延命地蔵菩薩和讃(一)【2】船形山 大福寺 崖観音(千葉県館山市船形)No.1 | 遊行聖の寺社巡り三昧                            Yugyohijiri no Jishameguri Zanmai

初めて延命地蔵菩薩なるご尊格を認識したのは、2020年2月8日、館山から千倉へ、美月と南房総を旅した時だったと記憶しています。

当時は日蓮宗寺院を巡っていましたが、二人のオモシロ触角が共鳴すれば、自衛隊の基地であろうが地元の初午祭であろうが、図々しく顔を出してしまう気ままな旅でした。

著名な画家達が定宿とした千倉の江澤館に泊まり、早春の南房総に彩を添える菜の花畑を散策する楽しい遊行でした。

余談ですが、この人生で美月と出逢えたことは、本当に感謝してもしきれないほどの豊穣をもたらしてくれたと今も手を合わせています。

さて、その途上たまたま那古船形駅に立ち寄り、坂東三十三観音霊場結願寺である那古寺と崖観音がある大福寺を訪れました。

現在、坂東三十三観音霊場を巡っている私と美月ですが、当時はそんな未来を知る由もなく、古刹にしては大袈裟な看板だと笑って悪口を言い合っていました。

その悪口が巡り巡って三十三観音巡礼をやらされているわけですから、仏罰とは実に恐ろしいものです。

従って当時は、那古寺よりもビジュアル的に驚かされる大福寺の崖観音に期待して参詣させて頂きました。

これは今考えても凄いお堂です。

千葉県外房には成東や鴨川に波切不動尊があるのですが、この崖観音も含めて、何故このような高所に懸造(かけづくり)のお堂を造ったのか考えなければなりません。

しかも波切であるとすれば、昨今多発する地震からすれば、昔、何があったかをしっかりと不動産業者も再認識するべきかと思います。

閑話休題、この崖観音へ参詣する途上、私と美月はこの延命地蔵菩薩と運命の出会いをしてしまったのです。

これが始まりでした。