで質問ですが、こういったSaaSプロダクトを導入することが「より簡便な自己解決」に加えて、今後の経費削減にも寄与することは明らかであり、本来であればコールセンター導入前に検討すべき事であったと思います。

今後、こういったシステムの導入による利便性の向上、経費削減の検討をするのか、市の見解をお聞かせください。

 

・・・

 

上記の質問に対して、今後についてで言うと下記のような市長とのやり取りが比較的前向きだったかなと思います。

 

◆市長答弁(議事録のままです)

おっしゃるように、検索システムがより性能高いほうが市民の利便性という意味では利便性向上に資する、それはそのとおりだと思います。

そういう意味では、次回のシステムの更新の際になろうと思いますけれども、この点を踏まえた検討が必要であると考えております。それとあと、FAQの充実と。だから、この両輪なのかなと思ってます。
ちょっとだけ言いますけど、一番最初に言ってましたのは、例えば何でうちの周りに防犯灯がつかないんだとなると、それは市にお金がないからということじゃなくて、目の前の御家庭が駄目だとか、そこに畑があると夜も育っちゃうからとか、そういう理由があったりとかする。それを一つ一つ聞くというようなことだけでなくて、ちゃちゃっと検索する、もしくは、そうした御質問があった、それを掲載しておくことによって答えを導き出してもらえるというようなことをもってして申し上げました。

そういう意味では、今回我々はFAQの充実ということに主眼を置いておったんですが、議員おっしゃること、ごもっともでもありますし、東大阪の事例もいい事例を御紹介いただきました。改善に向けて取り組んでまいりたいと思います。

 

◆追加で質問

新しくシステムのほうも考えますという話で言うと、令和10年はちょっと先かなと思っていて、例えばですけど、補正予算でシステムのほう――例えば今のチャットボットの仕様もあるので、そこの変更になると多分追加でお金がかかったりするんでしょうけど、その辺も何ぼかというのを一応聞いてみるのはただだと思うので、聞いてみた上で、より早期にシステムのほうについても着手するというお考えというのはないんでしょうかというところを市長に伺いたいと思います。

よろしくお願いします。

 

◆市長答弁

私も、今日ちょうど、この議会が始まる30分前に、川村議員の質問がありますので、これをちょっと見てまして、そういう意味では、先ほど次の更新というふうに申し上げました。

ただ、システムとかいうのは、正直今、私、分かりません。

幾らか足したことによってそれがよくなるのか、幾らか足さずによくなればいいんですけれども、そうしたことについては、もちろんかかるコストにもよりますし、その改善性がどのくらいかによりますけれども、当然、令和10年を待たずとも、そのことをやる意義があるということであれば、その前にやるということは可能性としてはあり得るのかなと思います。

 

◆意見・要望

1億3,000万円とかはかからないので。それこそ東大阪市さんは、多分スモールスタートで始めたものだと思うんですよ、分野を限定していたので。

その形で始めてみてもいいと思いますし、一気に全面展開するというのも、その効果とか使い勝手というのが分からないと思うので、スモールスタートでもいいかと思うので、実際、コールセンターの状況、令和10年とかに変わりますよという前に何かしらスモールスタートで始めてもいいかなと僕は思うので、その辺もぜひ検討してほしいなというふうに思います。
 

割とこちらに関しては前向きな答弁を頂けたかなと思うので、さすがにコールセンターの業務に4億数千万円突っ込むよりも、本当は先に、全部検討を、FAQをどうするかというのはすべきだったんじゃないかなと思います。

さすがに次に更新するときに同じことというのはされないと思うんですけど、同じコールセンターを同じようにやります、ドンみたいなことをされたら、そのときに議会に僕がいたら、僕は断固反対です。
 

5月23日の定例記者会見で石井さん、ボスコンの件に関して、魔法はないとおっしゃってました。

→ボスコンの件についてはこちらのBlogをどうぞ。

 

ボスコンの件に関しては、確かに魔法はないんですけれども、テクノロジーという観点で言うと、僕は魔法は存在すると思ってます。

答弁調整の際にある課長さんに、議員はこういう情報をどこで仕入れるんですかと聞かれたんですけど、普通にインテックス大阪とかで開催してます民間企業向けのIT展示会に行けば自治体向けのサービスというのも実際にいろいろ見ることができまして、例えば身近なところで言えば、今回取り上げなかったので、また次回は改めて提案できればと思うんですけれども、西宮市はガルーンを使っているじゃないですか。

もう皆さん御承知のとおりなんですけど、ガルーンはサイボウズ株式会社さんのプロダクトです。

じゃあ、僕が足を運んだ展示会で言うと、ガルーンに加えてキントーンを有効活用している事例というのも紹介されてましたし、自治体向けの冊子的なものでも既に紹介されたりとかしているので、皆さんも御存じかと思うんですけれども、また機会を見つけて提案できればなというふうには思うんですけれど、SaaSの業界ってすごく進歩が目覚ましいなと思ってますので、まさに本当に魔法だなと思うものがすごいいろいろ出てきているので、ぜひ情報収集を、僕も継続して行いますし、ぜひ皆さんも続けていただければというふうに思います。

 

・・・

 

長くなりましたが、この質問が実際に活きてくるのは数年後の話です。

…が、こうしたことを先々を見据えて提言していくことが、将来的な財政負担の軽減と住民サービスの向上に繋がると考えて日々仕事をしています。

 

何だか今回は真面目な話ばかりになってしまいましたね。

それでは、今日はこのへんで。

 

ありがとうございました!

 

 

 

川村よしと