小説における文章の役割 | 小説の書き方教えます

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今回は、文章の役割について解説いたします。




とくに純文学志向の方に多くみられることなのですが、

文章というものに非常なこだわりが感じられますね。


いかに巧みな表現力を用い、読者をいかに魅了する

か、あるいは、作者としての能力をいかに発揮させる

かが重要視されているように思われます。




それは決して悪いことではありません。


でも、良いことでもありません。


単に、道具の使い方の問題なのでして、小説の本質

とは無関係な問題だからです。


文章というのは、小説の中身を具現化するための手

段であり、道具でしかないのです。




絵画を例にしてみましょう。


画用紙や絵の具や筆が、小説での文章に相当します。


これらのすべてを一流品で揃えたとしても、一流の絵

が描けるわけではありませんよね。


やはり描こうとしているものの中身が重要なのでして、

道具ばかりに目を向けるのは無意味なことでしょう。




とはいえ、文章上手であるに越したことはありません。


しかし、道具である以上は、新規に揃えた一流品より

も使い慣れた三流品のほうが描きやすいかもしれま

せん。


どんな一流品でも、道具というものは手に馴染むまで

いくらかの使い回しと月日が必要なものなのです。


文章という道具が作者に馴染むまで、ブログでも日記

でもいい。とにかく毎日必ず何かを書き続けることで、

手に馴染んできます。




「文章なんて、小学生のときに作文を書いただけです

が、本当に小説なんて書けるようになりますか」


あたらしく入門される超初心者の方は、必ずこんな質

問をなさいますが、「大丈夫ですよ」と答えます。


要は、意味不明であったり他の意味にも解釈できる文

章でなければ立派に役目を果たしてくれるわけでして

中身さえしっかりしていれば、小学生の作文程度でも

かまわないのです。




文学賞においても中身が評価されるのであって、良い

道具を使っているかどうかなんてことは、対象外です。


ただし、どれほど作者の手に馴染んでいるかという点

のみ表現力として評価はされます。


これは、技量という尺度です。


道具の良し悪しと技量の巧拙は別ものなのですが、

ちゃんと理解できたでしょうか。