プロから学んだ間違った認識 | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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下の項目をお読みください。


今回は、読書好きな作者が知っておくべき落とし穴について

解説いたします。




先に申しておきますが、他のプロの方を批判する記事では

ありませんので、誤解されませんようお願いします。


まったく違う意味なのですが、これは重要ですからね。




早くも11月になりました。今年も残るところふた月ですね。


これから様々な文学賞の応募締め切りが続いておりますか

ら、ラストスパートといったところでしょうね。


だからでしょうか、子竜への質問が毎日山のように届きます。

嬉しいですね。そういう情熱をもう一度味わいたいくらいです。




が、質問の内容はといえば、子竜も含めたプロたちの作品

内容と子竜の教えとが違うのではないかというものです。


読書をたくさんしている作者さんたちには、当然の疑問でしょ

うね。子竜も若い頃には同じように感じたものです。




しかし、それが落とし穴なのです。


読書にいそしんでいる作者だからこそ、プロの作品から学ぶ

ことは多いでしょうし、好きなプロの作品ですと尚更ですよね。


でもね、その作者のいつ頃の作品なのかを考慮しないで何で

も採り入れてしまいますと、落とし穴にはまります。




まず、そのプロのデビュー作品というものは、アマチュアのとき

に書いたものです。あなたと同じように文学賞の応募作品とし

て書いたものなのですから、未熟な点は多々あるのです。


デビュー後の作品は、ある意味もっと悪いかもしれません。


例は悪いですが、受験勉強に励んでいた人がいざ合格します

と、ほとんど勉強せずにサークルだのコンパだのに精を出すの

に似ています。


いや、晴れてプロになれたのだから、と自由に書きたい気持ち

のほうが強くなりまして、基本を守らなくなるのです。子竜も同じ

でしたから、よくわかるのです。




とはいえ、さすがにプロですからね。競争の波に揉まれて進化

してゆきます。進化できなかった人は業界から消えてゆくのです。


つまり、参考にすべき作品は、そのプロが書いた時期によって

選ばなくてはならないということです。


ここをよく理解してくださいね。


いかにプロとて、最初から完璧な作品を書いた人はおりません。

プロになってからも試行錯誤を重ねて、晩年といわれる時期にて

ようやく完成形へとたどり着くのです。




あなたが参考にすべきは、


何十年もプロを続けている作家の、最新作品に限られます。


それ以前の作品は発展途上のものですので、良い点も悪い点も

混在していると考えてください。無闇にすべてを真似ますと、悪い

癖がついてしまうかもしれません。




子竜に限らず、プロ作家は以前の作品を書き直したいと心の奥底

では思っているものなのです。


ですが。。。


書き直したものを発表しない理由は、その作品が自分の人生の

軌跡そのものであるからでして、作品のレベルとしては書き直し

たい反面、自身の半生を否定するようなことはできないというわけ

です。


ご理解いただけたでしょうか。