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今回は、ストーリー至上主義の人への提言です。
ストーリー至上主義が悪いとは申しません。
人物がよく描かれていて、状況がちゃんとわかる
描写が適度にはめ込まれているなら、文句を言う
部分などありませんよ。
ですが、ここでいう至上主義とは、そんな部分は
どうでもよく、ストーリーさえ面白ければいい、と
いう人のことです。
ストーリーだけを追いかけるとどうなるか。
結果は見えています。あらすじになってしまうのです。
前回と前々回にも申しましたように、何かもの足りない
と感じるのは、中身があらすじ的になっているからでしょ
うね。
残念なことに、文学賞への応募作品のうち、8割までが
論文であったり、あらすじなのです。
論文になってしまう理由については、度々述べています
ので、過去記事を参照願います。
あらすじ的なものを修正するには、状況や風景の描写
を混ぜることと、登場人物の人間性を表現するエピソード
の挿入は欠かせません。
人間を描かないことには、愛情も悲しみも怒りも喜びも
何にも伝わらないということですね。