退院して一週間は自宅で過ごし、月曜日からまずは2校時目まで登校することにした。中学校は徒歩で15分程度のところにある。弱った体にはきついかもしれないが、本人が送迎はいらないと言うので一人で頑張ってもらいましょう。
仕事を終えて家に帰ると、息子が「今日これもらった」と紙を出してきた。
見るとA2サイズくらいの大きな模造紙。真ん中に大きく
息子、お帰り!待ってたよ~
と書いてあり、その周りにはたくさんの寄せ書きが。
「えっ、これいつ準備したんだろう。」
「分かんない。」
先生が2学年の生徒に息子の復学と病気のことを説明したのが、金曜日の放課後。そして月曜日の朝に息子が登校したら、机の上に置いてあったそうだ。
たぶん土日、部活の合間などにみんなで集まって書いてくれたのだと思われる。
「また遊ぼうぜ」「待ってたよ」「これからもよろしく」「困ったことがあったら頼ってね」などなど、イラストも添えて楽しげな書き込みがたくさん。
「うわーすごい!良かったね。息子、愛されてるね~。」と息子に言うと、「えへへ。」と照れながらもうれしそう。
先生がみんなに息子の復学を伝えると、大きな拍手と歓声がおこったそうだよ、と同級生のお父さんから夫に連絡があった。知り合いのママさんからは、病気のことを聞いたときは少し動揺したけれど、病気と闘っている息子すげー、とうちの子が言っていたよ、とLINEが。
同級生たちがあたたかく迎えてくれることが、息子にとって何より力になるだろう。先生も「普段通りに接してね。」とみなさんに話してくれたようだ。
「普通」の生活を突然奪われた息子。これから少しずつ日常を取り戻していければいいなと思う。学校生活が体にも心にも、何よりのリハビリになるだろうな。