歴史上の人物を描く | 小説の書き方教えます

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今回は、歴史上の人物の描き方についてお伝えいたします。




日本史にも世界史にも、魅力的な人物は多数存在していま

すよね。日本史では坂本龍馬あたりが一番人気でしょうか。


とはいえ、実際に小説作品として描くとなると、すぐに筆が止

まってしまうほどの難しさに直面してしまいます。




資料を探して読み込まなくてはならないという作業面での大

変さもさることながら、描きたい人物像がなかなか定まらない

という大変さに直面してしまうのです。


歴史小説というジャンルは、良くも悪くも先人作家たちによっ

て人物たちのイメージが定着してしまっているために、まった

く別人のような坂本龍馬を描いてみても、空しさを感じてしま

うのです。


かといって、同じでは意味がありませんよね。




そこで、歴史上の人物を描く場合の必要アイテムの登場な

のです。


たとえば織田信長という人物を描こうとするなら、織田信長

を主人公に据えるのではなくて、末端の足軽などを主人公

にしてみます。


もちろん、架空の人物ですね。


足軽ですから、当時の庶民の生活感を詳しく描けますので、

作品にその時代の雰囲気がよく反映されます。


そして、冷酷な能力主義者だったという信長のイメージから

新たなイメージを作り出すために、ひと工夫をいたします。




合戦の前夜。足軽たちは焚き火を囲んで雑談にふけってお

ります。主人公もです。


そこへ、不意に信長が現われて、腹が減っているのでなに

か食い物はないかと尋ねます。イモしかないと主人公が答

えると、信長がさもおいしそうに食べるのです。


陣中見回りの折に生じる隠されたエピソードを作る。これが

作家というものですね。


越前攻めのときに北近江の浅井氏が敵に寝返って信長が

京まで逃げる際に、唯一付いてきたのが主人公の足軽だと

ドラマですし、信長の最期となる本能寺の警護にも主人公

の足軽がいたなら、読者の涙だって誘えるかもしれません。