まるで新人のデザイナー気分 | 白クマの妻は今

白クマの妻は今

外国の白クマを夫にしたら予想外のイケメン子グマが2匹も出てきた。あれから蕭々20数年。未曾有の想定外人生到来中。どぉする?

人生に迷い、やることがなさそうなクマ妻に救いの手を差し伸べてくれたわけではないのだと思うが、幼なじみのみっちゃんがデザインのお仕事をくれたのは少し前のこと。

 

正確には仕事ではなく、彼女の活動を応援するためのグラフィック・デザインのプロジェクトで、リーフレットとパンフレットのデザインをふたつ返事で請け負った。

 

わくわく・・・。

 

会社に勤めていた時は、社が支給してくれた立派なAppleの16インチのラップトップがあり、そこにはありとあらゆるデザインのソフトウェアが入っていたのだが、それはもうない。

 

私用には2021年型の14インチラップトップを使ってきたので、それが今は27インチの大きなモニターに繋がれていて問題はないのだが、ソフトとなると自費でサブスクしていたのはアドビのフォトショップのみ。

 

流石にそれだけでは自分の古いファイルも開けないので、イラストレーターとインデザインあたりもサブスクするかあ~と思っていたところに来た話で、良いタイミングだと思った。

 

しかし、無職の身にサブスクリプションは危険だ。

いわゆるオーバーヘッド、経常的費用はなるべく増やしたくない。

 

そこへ、たまたま「久しぶりにランチでもどう?」と誘ってくださったのが、25年くらい前に勤めていたデザイン会社の元社長で、これ幸いとグラフィックの相談に乗っていただいて盛り上がりまくった。

 

彼女は私よりも10歳以上年上なので、すでに引退されているが、最近までグラフィック・デザイナーとして一線で活躍されておられた素敵な大先輩。

 

「フォトショはすでにあるんですけど、これに足すとしたらイラレですかね、インデザインですかね?」

 

「何作るの?」

 

「ペラと二つ折り4ページのパンフですね」

 

「ならイラレで十分よ。冊子とかだとインデザインが便利だけどね」

 

「やっぱりそうですよね。クオークとかページメーカーとか懐かしいですね」

 

「それどころか写植よね」

 

「ホットワックスつけてイグザクトで切って貼ってましたからね」

 

「なつかしいわねーーーっ!」

 

この社長と知り合った縁は、私がアメリカでデザインを学んだ短大を卒業して初めてまともにシアトルで就職した会社に、この社長もちょこっといらしたことがあったからなのだが、私が就職した時にはもうお辞めになっていたので、一緒に働いたことはなかった。

 

それでも同じオフィスやその会社の社長をはじめとする、他の古参の従業員を知っているという点で昔話もできてしまうわけだ。

 

私は今もデザイナーを名乗ってはいるけれど、ここ10年近く自分でデザインをすることはほぼなく、部下達のデザインするものをチェックしてダメ出しをしたり、ディレクションをしたりすることばかりをしてきたので、実際のデザインソフトをまともに使ってこなかった。

 

ゆえに、最新のフォトショップやイラストレーターの進化に付いて行けておらず、基本のコマンドすら怪しい。

 

ここいらで真面目に勉強し直さないとねえ。

 

とにかくそんなわけでダメダメな自分にイラつきつつも、友人のためのリーフレットのデザイン作業を始めたら、ワクワク感が止まらなくて時間がぶっとんだ。

 

夜、目を閉じて横たわる布団の中で、ぐるぐると描くコンポジションとアイデア。<私はこれを延々とやってから紙に向かうタイプ

 

紙に走らせるえんぴつ(シャーペンだけど)の気持ちよさ。<手元が怪しい線だけど

 

そしてフォトショップとイラストレーターで組み上げる文字とレイアウトの楽しさ。<コマンド間違えて遅いけど

 

まだまだ私の魂はデザイナーなのかもな~~~。

 

無論、私の案がすっと通ると楽観はしていないが、「やってくれる人いなくて困ってた」というみっちゃんの一助になれたら本当に嬉しいと思っている。

 

どーかなあーーーーー♡