読書家でも書けない理由 | 小説の書き方教えます

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今回は、前回の回答で、読書をしても書けない理由に

ついてです。




少しばかり期間を空けたのですが、読書の虫でも書く

のは簡単ではないという理由を、考えてみていただけ

たでしょうか。


さっそく、答えを披露いたしましょう。




読書量の多い人は、たしかに表現力に優るところが

あります。


比喩文などを書かせますと、すばらしい出来になるこ

とでしょう。


しかし、それだけでは小説は書けません。


書くには、想像力や発想力が求められますので、簡単

ではないのです。




よく誤解されるのですが、読書は受動的な行為です。


たしかに、映画を観るよりも能動的ではあるのですが

書くことに比べますと、完全なる受動的な行為です。


作者たる者は、能動的な意識に切り替える必要があ

ります。能動的な意識でもって、読書をしなくてはいけ

ないのです。




つまり、読書家は書くための読み方をしていないわけ

でして、読書と執筆を合致させながら読んではいない

のです。


三人称が書けないという人は、とくに要注意でしょうね。


大概の小説本は三人称で書かれてあります。小説を書

こうという人は読書量も多いはずなのに、三人称が書け

ない場合は、やはり書くための読書ではなかったという

証拠ですね。




なぜここで視点者を交代させたのか、と考えながら読ん

だことはあるでしょうか。


どのあたりからストーリーを派手に展開しているのか、と

分析しながら読んだことはあるでしょうか。


枚数と登場人物との人数の関係は?


伏線はどのあたりで張られているのか。


冒頭はどんな場面からスタートしているのか。




おそらく、読んで楽しんだだけでしょうね。


せっかくすばらしいお手本がたくさんあるのですから、実

にもったいない話です。


本気でプロを目指すなら、書くための読書をしてくださいね。