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今回は、あらすじの書き方についてお伝えします。




文学賞であらすじ添付が義務の場合、なんのために

義務なのか、ご理解いただけたかと思います。


そして、ある意味、本文よりも重要な役目を持ってお

り、ただの付け足しではない点もわかっていただけた

のではないでしょうか。




今回は、あらすじの役割を十二分に果たすための書

き方を伝授いたしましょう。


まずは、ストーリー以外の余計な部分は一切省くとい

う鉄則です。


貴子は二十八歳の主婦で子供が二人いる。上は長男

の晃で、小学校一年生。下は長女の恵で、保育園の

年中組。夫は三十二歳のサラリーマンで、車の販売

会社の営業をしている。貴子も以前は同じ職場にいて、

二年間の交際の末に結ばれたのだった。

ある朝、貴子が洗濯物を干していると、見知らぬ男性

が二人尋ねてきた。そして、貴子に告げた。あなたのご

主人は今どこにおられますか。二人の男性は刑事だっ

たのだ。

なにかの事件に巻き込まれたのかと不安になったとき、

若いほうの刑事が言った。ご主人は二年前に退職され

ており、その後どこにお勤めなのかわからないのですよ、

と。


まあ、こんな感じに書くだろうと思いますが、赤い部分が

主人公の現状を説明している部分であり、不要などころ

か、書いてはならないものなのです。


あらすじは、ストーリーを簡略に述べたものなのですから、

詳細な状況説明をしてはいけません。




さらには、青い部分でも、セリフが入っていますよね。


セリフもストーリーの概略ではありませんから、カットし

なくてはなりません。


すると、こんな感じのあらすじにまとまります。


二十八歳専業主婦の貴子は、ある朝突然に二人の刑事

から訪問を受けた。自動車販売会社で゜働いているはず

の夫が二年前には退職していて、今の勤務先がわから

ないのだという。


セリフの部分はセリフじゃないようにします。


子供たちのことには触れていませんが、今大切なことは

夫の謎なのですから、子供たちのことは本文で紹介すれ

ばいいのです。




とにかく、あらすじではストーリー以外の余計なことは書

かないことです。


あらすじではなく、業界用語のシノプスと表記します。


本文とは文体を変えること。選考委員の印象がさらに深

まり、新鮮なイメージを植えつけます。




以上の三つが、正しいあらすじの書き方なのです。


下のふたつは受験対策ですが、わりと効果があります

ので、今後、実践していただきたいと思います。