喜怒哀楽に欠けた会話シーン | 小説の書き方教えます

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今回は、ストーリー展開にとって重要な会話シーンの書き

方についてお伝えします。




登場人物たちが会話をしているシーンというのは、作品の

中でも重要な部分にあたりますよね。


状況の説明をかねていたり、人物たちの性格や思想など

が反映されるのですから、いい加減にはできません。


しかし、多くのアマチュア作者が書いた会話シーンは、淡々

としすぎていまして、無駄に長いと感じてしまいます。


その原因として考えられるのは、人物たちが喜怒哀楽の

ぶつけ合いをしていないからなのです。




例を示しましょう。


「今日も残業だったのね」

妻の美佐子が不満そうに言った。


これでも夫の帰りが遅いことに不満を感じている妻の様子

はわかるのですが、なぜ帰りが遅いと不機嫌なのか、この

後に解説文が必要となってしまいます。


解説文は物語の進行を妨げる働きをしますから、一切ない

ほうが良いのです。


「今日も残業だったのね。子供の誕生日くらいは早く帰宅

してほしいものだわ。仕事が大事なのはわかるけどね」

妻の美佐子が、無理な作り笑顔をしながら言った。


こんな感じに、必要となりそうな解説も会話文の中に入れ

てしまって、なおかつ、喜怒哀楽の表現として作り笑顔など

を用いてみます。


すると、不満を感じて怒ってはいるけど、仕事のことも理解

しようと努力している妻の様子がわかります。


もしも本気で怒っているなら、テーブルを叩かせてもいい。




とにかく、会話というのは、喜怒哀楽のうちのどれかの感情

ですることが多いのですから、それをちゃんと表現しつつ、

後の解説がいらないように工夫しないといけません。


あたかも感情のないロボット同士が会話しているようなシー

ンだけは、絶対に避けましょう。