あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。 | 知らずに死ねぬ程のものではない

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元映画暴食家最近はロコドルイベント通いがメインで、カメコのはしくれ。引退しても渡辺麻友推し。映画は時々観ている。最近は小説に挑戦している。

 

先日26日にイオンシネマ広島で『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』を観た。

 

 

 

同名小説を原作に映画化されたもので、活動休止した岡山のアイドルさんがこの小説を愛読していたな。

 

令和をイマを生きるJKが突然昭和20年にタイムスリップして、イケメンの兵士に出会うのだが、この兵士が特攻隊員であったという設定。過去にタイムスリップするJKのヒロイン・加納百合役を福原遥が演じていた。現在25歳だが、制服姿はまだ似合っていた。

 

こういう戦争を題材にしたハナシになるとどうしても過去の価値観を現代の価値観を振りかざして断ずる“神”気取りな傲慢な視点になりがちで、本作にもそういう部分が少々あり正直ツッコミどころもあったが、特攻隊員がどのような心情で出撃したのかをちゃんと描いていたと思う。

 

10数年前に靖国神社の遊就館で特攻隊員達の手紙が展示されていたのを読んだことがあるが、どの手紙も家族に対する思いと覚悟が入り混じっていて、それが高い教養が感じられる丁寧な文章で綴られていたのが印象深かった。出撃して散華して行った特攻隊員達は、本作で水上恒司が演じた佐久間彰のように本来なら日本の未来を担う人材になりうる可能があった存在ばかりだったのだろう。

 

ところで特攻隊を批判する時に「特攻隊員は犬死にである」とヌカす者達がいたりするが、いわゆる反戦平和主義者ってこういう極論に走りがちだな。特攻隊を良いとは思わんが、「犬死に」論は結果的に当時の特攻隊員の覚悟を冷笑しているだけで無神経さしか感じない。本作はこういう「犬死に」論に対してもさり気なく批判的なアンサーをしていた。

 

本作を撮った成田洋一監督は、CMディレクター出身。本作は映画監督として2作目のようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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Ameba映画部