ナレーションの愚かさ 2 | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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今回は、コメントにて質問をいただきましたのでお答え

いたしましょう。




三人称において、登場人物の心理描写がナレーション

のようにならないための注意点はありますか。


このようなご質問でした。


みんな、心理描写には苦労なさっているようですね。


形のないものを描写するのですから当然なのですが

心理描写抜きには小説を書けませんので、絶対に

マスターしなくてはならない部分でもあります。




一人称でのナレーションは、本当によく見かけます。


が、一人称ほどではありませんが、三人称でも同様

に、ナレーションを使っている人がいますね。


こういう癖をなくさないと、文学賞での受賞は無理です。




では、登場人物の心理はどう書くのか。


その人物になりきってください。作者の性格のままで

心理を説明しないこと。




今、ふたつの大切なことをお伝えしました。


人物になりきること。

説明しないこと。


いいですか、こういう事態が発生したとき自分ならこう考

えるだろう、じゃダメなのです。勘違いしてはいけませんよ。


あくまでもその人物ならどう考えるか、ですからね。


そして、そう考えた理由を説明文にしてはいけません。


説明しなくともね人物の置かれた立場や環境などから

必然的に導かれる心理に、説明などはいらないのです。




一人称でも三人称でも、ナレーション的に心理を読者へ

伝えるのは愚の骨頂ですからね。作者だったらこう考える、

よりももっと悪いです。


小説の文章で記述が許されるのは描写と会話文のみ、と

覚えておきましょう。