続・プロから学んだ間違った認識 | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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文学賞突破マニュアル」をご希望の方も、タイトル

下の項目をお読みください。


今回は、前回に引き続いての講義です。プロから真に学ぶ

べきことをお伝えいたします。




あなたがもしも何度も文学賞に挑んだ挙句に第一次選考す

ら通過できなかったのだとしたならば、それはあなたのせい

だけではないかもしれません


読書への熱心さやプロから何かを得ようと多くの書籍を読破

した結果、悪い癖を身につけてしまったのかもしれないのです。




前回も申しましたように、プロの作品は必ずしも基本を忠実に

守っているものではなく、むしろ守っていない作品のほうが圧

倒的に多いのです。


そり理由は前回の記事を読んでいただければわかりますが、

プロの良い部分を真似るのであればまだしも、悪い部分ばか

りを真似てしまいますと入選など程遠くなってしまいます。


かくいう子竜とて、作品のすべてにおいて、すべての場面を

基本どおりに書いているわけではありません。


なぜ基本どおりにしないのかといえば、いかに自分ブランドを

確立するかという試行錯誤の途中であったりするからですね。




しかし、文学賞への応募作品は、絶対に基本に忠実なもので

なくてはいけません。有名作家がこんなふうに描いているから

許されるはずだ、などと考えてはいけませんよ。


なぜなら、有名作家の真似でしかないからなのです。




子竜が読ませていただくアマチュア作品でもっとも多いプロの

真似は、冒頭に意味のない風景描写が入っているところですね。


数日前から庭に一輪のコスモスが咲き始めた。日差しの良い

日には楽しそうに笑っているように見えるのだが、雨の日には

いかにも辛そうで、風邪もあるときなど細い茎が折れはしない

かと心配になる。


こういう記述のあとにようやく物語がスタートするのですが、この

記述と物語本編とは何の関係もないのでは困ります。


少なくとも、庭のコスモスが何かを意味しておりませんと、ただの

枚数稼ぎと判断されてしまうということなのです。




司馬遼太郎氏は、大抵の作品で広大な情景描写から入りました。

「城塞」という大坂の陣を描いた作品では、大阪平野を一望する

描写がスタートとなっているのです。


しかし、この描き方の上辺だけを真似て、どんな作品でも風景

描写から入る癖になってしまいますと問題なのです。


司馬氏がこの作品で大坂平野の描写から入ったのは、最終的

にそこが広大な戦場となるからであって、位置関係や広さなど

読者にあらかじめ認識していただくほうが後の記述ひとつひとつ

をイメージしていただけると考えたからなのです。


あなたがプロの作品から学んだことは、用途が限定されるもので

あることを理解してください。どのような作品でも使えそうな真似る

べき点は、ほとんどないのです。




では、基本に忠実とはどう書けばよいのか。


その答えとなるのが文学賞突破マニュアルです。


マニュアルでは、読書するより映画鑑賞を推奨しております。な

ぜなら、他にも大きな理由はあるのですが、上記のようにプロか

ら間違った認識を学んでしまわないようにする目的も含まれてい

るのです。


悪い癖がつかないうちに、ついてしまった悪い癖を取り除くため

にも、文学賞突破マニュアルは威力を発揮してくれることでしょう。