修学旅行前、何度か学校と話し合いをした。
息子は抗がん剤治療中、しかも朝の体調不良が強いことははじめから分かっている。学校から「対処できません」と言われる可能性もあるだろう。でも息子は絶対に行きたい。なので私は仕事を休んで付き添うことも考えていた。
話し合いの日。先生から
「朝の体調が悪ければ無理せず部屋で休んでもらおうと考えています。」
「宿泊予定のホテルには早く入れるように手配してあるので、午前中はホテルで休んで、午後あたりからみんなと合流できればいいかと。」
「添乗員さんや担当の教師、誰か必ず付き添える体制にしてあります。」
「体調が回復したら午前中の早いうちに合流してもいいし、そこは臨機応変にいきましょう。」
などと話をいただいて、良い意味でビックリした。
私「何かあったときのために、私が付き添うことも考えていました。」
先生「え、そうなんですか。」
私「本人は絶対来るなと言っています。」
先生「そりゃそうですよね」
一つだけ頼まれたのが、万が一の事故があった時にどこの病院にかかればいいか、主治医に確認してほしいということ。
これに関しては、何かあったらまずは大学病院に連絡して主治医の指示に従うということで解決した。
実際、先生方は臨機応変に、でも過保護にならないように対処してくれたようだ。息子もあれこれ心配されすぎてもイヤだろうし、うまく接してくれていた様子。おかげで体調不良を引け目に感じることなく、旅行を楽しめた様子だった。
そして、同室だった生徒たち。息子の朝の体調不良に驚くこともあっただろうけれど、いろいろ協力して助けてくれた。
活動班の生徒たち。息子が途中から合流しても自然に受け入れてくれて、何事もなかったかのように楽しく活動できた。
たくさんの人たちに助けてもらい、息子は今の体調で精一杯頑張り、楽しく過ごせたのだと思う。