弱気で言い返せない嫁が苦手な方はご遠慮ください。
お返事できておりませんが、一つ一つ読ませていただいております。
葬儀に参列しなかった事はその後も何だかんだグチグチと文句を言われたようたが、それもパパのところ止まりで私のところへ直接連絡が来ることはなかった。
それが普通な事なのかもしれないが、あのお義母さんなのでそれすらも不思議な気がしていた。
とはいえつわりが酷かった時期、そんなお義母さんのことはどこかでひっかかってはいるものの気にしているような余裕はなかった。そんな状態で葬儀に参列するなんて全く考えられないし、もしも気がつかれたらなんかしたら…想像しただけでも恐ろしい。
一般的なつわりのパークを過ぎても治まる様子はなく、リン太郎の面倒をみながらの妊娠初期はかなり辛いものがあった。
妹が実家にいたので実家を頼るのは気が引けたが、妹は日本で少し子育てをしたいという理由で里帰りを長めにしているだけだったため、父も母も時間があればこちらに来て家事やリン太郎の遊び相手をしてくれた。
つわりの辛さとは裏腹にお腹に宿ってくれた子はとても順調に成長してくれていた。
戌の日参りの週数が近づいてきてもつわりがまだ続いていて外出できる余裕はなく、様子を見ていた頃。大祖母ちゃんから久しぶりに電話があった。
電話に出るといつものようにゆったりとした話口調で「元気?」「変わりない?」「リン太郎くんは元気?」「今何して遊ぶの?」「ご飯はちゃんと食べている?」とこちらのことを気にかけてくれる質問ばかり。私は妊娠したことを伝えておらず。(万が一義実家に知られたら面倒だからとパパとまだ黙っておこうと決めていた)体調のところは「元気です!」とは答えられず曖昧に「あっ、はい。そうですね」みたいな感じに流していた。
すると大祖母ちゃんは「いやね。私の夢なのかもしれないんだけど、なんだかソワソワしてしまっていてね。声が聞きたくなったのよ」と言った。
大祖母ちゃんは「何が」とはハッキリ言わなかったものの私は妊娠していることが伝わったんだ。とその時思った。
大祖母ちゃんには何かが見えたのだろうか…。私はその言葉に無意識に「私もこの子も元気です」と答えていた。そしてその答えに大祖母ちゃんも「そう、良かった。リン太郎くんも?」と聞き返してきて私は「はい。リン太郎も」と答えていた。
しかしお互い違和感も持たず大祖母ちゃんは「良かった」と繰り返していた。
私も大祖母ちゃんも「妊娠」という言葉は一度も使わなかったけれど、何となくお互い認識したようなそんな感じがした。