テーマと題材は日常的がいい | 小説の書き方教えます

小説の書き方教えます

現役プロの小説家「子竜 螢」が、文学賞受賞へと導きます  KEI SHIRYU 

※お待たせしました。タイトル下の5つのコンテンツが

ご利用いただけるようになりました。


※添削をご希望の方は、必ず「添削希望の方へ

お読みになった上で、お申し込みください。

作品の枚数もご記入願います。


今回は、テーマと題材についてです。




あまりに凝ったテーマを選びますと、調べること

が多すぎたり、知識のある方への取材が必要に

なったりします。


にもかかわらず、読者が共感してくれることは稀

ですし、どうしても論文調になりがちです。




いかに奇想天外なストーリーであったとしても、

日常という枠から出ないのが小説なのかもしれ

ません。


日本語翻訳版の海外SFやミステリーを読んで

みますと、主人公と周辺の人物たちには、ちゃん

と日常が描かれています。


子供のことで他の探検隊員と会話をしたり、悩み

を聞いたりしているのです。




最初から最後まで日常という枠から出てしまいま

すと、名探偵であればあるほど人間離れした点に

違和感を感じてしまうでしょう。


題材も同じでして、人間が日常的に悩んでいる愛

や金銭や憎悪といったものを据えるほうがいいと

思います。


探検隊に志願するのは、失恋の痛みから逃れる

ため、とか、探偵が難事件を引き受けるのは重なる

借金苦をどうにかしようと考えたから、が自然な流れ

でしょう。


最初から使命感や責任感の強さを発揮するのは、

いかにもという感じがします。探検や事件にかかわる

うちに芽生えるというのが、オススメですね。




このように、日常から完全に離れてしまうのは、読者

に違和感を抱かせます。


探検隊員同士、あるいは探偵と依頼者との恋など、

少しでも日常を入れてみてください。


登場人物たちが物語の中で呼吸をする生きた人間

として描けるはずです。