下書きはするな | 小説の書き方教えます

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現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

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今回は、下書きすることによる弊害についてです。




子竜はたまにロータリークラブやライオンズクラブ

からお招きをいただいて、昼食会の後でミニ講演

をいたします。


そのときに必ず受ける質問として、ふたつのことが

あるのです。




小説家っていくら儲かるのですか?

執筆には下書きからするのですか?


ひとつ目は答え難いので濁しますが、下書きにつ

いては断言します。下書きなんてしませんよ、と。




あなたはひょっとして、下書きをしてはいませんか。


下書きをするのは二度手間になること以上の弊害

があるのです。


頭の中でちゃんと文章を組み立ててから書くクセが

身につきません。いくらでも書き直せると思うから、

文章が上達しないのです。




三島由紀夫は、「文章読本」の中でこう書いています。


自分は原稿に修正を加えたことなど一度もありません。

これでいいとトコトン思考を重ねた上で原稿用紙に記載

しているのです。


凄いですね。当時の三島氏は、手漉きの和紙製の原稿

用紙を使っていたようです。1枚が3000円もしたといい

ますから、書き直しなんてできませんよね。




よく考えてみますと、格闘家は戦うことが仕事なので、

当然毎回が真剣勝負です。


プロアマ問わず、小説家は書くのが仕事ですので、格闘

家と同様に、原稿用紙には真剣に向き合わなくてなりま

せん。


下書きすることは、いつまでも練習気分なのですから、

初心者のうちは別としても、早い段階で卒業しないと、

いつまでも初心者のままになってしまいます。


思い切って、原稿用紙に直接書き込んでみてください。


できれば、ドラマに出てくる小説家のように、お気に入り

の万年筆などで書いてみましょう。