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今回は、あらすじ的な小説についての苦言です。
当ブログでは、小説の書き方の基本として、人物
の設定をストーリーよりも先にするよう推奨してお
ります。
ストーリーを先に考えますと、どうしてもストーリー
そのものだけを追いかけてしまい、人物描きがお
ろそかになってしまうからです。
ストーリーを追いかけた場合の作品に共通してい
るのは、まるであらすじ同様である点です。
とくに短編では、ひとつの場面をじっくり書き込む
べきなのに、いくつもの場面を盛り込むために、
あらすじに毛が生えた程度の作品になっている
のです。
あらすじは専門用語でシノプスといいます。
文学賞へ応募するさいには添付が義務付けられ
ますが、「あらすじ」とは書かないで「シノプス」と
書くだけでも審査員の印象は変わります。
しかし、肝心の本編があらすじ同然では、小説と
して評価されるのは困難ですね。
あらすじ的になる原因として書き込み不足もありま
すが、本来は長編にすべきストーリーを短編に収め
ようとする無理から生じます。
つまり、短編としては場面が多すぎるのです。
せいぜい3つまでに収めましょう。それ以上の場面
数のものは中長編にしてください。