聞いたことがある話ですが。
しろあです。
動物寓話でおなじみのイソップですが、人間がテーマの話もあるんですよね。
その中から面白いもの、興味深いものを紹介しております。
ちなみにナンバリングの『Hausrath』は底本となる書籍の掲載番号。
バッハやモーツァルトも楽曲には作品番号が打たれてるでしょ?
クラッシックの作品ナンバーと同じく、
イソップ寓話やグリム童話は底本によりナンバリングされてるんです。
これが作品を調べるとき、より深く調べたい時に役立つのでタイトルに入れております。
今回は『兄弟喧嘩をする農夫の息子』というお話。
さっそくいってみましょう。
農夫の息子たちが喧嘩ばかりしていた。
言葉では聞かないため、行いで示さねばならぬと思った父親は、
息子たちを集め、木の棒を束で持ってくるよう命じた。
棒の束を息子に渡し、「折ってみろ」と言った。
しかし頑張っても誰も束では折ることができない。
続いて父親は束から一本ずつ木を取り出しそれぞれに「折ってみろ」と渡した。
息子たちは簡単に折ることができた。
そこで父親は息子たちにこう言った。
「よいか、お前たちが心をひとつにしていれば、敵に簡単に付け込まれることはない。
しかし内でもめていると簡単に敵にやられてしまうぞ」
これって、戦国武将の毛利元就が息子を諭すために行った『三本の矢の教え』じゃないですか!
まぁその話自体も本当かどうかって言われてるそうですが、
紀元前、ヨーロッパではすでに教訓話として語られてたんですねぇ。
驚きです。
さて。いわずもながですが、一応教訓も追加しておきます。
内でもめていると敵にもろく、団結すれば容易に破れない、
ということをこの話は説き明かしている。
しっかしなんで、戦争の教訓なのに農夫を主人公にしたんだろう??
父親の説得もよく「俺たち農夫には関係ないぜ」って反抗されなかったものです。はい。