「文学賞突破マニュアル」をご希望の方も、必ず
詳細ををお読みください。
お問い合わせはコチラから
今回は、小説の原点である人間模様観察について
述べたいと思います。
世の中にはさまざまな人間模様があり、思惑のぶつ
かり合いや愛憎劇が演じられております。
しかし、作者自身が一生の間に体験できることはわず
かでしかなくて、それ以外のことは想像で執筆するしか
ありませんよね。
ところが、数々の人間ドラマに数多く無料で直面できる
場所があります。
裁判所です。
民事事件でも刑事事件でも、よほどの有名人の裁判か
世間を騒がせたほどの犯罪でないかぎり、抽選なしで
傍聴できるのです。
メモを取るには許可が必要だったり制限があったりしま
すし、慣れないうちは、何の裁判をしているのかすらわ
からないかもしれません。
しかし、何度も傍聴しているうちに、内容はおろか、原告
被告双方の心理状態まで想像できるようになるのです。
裁判の場面を書くにはもちろん有効ですが、人間という
ものが抱えている飽くなき欲望や欺瞞など、裁判とはそ
れを明らかにする場ですので、人物を描く上で大いなる
参考となるでしょう。
新聞記事に限らず、原稿文章というものは頭で書くもの
ではありません。
そういう取材を重ねる努力こそが、後々実を結ぶのです。