ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春 | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

先週の金曜日。イオンシネマ広島西風新都で『ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春』を観た。

 

 

 

最愛の妻に先立たれ、物忘れも出るようになった、71歳の後期高齢者・福山健二が主人公。健康のためにと水泳を始めて、若い女性スイマーから指導を受けるハナシで、本作を撮ったのは、武田梨奈主演のTVドラマ『ワカコ酒』シリーズを手がけた久万真路監督。

 

派手な事件が起きるワケでなく、福山の日常の日々が観察的な視点で淡々と描かれるだけ。途中、福山が生命の危機というべきスリリングなシーンがあるが、それは老いゆえに現実でよく起きていることである。僕の両親が後期高齢者なので、とても身に詰まされるシーンだ。

 

福山役を演じたのは、岩城滉一。これが久々の映画主演とのこと。ハーレーダビッドソンを颯爽に乗り回すような今風に云えばイケオジの印象が強い岩城が自身の老いを敢えて曝け出してまで演じ、まさに新境地といっていい役柄であったが、同時に岩城が枯れた役柄を演じた点に時の流れを感じさせたりもした。妻とのツーショット写真での岩城の穏やかな表情を見て福山役をオファーした久万監督のチャレンジャーぶりもスゴイが、それを引き受けた岩城もまた素晴らしい。

 

『僕は友達が少ない』(2014)と『思い出のマーニー』(2014)の高月彩良がヒロイン・岸本香里役に扮していて、アスリートとしての盛りが過ぎ、現役を続けるかどうか悩みながら祖父と同じ年齢の福山に水泳の指導をすることになり、徐々に泳ぎが上達して行く福山の姿に刺激を受ける役柄を好演。相変わらずショートヘアー姿が凛々しくて可愛かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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Ameba映画部