歴史小説における架空の人物 | 小説の書き方教えます

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当ブログは小説の書き方について述べている

ものですが、小説を書く人も書かない人にも、

か参考になればと考えております。


今回は、歴史小説における架空の人物につい

てです。




架空の人物といっても、猿飛佐助や山本勘助

のような有名な存在ではなく、あなたのオリジ

ナルとして登場させたい人物のことです。


オリジナルな人物は必要不可欠でして、あなた

の作品のブランド化にも役立ちます。




たとえば、真田幸村のそばには常に付き従って

いた親衛隊長的な存在がいたはずなのですが、

どんな資料を見たって名前も歳もわかりません。


そこで、オリジナルの人物を作り上げることに

なるのですが、注意しなくてはならない点が、

ひとつだけあります。


その人物は、歴史の流れにかかわらないこと。


これだけは守ってください。かかわらせてしま

いますと、歴史小説ではなくシミュレーションに

なってしまいます。




当然、現代劇でも同じです。政治家の秘書に

オリジナルの人物を加えてもいいでしょう。


しかし、現代史にかかわらせてはなりません。


その人物の言動で大きく動くことがあっては

ならないのです。




では、必要ないのでは、と思ったあなたのた

めに申し上げましょう。


架空の人物の役割は、ズバリ対極です。


全体が重苦しいストーリーの場合には明るい

存在として、調子良すぎる感じの展開のとき

にはブレーキ役として使ってみましょう。


作品のバランスイメージがグッと良くなります。




どんなにいいことでも、必ず反対する人はい

ますよね。一人や二人。


そういう役目の人物を作っておかないと、読者

は違和感を覚えるのです。すんなり行き過ぎ

ではないかって。


ただし、嫌な人物だと思われない程度の反対

に留めておきましょう。愛嬌のある面も忘れずに。