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今回は、悪人を描くときのコツをお伝えいたします。
その前に、悪人の定義をお伝えしておきますね。
悪人っていうと、誰もが犯罪者などをイメージしてしまう
かと思いますが、そうではありません。
ここで述べる悪人とは、主人公にとっての悪人でして、
世間一般に対しては善人でも構わないのです。
たとえば、マフィアの親分を主人公にするなら、その組
織を潰そうとする官憲の指揮官が悪人となります。
悪人が登場しない物語は、何事も起きないので退屈そ
のものです。
主人公を助けたり同情する人たちしか登場しない物語
は、どんなに努力をしてみても、面白いものにはなりま
せん。
で、悪人を登場させるときのコツなのですが、
最初に登場させるときには、必ず善人として登場させま
しょう。最初から悪人そのものですと、読者はストーリー
の結末まで予想できてしまうからです。
次に大切なことは、主人公は必ずその悪人にしてやられ
なくてはなりません。裏切りでもいいですし、騙すのでもい
いですから、とにかく、悪人によってピンチにさせます。
もうひとつ大事なのは、悪人の全貌エンディングの直前ま
で伏せられていることです。すべてを早めに明かしてしま
うと、やはりストーリーの結末までが見えてしまいます。
小説を書いてひと作品を完成させるというのは、大変な努
力と忍耐が必要ですので、類の法則からしますと、あなた
の周囲に悪人などいないかもしれませんね。
だから、つい善人ばかりの作品を書いてしまうのでしょう。
しかし、現実の世界では毎日ニュース番組をにぎわせてい
るように、理解不能なことをやる人がかなりいるわけです。
むしろ、悪人が登場しないほうが、違和感を感じませんか。