風が吹けば桶屋が儲かる、という言葉がある。
落語かと思うような言葉だが、一応ことわざとされるらしい。
子供の頃は空で言えたが、今はもう忘れた。
意味としては次から次に物事はつながるもので、
関係ないように見えて世の中は不思議につながっている、と。
と、同時に、無茶苦茶なこじつけでもつなげられたりする、と。
しかし、事実というのはそんじょそこらの小説よりも
驚異的に奇であると言える人生を送っているクマ妻の場合、
もう毎日が「風が吹けば・・・」みたいなことになりがち。
先日は自分でも「なんでこんなことに・・・」と
げんなりする事態となった。
発端は旧宅から持ってきて新居のベランダに並べた
小さなパセリの植木鉢ふたつ。
この夏も美味しく食べられると良いなと思っていたのだが
葉の形が少し変になってきてしまった。
これはこれから董が立って花が咲き、種ができて枯れるという
先ぶれである。
あちゃ~。
仕方ないので慌ててジフィセブンに新しく種を蒔いたが、
残りのパセリを董が立つ前に刈り取って食べてしまいたい。
それなりの量があるので、多めに消費する料理は何かと
考えたら、思い出したのは以前、ジュリ友のハマちゃんに
教えてもらったギリシャ風のサラダだった。
それはパセリとビーツとフェタチーズで作るものだが、
そう言えば少し前に買ったゆでビーツの真空パックが
旧宅の冷蔵庫から持ってきて眠っているではないか。
あれを作ろう!
しかし待てよ?
この辺でフェタチーズなんて売ってるのか?
結果的に、私が今、出入りしているスーパーにはなかった。
そして通販で買うと高い。
では、臨機応変に、美味しさは3段階くらい下がるだろうけど、
フェタじゃなくてカッテージチーズでも良いや、と思った。
しかし、何としたことか、カッテージチーズも高いではないか。
たかだか100gしか入ってないちびっちゃいパックで
300円近くするだと?
そんなもん、牛乳買う方が安いじゃないか。
カッテージチーズなんて牛乳を沸かして酢を入れて
漉しゃ良いのだ。
あ、でもそう言えば漉し袋をシアトルから持って来なかったな。
しょうがないな。
あれがないとこし餡も作れないしな。
縫うか。 <ミシンは踏めないが手縫いならできる
ということで、手持ちの新しい和手拭いを水通ししてから
両端を木綿糸で縫って袋を作った。
そして牛乳に酢を入れて沸かして濾して
カッテージチーズができた。
1リットルの牛乳で170g弱できた。
牛乳は220円くらいだったが、手間を考えると100g入りを
300円で買った方が安いのだろうか? <びみょ~
ちなみにカッテージチーズを絞ったあとの黄色い液体は
ホエイと呼ばれる栄養価の高い水分なので、
これは冷蔵か冷凍でとっておいて他の料理に使える。
ホットケーキとか、パン生地を練ったりとか、
スープとかシチューなども良いが、天ぷらを揚げるのに
使ったら、これも悪くなかった。
久しぶりに裁縫道具を出してきたので、
ついでにあれやこれやも縫っちまうかと思い立ち、
無地のトレーナーの胸にアップリケを縫い止めたり、
ずっと気になっていたパーカーにポケットを付けたりしていたら
グリークサラダもできてないのに、日曜日は終わってしまった。
ううむ。
ま、そんなもんよね。
蛇足:デザインはむちゃくちゃだが、生地の肌触りが良くて
気に入っている薄手のパーカー。玉に瑕はポケットがないこと。
それで以前に長袖のTシャツの袖を切って7分丈にした時に
残しておいたものを縫い付けてポケットを作ってみたら
ものすごく良い感じになった。余は満足じゃ。