粂野博行大阪商業大学教授から書籍をいただきました。 | 白鳥まさのりのブログ

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大阪商業大学の粂野博行教授から著書「地方産業集積のダイナミズム」(同友館)を寄贈いただきました。

 

 

粂野教授の研究テーマは、中小企業、地域経済ですが、上伊那地域の産業集積について幾度となくフィールドワークを行い論文を発表を行ってきていました。

今回論稿を書籍にまとめられたものです。

粂野教授は、大阪商業大学の教授で数年前に箕輪町商工会の講演に訪れて以来、私も上伊那地域における製造業の位置づけなどについて参考にさせていただいてきました。

 

 

難解の本で説明できませんが、要点だけを記します。

 

本著の統計分析からは、
 
〇県内における上伊那の位置付け、
製造品出荷額は、松本、長野について第3位。
事業所数は、上伊那より諏訪地域が多い。
松本、長野は大規模事業所が多く、上伊那、諏訪は、小規模事業所が多い。
その中でも、電子部品、はん用機械は大規模、輸送用機械、生産用機械は中小が多い。
 
〇市町村別にみると、
粂野分析では出荷額、従業者数ともに、伊那市が減少傾向、周辺地域が増加傾向の分析をしている。
この点は、近時大きく変化してきていると言えますが。
 
〇上伊那地域は、県内の有数の工業地域。
特定の産業や企業に依存するものではなく、産業や業種を変化させながら発展してきている。
組立加工から機械加工へ変化してきたこと。
 
〇2000年以降の上伊那の変化。
技術力や経営力など地域内企業のレベルアップがあげられる。
以前にように単に下請けをするだけで受注を獲得できた時代から諏訪地域からの移転企業によりレベルアップすることに。
 
〇諏訪地域の影響
諏訪地域との関係や交流の中で経営方法や営業の仕方などのノウハウ上伊那に流入した。
 

 
本書は、フクロヤ家具総合センターの唐澤社長の紹介などがあって多くの企業が取材対象になっています。
これだけ現場を見つつ論じた本は珍しいともいえる。
粂野先生の好意で上伊那各市町村の図書館にも寄贈されました。
 
一読をされたし。